テレビの深夜番組で興味深いのがありました。女性タレントが数名といろんな科の女医さんが出演して、タレントのオリジナル健康法についてコメントをしていくといった内容です。それぞれが「これだ!」という健康法を信じて毎日それを実践しているようなのですが、医学的に見るとまったくおかしいという例がたくさんありました。

 

まず、「~~ダイエット」というのがよくありますが、最近はモデルなどの間ではやっているのが「砂糖ミルクダイエット」なのだそうです。飲みやすくカルシウムも摂れるし、甘いものを摂ることで食欲を減退させるという方法ですが、ある女医さんは無駄なカロリーを摂っているだけ一刀両断。痛快でした。

 

カプサイシン・ダイエット」も行き過ぎると、直腸や肛門に大きな負担となり慢性化すると「痔」になることが多いとのこと。司会のお笑いタレントがライブで肛門科の女医さんにチェックされていましたが、自覚症状がないのに「」だと診断されていたのに驚きました。意外に「痔」の隠れ患者は多いし、このダイエットでその予備軍はぐ~んと増えているのでしょうね。

 

タレントの中に小池栄子がいましたが、彼女の朝食は野菜ジュースだそうです。それ自体はビタミンが多く、カロリーは低いので問題はないのですが、カプサイシンが足りないとの指摘がありました。カプサイシンは大豆などに多く含まれますが、ようするにタンパク質が足りないということです。これが足りないと彼女の様に豊満な女性は、出産後に胸がヘチマのようになるそうです。いわゆる「垂れる」ということでしょう。

 

今スタイルに自信がある女性は太らない植物性タンパク質を摂るように心がけないと・・・私の亡くなったおばあちゃんのようになります(笑)。夏の暑い日のし餅のような二つの胸を持ち上げながら汗を拭いていました。「ここちゃんと拭いとかんと、あせもになるんや。」それ以降私はいわゆる「巨乳」に興味を完全になくしたのは言うまでもありません(笑)。
 

ほとんどのタレントが半身浴を行っているそうですが、これも温度を高くしないで十分な水分補給をしないと「脱水」の状態になり体全体から「潤いを失う」ことになります。いくら「潤い成分」配合の高い化粧品を使っていても体の中が潤っていなければ結果的に「カサカサ」は改善できません。そのストレスは心まで「カサカサ」にしてしまうかもしれません。

 

最近電車の中でも口を閉じないで半開きになった人を多く見ますが、これも口腔内の乾燥、ひいては口臭の原因になるとのこと。口腔内の細菌は唾液により体内に送られるため、乾燥させると細菌は増殖します。これが口臭の原因になるんだそうです。睡眠中には口の中の細菌が増殖するのは理解できますが、一番ショックだったのは「寝起きの口腔内細菌数は糞尿の10倍」というコメントでした。医者の言うことですから根拠はあると思いますが、だとすれば映画などでよく見られる「おはようのKISS」は唇だけが触れるKISSに留めておいた方がいいのかもしれません(笑)。

 

いずれにしろ「~~ダイエット」よりはバランスのいい食事、それも昔風の日本食(家庭食)をゆっくりとよく噛んで、会話を楽しみながらというのがいいのでしょうね。「過ぎたるは及ばざるが如し」の典型を見た気がした番組でした。