初野晴講演会 主催 大谷大学推理小説研究会・感想/大谷大学 2015.11.8 | PERFECT PERSONAL WORLD

PERFECT PERSONAL WORLD

西に東に、はてしない追っかけ日記

※主催者様HPより、講演会内容のネットへの投稿を控える旨の記載がありましたので、本日記は「レポート」ではなく、具体的な講演内容の記載をほぼ避けた、当日の記録とその「感想」として作成しています。

※お読み頂いた主催者様、御関係者様で、当日記に問題点を感じられましたら、お手数ですがコメント欄、もしくはツイッター( @tomiy2_27 )までお知らせ下さい。誠実に対処させて頂きます。



初野晴講演会 主催 大谷大学推理小説研究会・感想/大谷大学 講堂棟 多目的ホール 2015.11.8



ここ何年かで、ハルチカシリーズに猛烈にハマり紙の本の他、電子書籍でも既刊本を購入する程!
作者の初野晴さんが大谷大学で講演会をされると聞き、久し振りのミステリ遠征で京都の大谷大学へ。



11月8日。福岡空港から関西空港へ降り立ち、そのまま大阪市内を経て京都へと。

{975FF0BF-D727-4C93-94DF-894309D73BF2:01}

人身事故で阪急線が止まったとのことで、この日同行した阪急沿線に住む友人は、影響をモロに受けてしまい……
JR京都駅から、大谷大学のある京都市営地下鉄・北大路まで移動する中、阪急線の振替輸送で地下鉄の京都駅や車内も混み合っていた。

北大路駅の6番出口を上がってすぐが大谷大学。ここでの推理作家講演会は、関西ミステリ連合・冬の総会として行われた、2009年12月6日の綾辻行人さんの講演会以来。多分、同じ会場を使われたのではと思う。



会場内の撮影は禁止とのことで、画像は入口にあった立て看板のみ。

{C5EDEF51-DA9C-4930-8031-7AB9966D21CF:01}

受付で入場料千円を支払いパンフレットを受け取る。パンフレットには初野晴さんのプロフィールや当日のプログラム、事前に募集された初野晴さんへの質問リストも入っていた。
また、このパンフレットがサイン会時の整理券となっており、裏面にサインの宛名を記入するようになっている。会場から外出し再入場する際は、このパンフレットが必要となる。

また、受付では大谷大学推理小説研究会さんの会誌も販売されていた。最新号には昨年講演会をされた北村薫さんの講演ログが収録されている。

参加者の年齢層は、恐らく年輩の方よりも上の方で、初野晴さんと同年代の方、殆どが若い世代のファンの方で埋まっていたと思う。後に質問コーナーに挙手された方を見ていると、殆どが学生さんで社会人の方が混じられている様子だった。

会場正面のスクリーンに、来年1月に放映されるハルチカのアニメの告知画像が投影されていた。


当日のプログラム

開場               12:30
開演               13:30
休憩               14:30
休憩終了        14:50
講演会終了    15:50
サイン会        16:00


13:30に主催の大谷大学推理小説研究会の方が挨拶をされて、初野晴さんが登壇される。
初野晴さんが作成されたPowerPointでの資料を、前述のスクリーンに投影し、それに沿って講演会が進行していく。
大谷大学推理小説研究会さんが事前に募集された質問については、同じく質問の度にそれが投影されて分かりやすかった。

初野晴さんが作って来られた資料には、原稿やプロット、仕事場の写真もあり、もっと近くでじっくりと読んでみたかった!

……大谷大学推理小説研究会さん、初野晴さん、来年出される会誌への収録は無理ですか?

PowerPointのページ毎、文末に添えられている「ひと言メモ」もなかなか面白くて(笑)

今回の初野晴さんの講演会は、多分に創作志望の方に向けた講演会に思えた。
しかし、質疑応答も含めて話された内容は、創作志望者のみならず社会人の方や、会場の多くを占めていたであろうこれから社会人になる大学生の方にとっても、有意義な物であったと思う。それらを熱く、時に笑いを交えて話される初野晴さんの話術に引き込まれて楽しい講演会となった。

初野晴さんが用意された講演内容よりも、質疑応答の時間の方が長かったように思う。
作品や創作の「赤裸々な」(by初野晴さん・笑)秘話も、「こんな事まで言って良いのか?」と思うレベルで(笑)話されていたし、初野晴さんの方もファンの方とコミュニケーションを取りたかったように思えた。会場のファンの方も熱心で、同じ方が何度も挙手されたり、質問と共に作品への想いを語られる方もいた。


多分、これは書いてもそんなに問題は無いと思うけど、横溝正史ミステリ大賞受賞者へ審査員をされていた綾辻行人さんが贈る「本格ミステリの呪い」の話も出たし、質疑応答の中で、綾辻行人さん、有栖川有栖さん、法月綸太郎さんら本格ミステリ界の先輩方へのリスペクトも語られた。

あと、来年1月から放映されるハルチカシリーズのアニメについても、少しだけ情報をお話しされて……!


主催の大谷大学推理小説研究会の皆さんの進行も上手だった。

6年前の綾辻行人さんの講演会の時は、司会の方がとても緊張されていたなあ(笑)と、懐かしく思いつつ見ていた。当然ながら当時の部員さんから世代交代された部員さんになるわけで。歴代の部員さんの積み重ねの結果であろう、見事な進行だったと思う。
質問者へマイクを持って走られた方は大変だったと思うし、予定より余った時間を埋めるのに質問リストとは別に質問を用意されていたのは、流石だった。

初野晴さんご自身も、余った時間にお話をされて、無駄なく有意義な講演会になったと思う。


講演会後の休憩を挟んで、16時からのサイン会。
整理券番号の10番毎に呼び出されて、会場正面に作られてサイン会場へ並ぶ。サイン会は一人一冊まで。本を持参されなかった方には、受付でサイン用の色紙の販売も行われていた。サインの際にもファンの方と会話を楽しまれた様子。

私が持参したのは「千年ジュリエット」の文庫版。
「今日、福岡から日帰りで来ました」とお伝えすると、初野晴さんも驚かれて(笑)お礼を言われる。この日は北海道の大学に通われている学生さんも来られていたようで、それに較べたら(笑)ハルチカシリーズ、本当に面白く、毎作楽しんで読んでいること、毎回泣いていることをお伝えすると、


「必ず新作をお届けします!」


と、ありがたくも嬉しい言葉を頂戴して!

これは、作家さんより出版社の方にお伝えする方が、効果があると聞いたので、サイン会をお手伝いしているKADOKAWAの方を意識しつつ、


「是非、福岡でもサイン会や講演会を!……お待ちしています!」


と、お伝えすると、


「西の方、福岡へも是非行ってみたいです!」


とお返事を頂いて。心からお待ちしています!




サイン会終了後に、初野晴さんからご挨拶。


「中には、遠方から来られた方もいらっしゃったそうで、意義のある講演会になったのではと思います。そう遠くない内に新作をお届けします!」


と。会場からの拍手で終了。



この日の講演内容は、大谷大学推理小説研究会さんの来年の会誌に載るとのこと。

創作秘話やミステリのみならず、初野晴さんがお好きなラジオ、ミステリ、そして映画……と、初野晴さんのファンの方、ミステリファンの方、創作を志す方にとって、この日の講演会の内容は、きっと楽しめる物だと思う。


大谷大学推理小説研究会様、来年の会誌を心待ちにしています。

{62641E5F-557B-41F8-A592-70D5280E240D:01}



余談。


ハルチカシリーズ最新刊「惑星カロン」をこの遠征中に読書。講演会までに読了は出来なかったけど、講演会で初野晴さんのお話をお聞きした分、作中の登場人物たちの台詞の一つ一つにリアリティというか、血が通ったように感じて。おかげさまで、良い読書になりました。