今回からしばらくは、久しぶりに、写真多めで記します。

8歳(小2)のセガレと、6歳(年長)の妹の描いた絵の変遷です。

正式な絵画諭ではありませんが、6歳~8歳の子が、数か月でどれくらい絵が上達するか・・・。

親バカの視点は、大いに割り引いても、皆様の参考になれば幸いです。

 

まず見て頂きたいのは、次の写真。

セガレが小1の5~6月頃に描いた絵です。

2019年の前半ですね。

学童で、3年生(?)にイジメられる日々の中、書きなぐっていた絵です。

セガレ本人は、「パパは見ないで!」と叫んでいたものですが・・・。

「いや~。パパは、この絵は好きだよ。パパに頂戴な」と言いまして。

額に入れて1年半ほど保存しました。

 

ちょっと怖い精神世界を覗いた観はありましたが・・・あまり話してくれなかった人間関係が、伝わってきました。

(画材がマジックしか無いのだから、暗い絵なのは仕方ないかな。)

とても苦しそうな感情が分かって、「こりゃ学童は続けない方が良いかな・・・?」と思ったものです。

この絵を見てからは。

大人に対して上手く話せない分、メールや絵で、状況を説明させた事もあります。

 

しかし。

暗い絵であっても、「やだやだ君」だの「いじめるな君」などが登場していて、どこかユーモラス。

「お前、良い絵じゃん。面白いよ」と言った記憶があります。

所謂はけ口として絵を描いて欲しいだけでなく、このユーモアを忘れないで欲しいなと。

親としては、切に思いました。

 

で。

せっかく絵を描いていたので。

次のような絵を、訓練として描かせたと思います。

上下が反対になってしまいましたね・・。

・円柱。

・四角柱。

・三角柱・・・です。

たしか10年くらい前に、印象派の展覧会か何かを見に行って。

セザンヌのコーナーで「円柱・四角柱・三角柱が描ければ、絵画の全てが表現できる」みたいな解説を見たのです。

ボクには、10年経ってもソレが引っかかっていまして・・・。

子供には早いかな~と十分に感じつつも、とりあえずセガレに描かせていました。

 

上記の絵は、セガレは割と早く描けました。

保育園児の妹には、今年に入って描かせてみましたが、半年近く描けませんでした。

次の写真の様に、「並行」した線が描けないのです。

セザンヌ氏は、余計なブツを抽象化していった果てに・・・。

「絵画は、もう円柱とかのシンプルな形で良いよ。」

・・そんな結論に至ったと、解説が成されていたと思います。

展覧会は、印象派の絵が、マティスの晩年の切り絵を経て、現代の絵本アートに至る過程・・・みたいのを辿る。

そんな展示だったと思います。

(展覧会のタイトルも忘れてしまいましたが)

 

しかし、子供にとっては、そういう過程など分かりませんよね。

円柱を描くのも半年かかる

とにかく、平行線が描けないのですから。

高尚な話はともかく、平行線を描く訓練に終始しちゃってる内に、親であるボクも飽きちゃって。

・・・子供(特に妹)には、酷な時間だったかもしれません。

 

そうしている内に、一昨年(2019年)は、囲碁を教える事に終始しかけました。

しかし。

NHKで「ゲゲゲの女房」の再放送を見まして・・・。

1年生の終盤に差しかかったセガレは、ガビ~ン!っと身を乗り出して。

食い入る様に、再放送を観ていました。

いても立ってもいられず、すぐに紙に絵を描いたのが、次の写真。

・・・世界観が「学校」みたいな狭い世界なのは、置いておきましょう。

ここで採り上げたいのは。

一番上の写真に比べて、急激に線が変わり、絵が伝わりやすくなった感じ・・・がしました。

それまで、ほぼマンガを読んだこと無いくせに、マンガっぽく描いている。

「アニメは見ても、マンガは読んでないのに・・何で描けるの?」と驚いた記憶があります。

 

この時期は、「小1の壁」の中で、ボクもイライラしていました。

しかし、このイラストを描いた辺りを境に、どういうわけか問題行動は激減しました。

何でか分かりませんが。

何でか分からなくとも、まぁ良い事なのだろうな~と。

「鬼太郎」のマンガを買ってあげたり、アニメDVDを借りてあげたりした覚えがあります。

 

次回につづく。