ソーシャルメディアの定義 | IT企業のPR

ソーシャルメディアの定義

ここ最近、ブログやTwitter上でソーシャルメディアの正しい理解とは何なのかという議論が国内外のインフルエンサーの中で行われています。Brian Solisも先日、「Defining Social Media」というタイトルでソーシャルメディアの定義についてブログ記事を書いています。Brian Solisは、2007年当時ソーシャルメディアの定義が人によってバラバラで数多くの誤解が生じていたため、様々なインフルエンサーに呼びかけて議論を行い、以下のソーシャルメディアの定義を発表しました。

ソーシャルメディアの定義(抄訳)

<短いバージョン>
「会話を促進するためにインターネットを活用するあらゆるツールもしくはサービス」

<長いバージョン>
「ソーシャルメディアは、人々をコンテンツの読者からパブリッシャーに変革する情報の民主化である。ソーシャルメディアは、1対多型のコミュニケーションを、多対多型に転換するものであり、執筆者、人々、友人間における会話に根ざしている。」

その一方で、ソーシャルメディアという言葉自体に疑問を投げかける意見もあります。Steve Rubelは、以前からブログ記事の中で、新聞メディアを始めとする従来のメディアの多くがすでにソーシャルなツールを取り入れていることや、TechCrunchブログが従来のメディア以上の力をもつようになった例にあげて、ソーシャルメディアと従来のメディアを立て分けることに疑問をなげかけています。そして、プロのジャーナリストであろうとなかろうと、インターネット上でコンテンツを発信する人は誰でも「メディア」であると述べています。

David Armanoは「Do You Live Social?」という記事の中で、多くの企業がソーシャルメディアを何らかの一時的な広告キャンペーンのようなものにとらえて、ソーシャルメディアを導入すれば自らがソーシャルにならなくても成果を得ることができると誤解していることについて述べています。そして、ソーシャルメディアとは、情熱とコミットメント、とりわけ正直かつ自由に、ルールを遵守してソーシャルに参加する意思を必要とする考え方であると説明しています。

また、Venessa Miemishaは、「What is social media?」という記事の中で、人類の歴史の中でこれほどグローバル規模で様々な階層の人々がリアルタイムでつながることはかつてなかったことや、このグローバルでつながったヒューマンネットワークで議論される考え方がソーシャルの総意として、世論を形成していくことを述べています。

こうしたことを踏まえると、ソーシャルメディアを理解するうえで大事なことは、ツールやサービスよりの話ではなく、そうしたツールやサービスによってもたらされた社会学的に大きな変化を理解することだと思います。それが理解できれば、企業としてソーシャルにならなければいけない理由が分かるようになるのかなと思いました。