重症筋無力症とは

重症筋無力症は、手足を動かすと筋肉がすぐに疲れて、力が入らなくなる病気です。全身の筋力が弱くなったり、疲れやすくなったりします。また、まぶたが下がってくる眼瞼下垂(がんけんかすい)と、ものが二重に見える複視(ふくし)などの眼の症状を起こしやすい特徴があります。

神経から筋肉への指令が伝わらなくなります。

アセチルコリンは、神経と筋肉が接する場所(神経筋接合部)において、神経の末端から筋肉に向けて放出され、脳からの指令を伝える役割をしています。重症筋無力症では、その指令を受け取るアセチルコリン受容体の働きを妨げる抗体(抗アセチルコリン受容体抗体*1)が体内で作られて、脳からの指令が筋肉に伝わりにくくなることが原因とされています。近年、この抗体がみられない患者さんの一部の方に、アセチルコリン受容体の集合に重要な働きをする筋特異的受容体型チロシンキナーゼ(マスク*2)に対する抗体をもつ人がみつかっています。

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治療法

抗コリンエステラーゼ薬

眼や全身の症状(脱力や疲れやすさ)の改善を目的とする治療法。
神経の末端から放出されるアセチルコリンを分解するコリンエステラーゼ(酵素)の活性を抑制することで、神経筋接合部のアセチルコリンが増加します。アセチルコリンが増えれば神経から筋肉への刺激の伝達が改善され、症状が良くなります。即効性で、筋力を改善させる力も強いのですが、一時的なものなのでこの薬だけでは進行を止める事は出来ない。

ステロイド薬(内服)

ステロイドは、副腎から分泌されている副腎皮質ホルモンを人工的に合成した薬です。アセチルコリン受容体に対する抗体の産生を抑え、神経から筋肉への指令伝達を改善し、筋力を回復します。 ただし、長期間の服薬が一般的です。
ステロイド薬の副作用(服用しているときの注意)
ステロイド薬は、十分な治療効果があり、副作用が最少になるように服用量を設定しています。医師の指示に従って服用することが、副作用軽減の近道です。

主な副作用
  • 顔が丸くなる(満月様顔貌)
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  • 体重増加
  • 消化性潰瘍
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  • 感染症
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  • 骨粗鬆症
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  • 糖尿病
  • 高血圧
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  • 高脂血症
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  • 白内障
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  • 緑内障

免疫抑制薬

ステロイド薬と同様に、異常な免疫を抑制することにより筋無力症状を回復することができます。 この薬はステロイド薬と一緒に、あるいはステロイド薬が使えない場合や効果が不十分な場合に使用します。

免疫グロブリン療法

免疫グロブリン製剤を1日あたり400mg/kg体重を5日間連日点滴静注します。本治療は、臨床試験において血液浄化療法と同程度の効果が確かめられています。また、血液浄化療法のような特別な装置は必要なく、通常の点滴で簡便に行うことができます。血液浄化療法で特に注意が必要な、血圧低下や細菌感染などの問題が少なく、高齢者や体格の小さな患者、全身状態が不良な場合でも実施しやすいという利点があります。
免疫グロブリン療法の注意点
・血液浄化療法に比べ効果発現が遅延する傾向があります

血液浄化療法

人工透析のような特殊な装置を用いて、抗アセチルコリン受容体抗体などの自己抗体を血液中から取り除く治療法です。通常は2週間に3〜5回程度行います。効果は即効性で、一時的に症状の改善を期待する場合に用いられます。血液浄化療法には、免疫吸着法、二重膜ろ過法、単純血漿交換法があります。
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