今後の広報活動の課題は共有されやすいコンテンツの生成と増幅 | IT企業のPR

今後の広報活動の課題は共有されやすいコンテンツの生成と増幅

今後の広報活動において最も大事なことは、人々にシェアされやすいコンテンツを作りだすことです。ここでいうコンテンツとはメッセージを伝えたい人々に何らかのアクションを起こさせるストーリーのあるコンテンツであり、テキストだけでなく、グラフィック、ビデオなどの映像も含みます。

そのためには、どんなコンテンツがシェアされやすく、あるコンテンツをエンドユーザーに伝えるのにどのプラットフォームが適しているのか、どんな手段を使えばコンテンツが広まるのかという視点が大事になってきています。

EdelmanのCEOであるRichard Edelmanがつい最近スタンフォード大学で行われたAcademic Summitで行ったスピーチの中で、最近の米国のメディア業界におけるコンテンツを中心とした変化について大きく5点に渡って紹介しています。

まず1つ目は、以前もこのブログで紹介したことがあるBuzzFeedのような人々が共有しやすいコンテンツを独自の知見とテクノロジーによって創り出すメディアサイトの台頭です。大手の主要メディアもこの方向に向かいつつあるそうです。

2つ目は、コンテンツを広める手段としてのペイド広告の活用です。例えば、Facebookのスポンサー広告を活用して、コンテンツを広めていくことが今後大切になるだろうとのことです。特に多くの人が使っているモバイル端末上では、従来のディスプレイ広告では有効に機能しないので、Facebookのスポンサー広告のように有機的に拡がっていくソーシャル広告を使うほうが有効だろうとのことです。

3つ目は、サーチエンジンがコンテンツを評価するアルゴリズムとして、ソーシャルネットワーク上でのデータをシグナルとして活用しているということです。つまり、ソーシャルネットワーク上で多く共有されているコンテンツほどサーチエンジンの検索結果の上位に表示されるということです。

4つ目は、「サーキュレーション(購読者数)」ではなく「アンプリフィケイション(増幅)」です。これまでは、PR活動においてメディア媒体のサーキュレーション(購読者数)が重視されていたわけですが、今後は、コンテンツの増幅を意味する「アンプリフィケイション」が大切になるだろうとのことです。メッセージを伝えたい人々に実際にどれだけ伝わったかという指標です。

5つ目は、ビジュアルコンテンツの活用です。コンテンツの内容によってはテキストよりも映像や画像のほうが伝わるので、ビジュアルストーリーテリングをより身近にできるようにしていく必要があります。

こうしたトレンドを踏まえると、今後のPR活動は、データなどを用いて人々に共有されやすいコンテンツを企画し、テキストだけでなく、映像やインフォグラフィックスなどのビジュアル素材を使って、PC、スマートフォン、タブレットなど様々なデバイスに最適化した共有されやすいコンテンツを作っていくことが課題になっていきそうです。