『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を観ました。

A24がスタジオ最大の予算を投じて製作した大作映画で、アメリカでは4月に公開され大ヒットしている。

監督は『エクス・マキナ』のアレックス・ガーランド、主人公の報道カメラマンをキルスティン・ダンスト、新人カメラマンをケイリー・スピニーが演じる。


ストーリーは主人公のリー・スミスらジャーナリストが大統領の単独インタビューをするためにニューヨークからワシントンD.C.へ車に乗って行くというロードムービー。


ちょうどアメリカ大統領選が11月に行われるのでタイミングとしては良いのかもしれない。

現実では共和党(保守)VS民主党(リベラル)の対立になってますが、映画では大統領が独裁者になってしまい、それに反発するカリフォルニアとテキサスが手を組んだ西部勢力が対抗するという、独裁者VS西部勢力の対立を描いています。


リーと新人のジェシーは道中で無法地帯となったアメリカに直面する。泥棒を過剰にリンチする市民。同じ軍服なので敵なのか味方なのか分からず攻撃する兵士。兵士がリー達に質問する「お前達はどんな種類のアメリカ人なんだ?」

アメリカ人がアメリカ人を殺すという異常事態は昔、南北戦争という内戦があり、その時の大義は奴隷解放であった。今、アメリカが抱えているのは移民問題で、共和党と民主党で意見の相違がある。

移民国家であったアメリカは今や移民によって苦しめられているという矛盾。意見の相違が分断を生むまで緊張を強いられているのが今の現状なのだろう。


ドラマとしては新人のジェシーが先輩リーの背中を追いかけ、報道記者として成長していく様が描かれていく。

後半は西部勢力の軍隊とともにワシントンD.C.へ乗り込んでいき、市街地戦となる。

ここの戦闘シーンは迫力があり、映画館で是非体験してほしい。