☆スターエクスプレス☆ 【呉英雄】 Mark 趙又廷 | 台湾発ドラマ|痞子英雄~Black & White~|prajnaworks

☆スターエクスプレス☆ 【呉英雄】 Mark 趙又廷


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「本番。5、4、3、2、1!」この時が、僕の最も楽しい時間です!
― マーク・チャオ
趙 又廷



趙マーク、現場スタッフは彼をこう呼ぶ。
趙又廷、それが彼の本名だ。

2007年12月、てんびん座AB型のマークはprajnaworks事務所で蔡監督と会った。

「スターになると決めた時点で、すでに一般人ではない!」マークはしっかりと心の準備をし、間もなく始まろうとする全く新しい旅に直面する。蔡監督とprajnaworksは彼にプレゼントを贈った。それは『痞子英雄』PKオーディション参加への招待だった。

「あなたが何かを得たいなら、それはすべてあなた次第!」



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この話は有名な父親を持つマークに、相応しい話ではありません。ただテレビに出るだけなら簡単だ、「父について収録に行けばいいんだから!」とマークは笑った。
「僕は父の表現方法を参考にはしたくなくて、父も演技を僕に教えることはなかった。でも父は僕のことをとても励ましてくれて、応援してくれることで、僕に自信を与えてくれるんです」

まだ撮影していない内から、一緒に『痞子英雄』の現場に行きたくはなかった。
マークは、本当のマーク・チャオを見せたかっただけなのだ。ドラマと同じように彼は叫んだ。「僕は僕自身の方法で解決する!」
力強い決心と意志の力によって、マークは確かに「呉英雄」に、真実の生命を与えたのだ。




以下は、マークへのインタビュー記録です。

A:インタビュアー 小Ava
M:マーク



A:まずは芸能界に入ることになったきっかけを教えてください!


M:うん・・・2006年までさかのぼります。僕はカナダの大学で企業管理を勉強していました。学科の履修過程で実習に行かなければいけなかったので、親戚が台湾の電子会社を紹介してくれ、三ヶ月間台湾に帰って来て仕事をしていました。


ある日、街で知らない人に声をかけられ、ハーフですか? と聞かれたんです。彼は広告会社に勤めていると言い、僕を使って広告を作りたいと話しました。そして名刺を僕に渡し、まともな会社なので、インターネットで調べてくれていいと言ったんですよ! 僕は家に帰って検索してみたら、本当に広告会社でした。それで両親と相談したところ、父は反対しなかったのですが、母が、少し心配していました。
母は「結局あなたは芸能界に進みたいのね」と言ったんです。そして「今回だけよ!」と。


あれはケンタッキーの広告で、二つのパートに分けてあったのですが、前半部分を撮り終わって後半の撮影をする時になって、監督は主役を僕に替えたんです!
監督は僕にとても自信を持たせてくれました。そして「僕にもできるんだ!」ということを気付かせてくれました。小さな頃から演技に興味があった僕に、いろいろな考え方を持たせてくれたんです。


A:お母さんが、あなたの芸能界入りを望んでいなかったのは、お父さんと関係があるのですか?


M:もちろんあります! 子供の頃、僕の父と僕達との間にはとても距離がありました。僕達が学校へ行く時、父は収録を終えて休んでいる。僕達が帰って来ると、父はまた収録に出かけなければならない。父が有名なために、家族はいつでも広報活動をしていました。例えば外出して夕食を食べる時もきちんと着飾っているし、買い物をしても値段の話を口にするのは気を遣うし、他人に陰口のようなことを言われることを怖がっていました。
でもよかったことは、僕が小さい時からそういう環境によって訓練されたおかげで、たくさんの人前で話をするのも緊張しないし、どんな話をすべきで、どんな話をすべきではないのかを判断できるようになり、自信を持って、受け答えがうまくできるようになったことです。



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A:最後にはお母さんの「今回だけよ!」という警告も効果を発揮せず、あなたは役者になったのですね?


M:(空笑いをして) しょうがないよ、僕は芝居が好きなんだ。カナダでも学生映画に出演していたんです。でも海外ではメインキャストになるチャンスは少ない。アジア系の学生が主要キャストになるストーリー設定はとても少ないんです。


【注】ここでアイビーがやってきて、虫ピンでマークを突いたのに、彼は反応しませんでした。アイビー:「ええ、痛くないの!」T T・・・


A:『痞子英雄』の約9ヶ月間に及ぶ撮影で、共演の方とも仲良くなりましたか?そのことはあなたの演技に役立ちましたか?


M:撮影のほとんどが高雄で行われたのですが、僕とヴィック、シュウ・ジエカイ、Jason(双子の弟役)は一緒に住んでいました。
僕とヴィックはドラマでも、それ以外でも、長い時間を一緒にいたので、ヴィックは後輩の僕をとても気遣い、よく面倒をみてくれました。そして彼が今まで経験してきたこともいろいろと教えてくれたんです。初めて演じるのが主役の一人というのは当然緊張します。その上僕は・・・完璧主義なんです。
いつも、自分の演技が思うようにいかず、落ち込んだり、焦ったりしていました。ツァイ監督は最初の頃、いつも「時間をかけた経験によって演じられるようになる。その経験は次第に自分のものとなり、ある日、君は「呉英雄」になることができるんだよ」と話してくれました。


僕はヴィックと演じるシーンが多かったので、ずっと彼を観察していました。印象的だったのが、その日ヴィックが撮影を終えて宿舎に帰って来た時、とてもガックリしていたんです。その週はずっと撮影が“翻班”(注釈:撮影の業界用語(中国語)、徹夜で撮影を行うこと)していて,ヴィックもとても疲れているのが見てわかりました。帰って来たヴィックは、今日の自分の演技を見たか、と僕に聞いてきました。ヴィックはその日の自分の演技に満足していなかったんです。

その時僕は気付きました、ヴィックにも、こんな風に行き詰ることがあるんだということを。

僕は、自分に対して、少しリラックスさせ、気持ちのバランスを保つようにするべきだということを知りました。
ヴィックは撮影中、突然奇抜な動きをして、びっくりすような演出効果を作り出すんです。僕もそれがわかってからは、いつも彼に合わせることで自然な演出ができました。



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A:『痞子英雄』への出演で、今までと違った経験はありましたか?


M:はは。僕は一人で食事したり、映画を観に行ったりするのが好きではないんです。でも撮影中は、それぞれが決められたスケジュールで動かなければならない。高雄でも、一人にされることがよくありました。以前の僕は、出かけたくても誰も誘ってくれなければ出かけないようなタイプでしたが、高雄では一人で食事することもあったし、自分の撮影がない時には、一人で映画を観に行ったりもしました。これは僕にとってとても特別な経験です。


まだあります、芸能界に入る前は、この世界は現実的で利己的、プレッシャーも多い世界じゃないかと思っていました。でも『痞子英雄』に出演して、僕はとても達成感を感じています。撮影は不確定だったり、どうしようもない突然的な状況もたびたび起こるので、それにすばやく反応することができる環境を必要としています。
ずっと時間的な規律にこだわって来た僕に、気を遣ったり、寛容になることを教えてくれました。もう完璧主義には固執しません。


今の僕は、楽しく過ごすことが一番大切です! そして、家族や友達といった、生きていく上での支えを必ず見つけます。なぜなら、そうした支えがあるからプレッシャーを感じたり落ち込んだりした時も乗り越えられると思うから。


A:何か一つ、あなたが内面的に得たものを教えてください。

M:うん、人生のうち十分の九は、仕事やプレッシャーなど、楽しくないことかもしれない。でもその十分の九は、残りの十分の一をやり遂げる喜びの為にあるということ、これが一番重要です!


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