十二夜が近づくと
姫さまの左肩に浮かび上がる痣
神から選ばれしものが持つこの印は
平安の界の財宝が
埋葬されている地図だという伝説がある
いかなる時も姫として護衛されるようになった理由は
姫さま自身とこの秘密を守る為
姫さまには内緒で
護衛団の派遣を急遽要請
それまでは姫を決して一人にしない
今の事態を知れば
キミは途端に瞼を伏せて
あの諦めの表情に戻ってしまうだろう
穏やかに笑っていて欲しい
そう願っていたのに
いつもの甘い薫り
蕩けるような柔らかい感触
確かに感じるのに目があかない
姫さまの遠のいていく足音に
心は不安で揺れるのに
体が全く動かない
気がつくと
姫さまの姿はなく
携帯置いてくなって
1人で行っちゃダメだって
言ったよね・・・?
姫さま……
つづく











