第二夜はこちら
何故私は漢数字で書いてしまったのか・・・
2年生ではクラスが別れて
3年生ではまた同じクラスになった
部活は違ったけれども、同じ塾に入り
綾人と同じクラスを維持するために、部活の合間に必死で勉強もした
母さんが喜んでいたのを覚えている
綾人君とお友達になれて本当に良かった
そんな風に言っていた
本当の理由を知ったらその意見が180度変わる事を、自分は一体いつから自覚していたのだろうか?
中2の夏休み
部活の仲間と行くと思っていた夏祭りに誘われた時は有頂天になった
それなのに
「いや、さ
松本さんが愁誘って4人で行かない?って言うんだよ」
ほら、・・・部の・・・さんが、さ
何か愁と一緒に行きたいって言ってて
えっ?なら私が川野に聞こうか?って事になったらしくって
2人だとアレだから、俺も一緒に4人で行けば、とか言ってるんだけど
愁は、どう?
綾人は本当に気づいていないんだろうか?
だとしたらバカだ
そんなの松本さんが綾人と行きたいからに決まっているのに
友達をだしに使ってまで
いつだって綾人はそうだ
女子が愁と写真撮りたいんだって、さ
そしたら川野も一緒に撮ってやるとか言うんだぜ
アイツら何様なんだよなぁ
良いな~、愁はモテて
それでも俺は笑っていた
気持ちに気づかれないように
いや、違う
自分で自分の気持ちに気づかないように
気づいたらお終いだとわかっていたから
自分の心の中をチクチクと刺す棘の存在に気づいたのは
あの夏祭りの夜だ