普段自分が教えているのは

スヴァスタスタイル アイアンガー・ヨガを基本とした「ハタヨガ」です。


そして、陰ヨガも教えています。


最近は、ポール・グリレイサラ・パワーズといった先生たちがTTのため来日し、

日本でも陰ヨガを教えるスタジオが少しずつ増えているようですね。


通常のヨガの場合、

ハタ、アイエンガー、アシュタンガ、パワー、ヴィンヤサなど

スタイルの違いがあっても、

ダイナミックに身体を動かしていくこと点は共通しています。


これを道教の陰陽の考え方をかりて、

「陽」のヨガと見なします。



それに対して、

陰ヨガの大きな特徴は、


1) ひとつのポーズを数分間キープし、ゆっくりストレッチする


2) その時に筋肉の力を意識的に抜く



床でするポーズが中心のため、

静かであまり動きが無いように見えます。


でも、見かけとは反対に

身体の中では、いろいろなことが起こっています。


まず、余計な筋肉の力を抜くことで、

通常なかなか手が届かない深い部分である結合組織に働きかけ、

腰や背骨といった大きな関節を開いていきます。


結合組織とは、

骨でも筋肉でもなく、その中間的な組織で

身体中に張り巡らされています。


具体的には、陰ヨガでは、

関節まわりの筋膜などが関係していきます。


ですから、柔軟性を高める効果が大


ちなみに、この結合組織は、

「気」の通り道である経絡との関連で、注目を浴びているらしい。


実際、陰ヨガでは下半身に通る経絡を刺激することで、

滞っているエネルギーを通してやるという効果もあり、

「針を使わないハリ治療」とも言われるほど。


気の流れを良くする、という効果も。


もちろん自分が痛くない範囲で気持ちよくストレッチし、

身体を伸ばしていくのですが、身体の動きは最小限です。


呼吸をゆったり続けながら、3~5分ほどストレッチしていくと、

途中で関節が開いてきてスペースができるのがわかります。


スペースができれば、すこ~し深くポーズに入っていきますし、

逆に「これは痛くて辛い」と身体が訴えてくれば、

ストレッチを軽くします。


大事なことは、自分のエッジを感じること。


つまり ”気持ち良い/痛気持ち良い/痛い”の幅なかで、

たった今、身体が感じている感覚は

どの辺りにあるのかを、たえず感じていくことです。


もちろん、こういった身体の感覚に対して、

心の中では色々な考えも沸き起こってきます。


心の波を見守っていくと、不思議と

大きな波が現われては去っていき、

しだいに波が小さく心静かになってきます。



瞑想的にヨガをすることもできる

これも陰ヨガの大きな特徴です。


もちろん同じ効果は、陽のヨガでも感じることができるはずですが、

陰ヨガのほうが身体の動きが少ない分、

意識を集中しやすいとも言えます。


陰ヨガのもうひとつの特徴は、

同じポーズでも様々なバリエーションがあるということ。


みんな違って、みんな良い のです。


ブロックやブランケット、ボルスターなどのプロップを使うこともありますし、

その人の身体の状態によって、

最終的なポーズの形は千差万別です。


最後にひとつ注意点。


ヨガでは柔軟性も大切ながら筋力を高めることも必要です。


詳しくは、こちら

      ↓

「身体が硬いのですが大丈夫ですか?」  


同じ理由で、

陰ヨガだけを練習するのは、よくないといわれています。


ダイナミックな陽のスタイルのヨガと両方行うことにより、

陰陽のバランスが整っていくのです。

もちろん、他のスポーツでも ok


と、色々説明してきましたが、

”百聞は1レッスンにしかず” です! 


とにかく一度体験してみることをお勧めします。

こんなヨガもあるんだ~ドキドキ と思っていただけるはず。