☆スターエクスプレス☆ 【藍西英】Ning 張鈞甯 | 台湾発ドラマ|痞子英雄~Black & White~|prajnaworks

☆スターエクスプレス☆ 【藍西英】Ning 張鈞甯


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「頑なだった私は女優になったことで、相手の対場に立って物事を考えることや思いやる心、そして楽しく過ごすことを学びました!」


― チャン・チュンニン
張 鈞甯



『痞子英雄』でチュンニンが演じるのは鑑識官、藍西英。クランアップは高雄の新光埠頭の岸辺、全身血まみれで薩克奇部隊の追っ手からあわてて逃げるシーン。
台湾南部の気候は比較的暖かいが、夜の海風はやはり冷たく体に突き刺さる。
監督がカットの声をかけると、チュンニンは急いでモニターの前に駆け寄り、自分の演技を見ながら、どこを直せばいいのか質問してきた。
薄手の衣装を着て撮影されたこのシーンは一晩中続いていた。


「このドラマの撮影が始まった時、鑑識官も他のキャラクターと同じように、殴ったり蹴ったり、すぐに銃を犯人に向けたりするのだと思っていました。ところが【藍西英】は最初から最後まで、常に追われて逃げるばかりだったんです!」
日本の雑誌インタビューを受けている時、彼女は思わず笑いながら話していた。



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スタッフから呼ばれるニックネームは「張王女」、この世界に入って以来、まだ若く未熟な演技は、いくつものドラマや映画の出演によって、大きな成長を遂げた。
『ザ・ホスピタル』を経て、再度ツァイ監督の作品への出演が決まったが、書かなければならない論文は山ほどあった。
「それでも何とかして方法を考えたかったの!最後には母を説得し、論文の完成は見送って『痞子英雄』に出演することにしました」
チュンニンは笑って言う。「こんな大作に出演できて、本当に嬉しい!」



以下は、チュンニンへのインタビュー記録です。

A:インタビュアー Ava
N:チュンニン



A:あなたにとってツァイ監督はどのような人ですか?


N:(そばで日本メディアと話をしていたツァイ監督が2回咳払いをした) アハハ! 小さな声で話しましょう(笑)。ツァイ監督はとてもきめ細かい人で、自分がやらなければいけないことをはっきりと持っていて、全ての物事を段取りよく並べてみんなにわからせるんです。
そして監督は役者に対してとても根気良く向き合ってくれて、演技の内容を細かく話してくれます。私は「ザ・ホスピタル」で初めて監督の作品に出演しましたが、その時監督は怖い存在でした。うまく演じられない時、ツァイ監督の顔色がとても暗く見えたんです。最初は監督が怒っているのだと思い、近づくことさえできませんでした。でもその後、監督は自分が選んだ役者がうまく演じられず、どうしたらいいのか深く悩んでいたことを知りました。


注:ツァイ監督は聞いていないフリをしていましたが、肝心な時には一言二言口を挟んできて、自分がいることをアピールしていました~


『痞子英雄』は2度目のツァイ監督作品への出演です。今回の監督とのコミュニケーションは以前に比べ明らかに多くなりました。私達は以前よりずっと親しくなれたし、私はいろいろなことを質問できるようになりました。現場で監督と冗談を言いあったりしていたんです。


A:『ザ・ホスピタル』から今まで、たくさんのドラマや映画に出演されましたが、あなたにとって、テレビドラマと映画で演じることにどんな違いがありますか?


N:私はテレビドラマと映画での演技には大きな違いがあると感じます。テレビの演出は細い点がはっきりわかってしまいます。スクリーンが小さいので、役者の表情、セリフ、歩く動作、そして小道具や、撮影場所、衣装など全てをしっかりと見られてしまうので、気を抜くことができません。


映画は比較的イメージ的な世界。画面が大きいので、役者は比較的自由に自分の演技を広げる空間があり、いろんな面での自由度が大きいと思います。テレビの演出の方が大変かもしれません。



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A:ではあなた自身はドラマと映画での演技、どちらの方が好きですか?


注:監督は再び2回咳払いをしました…T_T…


N:アハハ、また小さな声で答えたほうがいいですか(笑)? 私自身はどちらかと言うと、映画の方が好きです。映画での演技の方が自分を表現できる部分が比較的多いと思うからです。セリフや歩き方など、自分のアイデアが受け入れられやすいと思います。
でもテレビドラマで経験したことで成長できた部分もたくさんあります。発音や、役柄を正確に解釈するスピードなど、そしていろいろな監督の作品に出演したことで、たくさん学ぶことができました。


ツァイ監督のドラマに出演したことは、私を大きく成長させてくれました。役者としての成長だけでなく、ツァイ監督の仕事に対する態度というものも学ぶことができたんです。
監督はストーリーにおける全てのことに論理性と合理性を求めます。撮影場所や衣装、道具、役者の感情表現など、全てに絶対的な要求をするんです。だから彼の作品はとても緻密で、永遠に最もすばらしいものを作るだけ。監督のドラマを演じると、とても満足します!


A:『痞子英雄』の中に登場する、陳琳、藍西英、雷慕莎、という女性たちのキャラクターはそれぞれ全く違いますが、最初に演じてみたいと思ったのはどの役でしたか?


N:私が最初に演じてみたいと思ったのは陳琳です。理由ですか? 彼女と私は一番似てないんです! 【藍西英】に対しての最初の私の解釈は、『ザ・ホスピタル』のグァン・シンと似ている部分がたくさんありました。監督からこの役を演じてほしいと言われた時、論文を完成させるように家族から言われていたプレッシャーがあり、私はつい思ってしまったんです「もし藍西英がグァン・シンととても似ているなら、私は家族の希望通り、まず論文を完成させるためにこの出演をあきらめるべきかしら」と。


その後ツァイ監督は私を訪ねてくれて、この役について深く話し合いました。さらにアイビーが演じる【陳琳】を見たんです。役によって、「本質」という部分の問題が大きいと実感しました。私は本当に、本当に、【陳琳】には似ていない(大笑)!
【藍西英】は表面はとてもクールに見えますが、実は見返りを求めずに周囲のすべての人を気遣う人です。
彼女はプロフェッショナルな鑑識官で、考えがはっきりしているし、とても筋道が通っています。セリフはとても長いし言いにくいんです。しかも監督は撮影しながら、セリフを修正するので、私はいつも舌が絡まっているようで(笑)、どもりっぱなしでした。


A:ドラマでは、あなたが【英雄】と【痞子】ともに曖昧な感情を持つようですが、自分自身は、同時に二人の男性を好きになることは有り得ますか?


N:あ~、もし前にその質問をされていたら、私は絶対に「あり得ない!」と答えていたと思います。
でもこの業界に入って、ほとんどの事に“絶対ということはない”と、少しずつ理解し始めました。人と人の付き合いは、実はいろんなことがあり、とても複雑。だから物事の答えはたった一つだけではないというのが、実は一番いい答え、あるいは合理的な答えなんです。それを感じてから、以前いつも感じていた、人には自分のことはわかってもらえないとか、なぜ他の人はこんなふうに落ち込むことがないのだろう、というような思いが少なくなりましたし、多くの事を理解することができました。
だからいろいろな事が起きる可能性があるのだと思います。でももちろん、同時に二人の人を好きになるようなことは起きない方がいいですけどね!



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A:もし女優になっていなかったら、どんな事をしたいですか?


N:たくさんあるわ!今は、おいしいコーヒーが飲めて、おいしいパンが食べられるカフェを開きたいんです。お店の中のことも考えてるんですよ。そのお店は3つに区切って、中間には大きな回転テーブルを設置してそこにパンを置くんです。私の母は作家、姉はデザインを勉強しているし、私は女優なので、それぞれに合った3つのエリアを作りたいんです。そうすれば芸術家が来店した時、自分の感性や発想に合った場所を選べるでしょ!


A:とてもステキですね~。 最後に最近あなたが気に入っている考え方や好きな事はどんなことですか?


N:これもとても多いんです。フフ。ちょうど『ザ・シークレット』を読み終わったところなんですが、その本がとてもすばらしいと思いました。
私は「引き寄せの法則」の支持者で、朝どうしても起きれない時、「私はできる、私はできる、私はできる・・・、私は今日早起きできて、効率もよく、論文は大幅に進められる!」と自分に言うんです。論文を書くのはとても孤独で大変なんです。でも「自分はきっとできる!」という考え方を持っていると、いい結果が得られるんです。


それから私が芸能界に入ってから学んだことは、思いやりや、他人の気持ちを理解して生きていくことが、楽しいだけではなく、自分をもっと円融にし、成長させるということです!


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