パーフェクトデイズを観ました。
ヴィム・ベンダース監督で役所広司が主演を務める。
渋谷区のトイレを刷新するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」の短編映画をベンダース監督に依頼したところ創作意欲が膨らんで長編映画が出来上がったのだという。
ストーリーは平山の日常を淡々と描いていく。
朝早く起きて缶コーヒーを飲み、車で各所のトイレを掃除してまわっていく。仕事が終わったら銭湯へ行って身体を洗い、浅草駅地下の居酒屋で一人酒を飲むという毎日。
東京の街を走る時にはカセットテープで洋楽をかける。東京の風景に洋楽が乗っかるとミュージック・ビデオみたいで心地良い。
行きつけの居酒屋の女将が石川さゆりというのが良い。常連客から歌をせがまれマイクを持つ女将。
まさか津軽海峡冬景色でも歌ってくれるのか?とドキドキしたが、朝日のあたる家を歌い出す。ソウルフルに歌い上げる石川さゆりに聞き入ってしまう。
ある日、平山のアパートに姪のニコが家出して転がり込んでくる。ここから平山の過去や家族関係が露わになっていく。
平山がなぜトイレ清掃員をしているのか、ここまでくるのには色々あったんだろうなーということを想像させる。彼にとっては今の穏やかで平安な毎日がかけがえのないものになっているのだろう。
この映画のサントラをテープで聞いてみたくなるね。
