/ In The Silence
―――竹薮は何時か雑木林になった。爪先上がりの所所には、
赤錆の線路も見えない程、落葉のたまっている場所もあった。――――
――――――――――――――――――――――――――――
―――が、彼はどうかすると、全然何の理由もないのに、
その時の彼を思い出すことがある。全然何の理由もないのに?――
塵労に疲れた彼の前には、今でもやはりその時のように、
薄暗い藪や坂のある路が、細細と一すじ断続している。………
(芥川龍之介『トロッコ』より抜粋)
落葉の下には……。
この曲から、どうしても『トロッコ』を思い出してしまうので。
今回は、アメリカのアトモスフェリック/
プログレッシブのイン・ザ・サイレンス。
2008年にカリフォルニア州サクラメントで結成。
2012年にファーストアルバム
A Fair Dream Gone Madをリリースしています。
このA Fair Dream Gone Mad、
ファーストアルバムとは思えない
非常に完成度の高いアルバムに仕上がっています。
深い沈みこみと激しさが交互に
ミックスされて展開される曲調が特徴で
沈み方がヨーロッパっぽい。
ほんとにアメリカのグループ?
暗くアトモスフェリックに沈む部分と
激しく突き上げてくる部分の対比が鮮やか。
プログレッシブな要素と、オルタナ的な、
曲によってはインダストリアルな味わいも混じり合う。
かと思えば、ヘヴィメタル然としたギターサウンドが聴けたり。
CynicやOpeth、Green Carnation、
Porcupine Tree、Katatonia……
いろいろなグループのエッセンスが垣間見れる、
なかなか絶妙なバランスを持った
実にヨーロッパを感じさせる音ではあります。
今回はアルバムからBeneath these Falling Leaves。
アコギ、バイオリン(Violafonらしい)、ボーカル……
薄暗いメランコリックな世界を描き出す
序盤から中盤。そしてギターが前面に出てきて
アグレッシブな展開になる後半……
ドラマ性を持った完成度の高い曲です。
参照例URL↓
- Fair Dream Gone Mad/In the Silence
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