TP(膵全摘術)の後、心配だったことのひとつは食事でした。血糖値のコントロールを考えるとどういうものをどれくらい食べてもよいものか、手探り状態でした。2年生になって肝が据わってきたというか、これくらいなら大丈夫そう、というあまり根拠のない自信がついてきました。

 

膵臓のない暮らしを始めた直後に、糖尿病科の医師から「一日の糖質量をだいたい230gにしてやってみればいい、主食から朝50g、昼80g、夕80gとして、これに副食を加えて、だいたい一日に230g」という説明を受けた記憶があります。

この説明を元にしてだいたいこんなものを食べている、というのを下記します。今の状態ではカロリーを気にする必要はないので、できるだけ高カロリー、高タンパク質なものを食べたい*と考えています。

*抗がん剤に耐える体力をつける、維持するためです。

 

カーボカウントの技で言うなら、「これから食べる糖質量を都度見積もってそれに見合う量のインスリンを注射する」というよりも、「毎食の糖質量をだいたい固定して、インスリンを注射する」というやり方です。このやり方でも思いのほか結構な分量の食事が摂れます。

 

1) 朝食(平日・出勤日):食パン6枚切り1枚(糖質30g)、目玉焼き、チーズ(糖質気にしなくていい)、ゆで野菜(ブロッコリー、カリフラワー、にんじん)またはカット野菜、ヨーグルト少し(糖質2gくらい)、バナナ1/2本(糖質10gくらい)、カロリーメイトか玄米ブランのような補食フードを1かけら(糖質10gくらい)。

 

2) 昼食(平日・出勤日):コンビニのサンドイッチ・パン(糖質合計80gが目安)、牛乳200mL(糖質10g)、ゆで野菜(ブロッコリー、カリフラワー、にんじん)またはカット野菜。

三角のサンドイッチの糖質はだいたい20g(例えばツナたまごサンド、ハムサンド)から35g(例えばハムカツサンド)なので、サンドイッチ2個に加えて、許す範囲のパンをひとつ(シュークリームも可、糖質20gくらいからある)を基本にしています。

あんぱんやクリームパンは糖質40gくらい以上だけれども、サンドイッチを1個にすれば食べられるので、たまには食べてもいいだろうと考えています。(でも、メロンパンは糖質50gより多いものがほとんどなので、チャンスは薄いです。)

コンビニのものはたいてい成分表に糖質量(少なくとも炭水化物量)が示されているので、見極めやすいです。結構な量(とおやつ代わりのもの)が食べられます。

 

3) 夕食(平日・出勤日):自宅で摂る。ご飯(米飯:白米+雑穀米)お茶碗1杯200g程度(糖質約74g)、副食(肉だったり魚だったり、糖質ほぼゼロ)、野菜(おひたしとか、糖質ほぼゼロ)、汁(味噌汁、おすまし、摂らないときもある、糖質ほぼゼロ)、追加として糖質約10gをなにかで(カロリーメイトでもいいし、ビスケット1~2枚でもいい)。副食に糖質の多い場合、例えば春巻きやポテトサラダを食べるときはその量に応じてご飯(米飯)の量を減らして(例えば150gにして)バランスを取るようにしています。(自宅では揚げ物は食べない。)

 

4) 15時ごろにおやつを食べる(間食する)ためのインスリンの技**はまだ会得できていないので、お菓子の類を食べたいときは昼食にねじ込むのがよさそうです。

**食べる楽しみはQOLの大きい要素の一つなので、たまには食べたいものを食べるのも重要、という考えを満たすための技。

 

こうして改めて書いてみると、「だいたい」という言葉が多いです。カーボカウントの糖質対インスリンの比率はあるけれども、血糖値の変動は食事とインスリンだけに因るものだけではなくて、他に大きい変動要因***が存在しているような気がしています。なので、摂取糖質量が多少変動する(あるいは読み違え、1gや0.1gなどの精密さでカウントするのも困難だし)のはさほど気にする必要がない、というのが実感として持ててきたということかと思っています。

 

平日で仕事する日はだいたいこれでいいのですが、週末・休日になると様子が異なってきます。***活動の時間帯・パターンも異なるし、食事の幅も広くなるし、遊んだりもするからでしょう。さらに研究が必要です。