言葉は時代によって変わっていくものです。そんな時代の変化の中で、「死語」と呼ばれいつの間にか使われなくなった言葉があります。「ナウい」といったようなはやり言葉には多く見られますが、元々これらの言葉は、時代を越えて定着する類の言葉ではありませんので、短命に終わることは避けられないのでしょう。

ただ、日本人独特の価値観で使われていた言葉が、時代の流れの中で消え去っていく事はとても残念でなりません。勿体ない(もったいない)という言葉もそのうちの一つです。勿体ないという言葉には次の3つの意味があります。

1.本来備わる品位を無視するということで、あるべき様子から外れていて不都合である。不届きである。
2. 自分にとって、受けるべき処遇ではない、過ぎた処遇であると、遜(へりくだ)ること。身に過ぎて忝(かたじけな)い。
3. (その物の本体、価値を無視していて惜しい、というところから)使えるものが捨てられたり、無くても済むものを使ったり、働けるものがその能力を発揮しないでいたりして、惜しい感じである。

このうち3つ目の意味は、昭和30年代に「もはや戦後は終わった」と言われてから、田中角栄の「日本列島改造」で急成長した経済が90年代後半にバブルと呼ばれ終焉を迎える間に、物があふれお金さえ出せば何でも手に入るといった状況が生まれました。そんな中で「勿体無い」という言葉と考え方が、日本人の心の中から無くなっていったように思います。「使い捨てライター」はまだ可愛かったのですが、今では使い捨てフライパン(焦げ付くようになれば捨てて買い換える)を始めとして、家電製品まで「使い捨て」の時代になってしまいました。少し修理するだけで、それらの製品は低開発国向けに輸出され、重宝に使われる程度の故障なのに・・・。

そんな中、とても誇らしく感じるニュースが飛び込んできました。
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女性の地位向上などについて討議している国連の「女性の地位委員会」閣僚級会合で四日、ノーベル平和賞受賞者でケニア環境副大臣のワンガリ・マータイさんが演説し、日本語の「もったいない」を環境保護の合言葉として紹介し、会議の参加者とともに唱和した。マータイさんは二月に来日した際、「もったいない」という言葉を知って感銘を受け、世界に広めることを決意したという。

 この日の演説では「『もったいない』は消費削減(リデュース)、再使用(リユース)、資源再利用(リサイクル)、修理(リペア)の四つの『R』を表している」と解説、「MOTTAINAI」と書かれたTシャツを手に「さあ、みんなで『もったいない』を言いましょう」と呼びかけ、会場を埋めた政府代表者や非政府組織(NGO)の参加者とともに唱和した。さらにマータイさんは「限りある資源を有効に使い、みなで公平に分担すべきだ。そうすれば、資源をめぐる争いである戦争は起きない」と主張した。
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多くの日本人が、「TSUNAMI」が世界語になっていることは、先日のインドネシア沖の大津波で知りました。この「勿体無い」という言葉も数十年先に世界中で ”It is very MOTTAINAI.”と使われるようになれば日本人としてこれほど誇らしいことはないですね。


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