今回からしばらく、また算数編に入ります。

文字では伝わりにくいかもしれませんが、小学校算数では、とても大事な所です。

我慢して読んでいただければ、幸いです。

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先だって、BS放送で「吉田類の酒場放浪記」を見ていた所。

8歳3ヵ月(小2)になるセガレが、唐突に聞いてきました。

「パパ~。アルコール度数12%って・・何?

 

高度なことを聞いてくるなぁ・・・と思いつつも、一応「全体の12パーセントだよ」と答えました。

キョトーンとしているので、図を描いてみまして。

お酒全体が100として、その内の12がアルコール、残り88が水だわな」

12の部分をシャカシャカと黒塗りして、説明。

続けて「アルコールは薄まっているから、見た目は分かりにくいけど」と言いましたら。

分かったような分からない様な顔をしていました。

 

「要するに、88が水だから、お酒作る人はそりゃ~儲かるわな。ほとんど水だぜ?」

「水と酒税と消費税に、大量のお金を支払ってきたのだからアホです、私は」と酔っぱらって答えていたら。

そこだけは妙にウンウンと頷いていました。

あまり頷かれると教育上、ビミョーなので。

「水はね、ホントに水道水ではアカンよ。富士山の水とか六甲山の水とか使ってるねん。きっと」と、慌てて付け足しました。

セガレは変に小賢しいので、将来、変なマガイモノを作って売りゃせんだろうな・・・と心配になった次第。

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長いプロローグでした。

 

アルコール度数というのはですから、百分率の話ですよね。

後々調べると、百分率は小学校5年で出てくるそうです。

速度とか濃度も、5年生。

比率は6年でやるらしいけど、まぁ仲間っちゃあ仲間ですかね。

どうやらこの辺が、小学校算数の最大の山場らしい。

濃度や体積なんて、中学受験の定番問題じゃないですかね。

ボクの時代では、公立高校入試の理科でも、出てました。

30年前ですけど。

 

しかし。

ちょっと待って下さいよと。

セガレは小学校2年生なので、濃度や百分率は早いだろうと。

濃度からさかのぼって調べてみますと…。

その「(5年生の)山場」に入る前の3年~4年で、割り算・分数・少数をミッチリやっていくと分かりました。

 

何で、割り算から始まるのでしょうか。

分数・少数から6年生の「比率」に至るまで、これらは皆、割り算の仲間だと思うのです。

「だと思うのです」というか・・・ボクはずっと、その様に解釈してきました。

 

例えば2/3(三ぶんの2)は、2÷3とも言えますし・・・。

小数で言えば、約0.67ですか。

(もっと言うなら0.666666~の無限小数・・・だったかな。たしか高校の「数学Ⅰ・A」。)

小数が分かれば、百分率も理解できる。

0.67は、67%ですものね。

百分率が分かれば、キロとメートルの違いも理解できるのではないかなぁ?

3:4という比率だって、3/4とも言えますし・・・。

 

ともあれ。

3年生の割り算から、こういう世界に入っていくと。

 

小学校自分のボクは算数が苦手でした。

しかし、この辺の相互作用が、ボンヤリとでも分かった時は、けっこう興奮した覚えがあります。

(35年くらい前ですから、たしか筑波万博とかリニアモーター(超電導)とかやっていた頃です。)

 

今回から、「割り算から始まる世界」を考えてみますが。

(1と3/4)+1/2みたいな計算は、学校に任せておいて。

この辺の「相互作用」を何とか教えられないかな~と、企んでいます。

割り算とか濃度とかを、分野ごとにバラバラに学んでいくのも大事ですが・・・どこかで統合しないとね、と。

面倒ですが、お付き合い下さい。

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追伸です。

大人になってからも、こういうの大事だと思うのです。

利率が妙に高い金融商品(保険も含む)とか・・・いわゆるネズミ講と一緒じゃないか?とか、ピンときそう。

分母(母数)が増え続けないと、その仕組みは保てなくないか?・・と気付く。

算数・数学が苦手だったボクでも、この手の警戒心が保てたのは、小学校時代の発見がベースにあるのかもしれません。