ごあいさつ
私自身、元吃音者です。5歳頃から30歳まで吃音と生きてきました。自分の経験を元にした支援の仕方についてまとめています。中学校教師の方にぜひお読みいただきたい内容です。
吃音がある子供にとって、学校はどんな場所なのか?
まず、学校といえば勉強です。勉強といえば授業です。授業にはたいてい音読がありますよね。
学校、先生によって色々ありますが、ほぼ英語や国語で音読があります。
他にも数学で答えを言ったり、理科・社会でレポートの発表・・・などなど、
生徒が1人で話さなければならない場面はたくさんあります。日直、健康観察など、書き出せばキリがありません。
苦手な(言いにくい)言葉があれば、どんなことをしても避けたいのが心情です。私も仮病で何度も欠席していました。
もし日直や発表がある日に、吃音の生徒が欠席したら、電話などで話を聞いてみるといいかもしれません。
何度も繰り返されるなら心配です。「〇〇さん、日直の時は休んでるな・・・」と気づいたら電話をしてみましょう。「もしかして日直が嫌なの?」「先生がどうすればいい?」などと言えば、「今日はレポート発表だから・・・」という風に教えてくれるかもしれません。でも、無理に聞き出すことはやめてください。
吃音の生徒にとって、学校は苦痛が多い場所です。(全員がそうではありません)
支援の仕方
まず、「何が嫌なのか」を把握しなければ適切な支援ができません。放課後や昼休み等の時間を使い、1対1で話される事をお勧めします。人目に触れたり、もちろん会話が漏れるような場所ではなく、相談室などがいいでしょう。
1対1で話すことが苦手な生徒もいるので、担任&副担任で話をする、もしくは手紙でやりとりする等の方法を試しましょう。
何が嫌なのかが把握できたら、「どうしてほしい?」と尋ねましょう。たいてい「本読みをなくして」「日直がなくなったらいい」といった返事が返ってくると思います。
でも、「じゃあ本読みをなくそうか」という訳ではいかないのが教育現場です。
「ちょっと読むところを減らしてもらうように国語の〇〇先生へ頼むからね」等、少し手助けしましょう。
吃音のある生徒が授業エスケープをした場合
発表、音読などがあり、もうどうしてもダメなときは授業エスケープをするか、ずる休みしかありません。
授業エスケープした時、吃音が理由なら、まず校外へ行くことはありません。99.9%の生徒が校舎内、運動場、体育館裏等にいます。
発見したら声をかけましょう。「どうしたの?」「話をしない?」と優しくゆっくり近づいていきます。
ここで絶対に叱ってはいけません。無理に教室へつれていくこともダメです。生徒が落ち着き、話を聞かせてくれたら、改善策を一緒に考えてあげましょう。そして、生徒から「教室に戻る」と言い出すまで別室にいさせましょう。
「もう帰れるでしょ?」「早く帰らないと保護者に連絡するよ」という教師もいますが、これも絶対にやめてください。
授業に参加するのが辛くて、自己防衛本能で授業エスケープという手段を使っているのです。さらに追い詰めると不登校へ発展してしまいます。
保護者への連絡はできるだけやめた方がいいです。帰宅すると叱られる子が多いです。何度も繰り返す場合以外はやめましょう。
授業エスケープをする理由
吃音だからというのが最大の理由ですが、担任を信じているから授業エスケープをします。(吃音のある生徒の場合)
授業エスケープをすれば担任に知らされる事くらい中学生なら分かっています。担任に助けを求める行動なんです。担任が信じられないならエスケープなんてしません。
授業エスケープが繰り返される場合の対応
決まって国語の時間はエスケープする、等の行為が日常化してきたら、保護者に連絡する必要性があります。
保護者に現状を伝え、支援の仕方を共に考えましょう。
生徒はじっくり時間をかけて個別に話をするべきです。別室で学習するといいかもしれません。
不登校気味になったら・・・
この場合、具体的な解決策はないと思います。「日直があるし音読もあるからもう行きたくない」という理由なら、別室学習がベストではないかと思います。不登校より別室学習のほうがいいと思いますが・・・
以下のURLは、吃音で不登校になったある少年の話です。
とにかく、不登校気味、または不登校になった場合でも、無理やり登校を求めてはいけません。
最後に
正直、吃音のある生徒への支援について書いていたらキリがないです。なので、本当に重要なポイントだけに絞りました。最低限知ってほしいポイントです。
吃音はなってみないと分かりません。吃音経験のない方が苦しみを理解できないのも全く普通で当たり前です。逆に理解できる人がおかしいくらいです。
まだまだ書き足りないので、もっと知りたい方は以下のサイトをお勧めします。
また、いつでもこのノート、支援についての相談は承っています。お気軽に回答リクエストしてください。