面白い話、不思議な話、ワイルドな話 -9ページ目

面白い話、不思議な話、ワイルドな話

自然を愛し、山を愛し

人を愛した賢者です。

表にはあまり出ることを

望まなかった

隠れた賢者の

言葉を書いてみます。

ばんしは
ある時、健康診断のため一日入院したのです。

血糖値を測定するため
甘い甘い検査薬を飲んだ時
意識不明の状態になった事件がありました。

関係者の方々は
今回は命にかかわるほど
大変な状態だと大騒ぎになって、

自分にも知らせが届いて
病院に駆けつけた時は
病室に付き添いの奥さんがいました。

「全く意識が戻らないの。この人、糖尿病の兆候が有ったから、そのせいで
この緊急な状態になったと思うんだけど。全く意識が戻らないの。」

そう言いながら

「おとうさん。お父さーんお見舞いに来てくれたよ。」


と奥さんは大きな声で耳元で叫んだ。


「すると、今まで全く動かなかったまぶたが動き、こちらに顔を向け目を開き、
自分をじっと見た。」

自分はびっくりして


「具合はどうですか?」

と聞いた。

奥さんは
「このとおり全く意識が無いの。」

とおっしゃったが

確かに数秒間、ばんしの目は、じっと自分を見ていた。

「心配するな。」

そう言いたげな目だった。でもわずかな時間で気のせいでは
ないのかとも思えて

奥さんには言わなかった。

まる一日付き添ったが、その後変化は無かった。

仕事の都合があった関係で
又お見舞いに来ますと言って

いったん自宅に戻った翌日

奥さんから電話がありました。

「うそのように、お父さん元気になった。ありがとうね。安心してね。

今では病室の人気者になって、話をしている」

と知らせが届いた。それを聞いて安心した。

この事件を、後でばんしは

「あの時だいぶ多くの関係者が
お見舞いに来てくれたそうだ。人から聞いて後でわかったけど
私は全く覚えていない。苦しくもなんともなかった。」

「ただその時。お前の夢を見たよ。

お前がわしの病室で、わらのようなもので、何かを作っている。

何を作っているの?とわしが聞くと」

「お前は、龍を作っていると答えて、これが出来れば先生の
病気は治りますよ。」

と言ったのだ。

「お前に関係する、龍と名のつく寺とか
神社とか、場所か何かあるか?」

「えー、龍ですか?
そのようなものは無いと思います。」

ばんしと、その会話をした数日後
実家でその話をしていたら
「竜王山」という山はあるよ。

と母が叫んだ。
そうか、あれは自分の氏神様ではなかったが
小学校の頃遠足で登っていた山で

頂上に神社があったのだ。

さっそく
ばんしに「龍王山」という山があります。」
と電話で言った。

「それだ、その山だ。そこの神様とお前は何か関係があるのだ。
そして、その神はわしとも縁がある神だと思う。」

「役場に行って、そこの町の歴史を調べてみなさい。図書館に
その町の歴史を記録したものがあるはずだ。
何かわかるはずだ。」

そして
後に色々分かったのです。
事代主の神だったのです。


今年の正月はその神社に初もうでに行って来ました。
ばんしは言った

「お前は神様の前で何を願う?」

「新年の初詣に行くと、人は色々と神様にお願いごとをするな。

その時お前は何を願っている?」


「えーと、悪い事は起こらず
何か良い事が起こりますように。
もっとお金の運が良くなるように、みたいな感じです。」

「ふーん。そうか。ま。
普通一般的にはそうだろうな。」

「私は、ただ、感謝だ。」

「空気を吸わせてもらい、水を飲ませてもらい
太陽が毎日登ってくれる。
この人は神を信じるから、太陽を多く照らそうとか

この人は神を信じないから、毎日雲を出して
日をさえぎろうとか、そんな事は無く

誰に対しても、自然は平等に自然の恵みを
与えて下さる。」

「水は誰が作る?人間が作るか?水道局か?

太陽は誰が登らせている?」

「全て自然の力、愛だな。
人間はこの自然の恵みに対して感謝する。」

「私はこれが基本だと思っているから、ただ感謝の念を捧げる。」


「そして、これだけ恵みをいただいているのだから
少しでも自然にお返しできるような人間になる。

そう決意するだけだな。」

「これだけ自然に恵んでいただきながら、
分不相応の金を望んだり
地位や名誉を求めたり、

はては人を恨むような気持ちで
神様の前に出ると、その気持ちは神に通ずる前に
魔の世界に通じてしまう。

初詣で交通事故に会って命を落とすような気の毒な人もある。」

「人間の基本は、命をいただいて、今日を生きさせてもらっている
その感謝が元になると、私は考えている。」
ばんしの個人所有の神社

「山の神社」に数時間を過ごした。

色々話を聞いたり、

作業も手伝ったりして
新鮮な感覚だった。

スキーとかで、山に行くことはあっても
神社でこんなに長い時間を
過ごしたとは無かった。

不思議なことに
体が全然疲れを感じなかった。

作業も相当したが
体も気持ちも、ルンルンしていた。

山には自然の気が充満していて
その気を浴びると
陰はお風呂に入ったような良い気分になる。

自分自身も
やる気が湧いて、体もはずむように動いた。

ちょっと日常では
考えられない気分だった。

ばんしは言った

「山から見込まれるような人間になれよ。」

「人の器が大きくなる。運命も変わる。」

「山が嫌うのは、妖気だぞ。
暗い気持ちや、冷たい態度は無しだぞ。

暖かい、明るい心、言葉、態度が大切だ。」

「しかし、山は簡単には人を見込まれない。
何度も何度もその人を試される、

山は時を選ばず、人を選ばず、手段を選ばず、その人の
本心を試されるのだ。」

「だけど、答えは妖気絶無。」

「妖気というのは雲のようなものだな、太陽の光を雲が遮ると
陰も消える。

雲を作ってはならない。

いやだなー。とか。つまらないなー。とか
しかたないけど、まーやるか。
そういう暗い気持ちで物事をやっても

自然は認めない。

物事をやるか、やらないか。
やるなら本気に、誠心誠意にやる。

おかしな気持ちを持たずに、誠心誠意自分が
やらせていただく。」


「このような心を妖気絶無と言って、価値があるのだよ。
山が認めるのは、こういう心だけだ。」