と、そこへ4人組の男性が、、、
どうやらヒト幹細胞を用いた化粧品を製造してエステサロンに売り込もうという話。大きな声で話されていたので嫌が応にも聞こえてきました。
再生医療を用いた化粧品は数あるものの、表皮より深い層に効果を出せるものとなると医薬品という扱いになり、化粧品扱いではなくなります。また、医薬品となれば効果が出る反面、使用法を誤ったり適応でない方に使用すると様々な副作用が出る可能性があります。
そのため、クリニック提携サロンに卸してリスクはエステサロンまたはクリニックに負ってもらい売りまくるというお話でした。何かあっても売れれば文句はないだろう、、ということで。
どんなビジネスもそうですが、儲かることを前提にビジネスを進めればいつか必ず行き詰まります。消費者の立場で考えられていない商品やサービスは必ず淘汰されるからです。
消費者をいかに軽く見ているかがはっきりと伝わってくる耳障りな話に早々に喫茶店を出ましたが、彼らにもし資金力や発信力があるのならば、そうやって製造された化粧品が世に広まっていくのかもしれません。
医学は科学であり統計学でもあります。この状況を声高に叫んでも自分1人でできることは限られていますが、例えば九州美容医師の会の先生方や大学と共に本当に肌に良い効果的な化粧品を検証してみるのもありかもしれません。
5年前に立ち上げた有志の会も、さまざまな勉強会を重ねてより安定したコミュニティになりました。今年は福岡大学の大慈弥教授にもご参加頂き、最も一般的な美容手術である埋没法について深い討論ができました。
皆様と共に一歩ずつ前へ進んでいきたいと思います。