『相棒』S9-最終回スペシャル「亡霊」 | PERFECT PERSONAL WORLD

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西に東に、はてしない追っかけ日記

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最終回の視聴率は20.0%、シーズンの平均は20.3%だったとか。劇場版の興行収入も30億越えたとかで、まさに黄金期!
とはいえ、最終回はもう少し上がるかなと思ってました。



まさかの瀬戸内さん復活+「カナリアの娘」の完結編的内容!

雛子議員も劇場版Ⅰ以来!
背もたれ+肘掛け+エンブレムに両脇に護衛……それ大魔王とか悪の秘密結社の首領の演出ですよ、和泉監督(笑)

私的には、木村佳乃の脚線……(笑)(^^ゞ
悪女っぷりが相変わらず素敵過ぎます。
事務所に飾ってあった写真って、劇場版Ⅰのお父様の写真でしょうか、やはり。


某所で、奥さんと元カノの共演で東さんヒヤヒヤと書いてあって爆笑しました(笑)



ちょい役の内閣危機管理監にウルトラマンレオの人(マジでウルトラ率高し!)とか、赤いカナリアの音川さんが、ターボレンジャーとか「葵 徳川三代」の結城秀康、何より「中学生日記」の南先生だったりと、最終回ならではの豪華さ!!

あと、瀬戸内さんの面会のシーンで、亀山君に触れてくれて感動!!
亀山君がサルウィンに行ったと聞いて、瀬戸内さんどう思っただろうな……


三反園さんと右京さんの対決時の言い合いって、そのまま劇場版の官房長と右京さんの対決に繋がっているし、テーマが劇場版と地続きであることと、右京さんの立ち位置を、改めて示してるように思えました。
三反園さんが連行されて乗り付けた場所なんて、モロに劇場版のキモのシーンの場所でしたし……


タイトルの「亡霊」って、本多篤人と小野田官房長の遺志のダブルミーニングでしょうか。
そのせいか、特命係の2人より、本多篤人のドラマが際立っていたように感じました。全面的な小野田官房長の追悼企画になってないのが、逆に良いなぁと。

そういえば、右京さんが本多篤人を匿ったホテルって、「サザンカ」の時にたまきさんと美和子さんを匿った、「バベル」の時(推定)のホテル?間取り的に。


早瀬茉莉の心変わりの理由が「会ったから」というのが、凄く良かったです。
本格ミステリは、奇想と理詰めの芸術だと思ってますが、人間の行動って、全てが論理に沿ってるわけではない、かと言って全部が全部を「感情」に逃げると、作り手の「ご都合主義」に見えてしまう、瀬戸内さんの保釈受け入れや、大局的正義を謳ってる官房長の「私の目の黒いうちは、誰一人殺させない」というのも、同じに思えるんですが、肝心なところで、理屈では割り切れない「感情」を、上手く見せているところが、「相棒」のドラマの深みに繋がってるように思えます。

官房長の遺言、「誰一人殺させない」って深いですね、S1の閣下の時の強行突入を後悔してる気持ちと立場は違えど、本質的な部分で右京さんと信念が同じなのが伝わってきます……



ところで、今回は官房長から雛子議員へのバトンタッチに思えました。
「有事の際の情報の一元化」って、官房長の構想していた日本版CIAにも通じますし。
今のところ、右京さんをかわしきっている雛子議員は、シャーロック・ホームズにおける、アイリーン・アドラーのような存在に思えて。官房長に代わるラスボス候補に上がったような……あ、それで大魔王的な座り方だったのか(笑)
ついでに、瀬戸内さんは復活フラグですね(笑)
それにしても、官房長は選抜チーム作るの好きですね。もしかして、日本版CIAに備えて、日頃から物色してたとか?大河内さんも頑張って!!


右京さんと雛子議員、いつか、決定的対決をする日が来るのでは?と。
で、このドラマは、今回もですが、やたらと2時間SPの度に「元法務大臣」とか、法務大臣を辞める人が多く(笑)雛子議員が法務大臣になった時が、退場フラグになるのかなと思ってます……。



結果論ですが、シーズン9は、正義にかたくなな右京さんや、スタッフの作風(命懸けで何かを守ろうとした人が多かったと思います)に、劇場版と合わせて小野田官房長の死を、引きずったように思えました。
極端に重い話が多かったのもそのせいでしょうか。
松本Pが、劇場版パンフレットで「渡ってきた橋を焼きながら前進する精神」とおっしゃってたのが象徴的ですが、自らを追い込んだ「相棒」チームが、次のシーズンでどんなドラマを見せてくれるのか、楽しみにしています。