"Wall of sound"の世界 01
To Know Her Is To Love Her / The Beatles
(The Teddy Bears cover)
(イギリス)
シングル To Know Her Is To Love Her
リリース 1958年
※ 今回からは、フィル・スぺクターのお話です。
と言われても、誰それ?って感じですよね。
フィル・スぺクター(1939ー2021)は、60年代から活躍した名プロデューサー。
その音の特徴は、"Wall of sound"と呼ばれる
ラウドで分厚い音の壁と言われるサウンドメイクにあります。
驚くべきはそのレコーディング手法で
なんとひとつの楽器を二人・三人集めて全員で一発録りするというもの。
たとえばギターはもちろん、ベース、ドラムス、ピアノが三人ずつとか……
その狙いは同じ音が重なり合うことでの迫力と分厚さ、
それともう一つは各ミュージシャンによる微妙なグルーヴの違いによる
音のうねりと残響効果。それに過剰なエコーがかけられることで
全体として壮大な音の塊が出来上がると言うわけです。
このフィル・スぺクターの"Wall of sound"は、数多くのミュージシャンに
計り知れない影響を与えました。
このシリーズでは、彼自身のバンドの曲からプロデュース作品、
そして"Wall of sound"から絶大な影響を受けたと思われる曲を取り上げます。
一回目は、彼自身のグループであるThe Teddy Bears の
ビルボード一位に輝いたヒット曲
To Know Her Is To Love Herをビートルズのカバーで。
このときはまだ"Wall of sound"は確立されておらず
音的にはノーマルな感じですが、メロディメーカーとしての
才覚は十分に感じさせます。