少し前に、「少子化がまた進展している」というニュースが世間を騒がせました。
とりわけ東京は、出生率が1を下回ったとか。
この問題（？）について、私ピクルスは、何か違和感を感じています。
総論としては正しくても、各論に入ると…というアレです。
今回は長文になりますが、その違和感について記してみます。
国会や自治体やマスコミの論調としては、「現在の経済が維持できない」「行政機能も維持できない」というモノが総論としてあると思うのです。
それは確かに当たっていると思うのですが…。
いささか、経済絡みの意見が多すぎる気がします。
この話が出始めた当初（何十年も前ですが）は、女性を中心に「余計なお世話だよ」「個人の自由だ」という意見が結構あった記憶があります。
それは意見として一理あると思っていたのですが、そういう反対意見が、いつの間にか消えてしまった気がして…ちょっと不気味な世相を感じます。
何年か前に、地元の中日新聞にて、イギリスのある環境団体が紹介されていました。
（団体名は失念してしまった＾＾；）
その団体は、究極の意見として「少子化って、地球環境に良くね？」と主張するもので。
子供を持たない事や、出来ない事について、視点を変えてポジティブに考えてみようや…といった活動をしているとか。
ボクとしては、目から鱗が落ちる意見でした。
環境問題にせよ、少子化問題にせよ、最後はこの意見を考えてみなければいけないのかな？と。
ボク個人は「車に乗る時間を減らして、歩こう」とチマチマ行動していますが、世界中で人が増えておれば、その効果は無きに等しい…。
2020年以降はコロナ禍もあって、「健康に良いよね」と空気清浄機をバンバン使うのですが、2010年代前半は「電気を使うのは自粛しよう」という意見が大勢を占めていたはず…。
日本の総人口は減っているハズなのに、電気の使用量はウナギのぼりで、毎年夏になると「発電がピンチだ」と大合唱･･･。
いずれも、一貫性が見えないというか…。
「地球環境が大事」としつつも、快適な生活は手放したくない。
それは、心情として分かるのです。
漸進的に科学技術が進歩して、地球環境も良くなっていく…という事も、信じたい。
しかし、「熱しやすく冷めやすい」と言いますか、どうもキャンペーンが過ぎる気がします。
環境なら環境で「ＳＤＧｓ」やら「グリーン経済」とグワーッと宣伝して、わずか1～2年後には「すわ、少子化だ」「インバウンド経済だ」とテーマがコロコロ変わる。
ふるさと納税にしても、今頃になって、返礼品に制限をかけたり。
ふるさと納税やインバウンド消費を、上手く活用した自治体も、あるにはあるみたいです。
・税収が増える→その分で、交通インフラや（保育園等も含め）行政施設を集約して、コストを減らす。
・税収が増える→その分で、新たな産業を興したり、寺社仏閣等の保全にお金を使う。
前者はコストを減らす方向で、後者は「収入を増やそう」という方向でしょうか。
インフラから切り捨てられちゃう人なんかも、いるのでしょうが…良くも悪くも、一応の一貫性は見える。
「ふるさと納税は、保育園の拡充に充てます」とハッキリ謳った自治体も、返礼品が大したことなくても税収が増えたとか。
真の意味での「ふるさと納税」ですよね。
あるいは、少子化の流れに反して、人口が増える自治体も、あるにはある。
島根県とか、移住・定住等に力を入れた県は、なぜか人口が増えましたよね。
濃密な人間関係がありそうな地方も、意外と人口は減らず。
と、小さな市町村単位では成功例が散見されるのに、国のレベルになると…とっ散らかってしまう。
国会レベルでやってる「少子化対策」は、ほとんどが「教育対策」に見えてしまったり。
高校や大学の無償化とか、確かに魅力的にも見えますが、少子化対策じゃなくて教育対策でしょう？
子供がいると良いよね…的な精神的な土壌がないのに、お金がらみの対策を提示しても、チグハグな印象を受けます。
実際に子供を持つと、面倒だったり鬱陶しい事も多いわけで…「お金もらっても嫌だ」という若者がおられるのも、分かる気がします。
ボクの意見も、とっ散らかって来ましたね（＾＿＾；）。
政治家や行政マンの苦労も、分からなくもないのです。
「地球環境を言うなら、人間いない方が良いだろ」という意見があったとしても、政治は、最後には人間を優先しないといけませんから…。
ただ、ネットや何やかやと、これだけメディアが分散しているのに、大マスコミが同じキャンペーン張っているのは何か違和感を感じる、という話です。
「インバウンドより、移民解禁の方が根本的解決だろ」くらいの意見を言ったって、言論の自由だと思うのですが…あまり聞かない。
ＣＭの関係とか、国際関係の都合とか、参政権の問題などがあるのでしょうか。