『四重奏デイズ』 横田明子・著
ドラマ「半分、青い」に登場する漫画のセリフでいうなら、
『すべて あの時のときめきから 始まっているのを 忘れてなるものか』
という言葉がぴったりな、物語です。
最近私は、児童文学に興味があり、手に取ることが多いです。
…本当は子供たちに手に取ってほしいのだけれど、図書館で山のように本を借りてきて、
家のあちこちにバラバラと散らばらせておいても、なんとも、見向きを示さないのです(^^;
子供を本好きにするって難しいね。
ちょっとしたきっかけでもいいから、なにか、物語を読んでほしいものです。。
この『四重奏デイズ』には、4人の小学生が登場します。
陸上に夢中になって、そのためなら努力も惜しまない、自信家の光平。
ピアノ教室に通う、タカ、彩音、マイ。
タカは、このところ、ピアノに対して消極的。
彩音は、ピアノよりも夢中なことを見つけたいみたい。
マイは、コンクールに出場するくらいの才能と実力を持ちながらも、ピアノに対して楽しさを感じていない。
そんな4人が、それぞれに悩みながら自分と葛藤し、そして友情で結ばれていくお話です。
主人公のタカくんの一人称の文章ではじまるので、とても読みやすいです。
小学校5~6年生向けではありますが、陸上、ピアノ、と主人公たちそれぞれが夢中になっているものに対する熱い想いを、この物語から読み取ることができると思います。
とくに、主人公のタカくんが、最初、小さい時からやっていたピアノに対して、最近消極的。あまり練習が進まない。ピアノに対する熱量が覚めてしまった。という状態からスタートします。
それが、物語が進むうちに、だんだんと、はじめてピアノをはじめたときのような、ワクワクとした楽しさ、音の世界の広がりを感じ始め、再び、ピアノへ向き合うという姿勢になっていきます。
まさに、、
『すべて あの時のときめきから 始まっているのを 忘れてなるものか』
一番最初に好きになった、夢中になった、…なぜかわからないけど、無性に気になる、やってみたくなる。
そんなドキドキワクワクした気持ち。
タカくんは、取り戻していくんですね。
他にも、光平、彩音、マイのそれぞれの悩みや想いも徐々に昇華していくところも見どころですよ。