セルフヒーリング・クックブック―からだ、こころ、そしてムードを、かたよりのないバランスのとれた自然食で癒すため-「マクロバイオティック」の入門書



カラダをのばすとココロがゆるむ ~ シンガポールで YOGA ヨガをしながら考えた-the self-healing cookbook


クリスマスから年末年始にかけては、パーティや忘年会、お節にお餅など、人と集まる機会も多く、ごちそうづくしですよね。知らず知らずのうちに、暴飲暴食でふだんの調子を崩している方も多いのでは?


かくいう私も、そのひとり。


季節柄、普段はあまり飲まない (というか、年々飲めなくなってきた)お酒が入ることも多く、そろそろ松の内も開けるというのに、何となくスッキリしない体調です。


いつものジーンズが、ちょっときつかったり、鏡でみる顔のほっぺが膨らんでいたり・・・・・これは、ヤバッ!


と同時に思い出したのが、この本に出てくる ”Food/Mood Journal” です。 フード/ムード日誌とは、毎日の食べ物を記録し、ムード=自分の心の状態との関係を書き出していく日誌のこと。


そういえば、独身時代に今より7キロほど太っていた私は、これと似たような ”食べもの日記” をつけていましたっけ。メモ魔であることと、生来の食いしん坊は、いまだに変わってませんね (汗)。


でも、実際に書いてみることで、自分の行動や感情がはっきりするので、良い方向に変えて行きたいと、漠然と思っているより、各段に結果が違ってきることは受けあいます。


久しぶりに手にとってみると、他にもいろいろ引用したくなるページがたくさんあります。


ここでは厳選して、セルフヒーリングの基本原則を中心に、ご紹介しましょう。


1) 自然と調和しながら食べる

2) 自然のバランスをいかして調理する

3) 食べ物で、理想に近づく


はじめの2つは、マクロビオティックの考え方でおなじみですね。つまり、「身土不二」 「季節の食べものを」 「陰陽五行に即して」ということです。


私がおもしろいと思うのは、3つめの原則、「食べもので理想に近づく~からだにとって、ムードにとって、人生にとって」 という考え方です。


誰でも、疲れたとき、イライラする時は甘いものが欲しくなったり、穀物・野菜中心の食生活で心が穏やかになったりという、食べものとムードの関係を、感じた経験はあるでしょう。


著者は、さらに一歩進んで、「今はこうだけど、こうなりたいなら、食生活はこのように変えていこう」 という提言をしています。


この本は、レシピ本というより、マクロビオティックやホールフーズの食生活を送るためのヒント・解説といったほうがよさそうです。


レシピはアメリカ人の著者がアメリカ人むけに書いたものなので、日本人の食生活にそのまま取り入れるのは、無理があるかもしれません。

そのかわり、絵やチャートが手書きで可愛らしく、約15年前の初版では自費出版だったというのもうなずける温かみのある手作り感に好感が持てます。


マクロビを実践する人に時としてみられる、真面目すぎとかガチガチという印象はなく、「全体的な視点から・分かりやすく・楽しみながら・自分と対話しながら」という本。


ちょっと体重を落として、同時に気持ちの上でもバランスを取り戻したい、という方に、ぜひ。




出版社 S. Fujisaka / editor, Flex Firmの言葉 (Amazonより)


ひそかな人気! 自分の心とからだを知るための“食”の入門書 『セルフヒーリング・クックブック』は、そのサブ・タイトルにもあるように、からだ、心、そしてムードを、かたよりのないバランスのとれた自然食で癒(いや)すための、“マクロバイオティック”の入門書です。

玄米食を中心にした、食による健康法“マクロバイオティック”は、最近、注目を集める健康法であるといえます。しかし、古来よりの東洋思想に基づいたものでもあるため、書物により初心者がアプローチを試みることは非常にむずかしく、これが、“かたくるしい”“非現実的”などといわれてきた理由でもあります。

原書である『The Self-Healing Cookbook』は、アメリカ人の主婦、クリスティーナ・ターナーが、マクロバイオティックを学び、その効果を“友人とわかちあいたい”という、非常にシンプルな動機から執筆をはじめた自費出版物です。彼女自身、そのときに“わかりやすい”入門書が身近にあれば、わざわざ、自らペンを執ることもなかったでしょう。

『セルフヒーリング・クックブック』は、そうした“初心者が気軽に試してみたくなる”ことを主眼に構成されています。著者自身が、いままでの食生活を急に変えるということの大変さを知っているため、読者が途中で投げ出してしまわないようにと、さまざまな工夫がなされた楽しさいっぱいの入門書です。