とんがり帽子のアトリエ

とんがり帽子のアトリエ

オススメ度★★★☆☆

白浜鴎さん

モーニング

魔法使いのいる世界。

ココは小さな頃から美しくて不思議な魔法に憧れている女の子。

魔法を使いたい、魔法使いになりたい・・・そう願うココだったが、魔法使いになるには生まれつき才能が無ければ無理なのだと母親に諭されてしまう。

それでもなお、魔法に憧れを抱くココ。

そんな時、ココは魔法使い、キーフリーと偶然出会う。

ひょんなことからキーフリーは魔法を使うことになり、間近で魔法を見られるチャンスに胸を躍らすココだったが、キーフリーに絶対に誰も覗かないように言われてしまう。

しかし、魔法を見たい気持ちを諦めきれないココは、悪いことと知りながらもキーフリーが魔法を使っている部屋を覗き見してしまう。

そこでココが気付いたのは、『絶対に知られてはいけない魔法使いの秘密』。

魔法使いにしか使えないと思っていた魔法。

それは『かける』ものではなく、『描く』ものだった。

特別なペンとインクさえあれば誰にでも魔法は使えるのだった。

それは魔法使い達が、ある事情からふつうの人間達、『知らざる者』に徹底的に秘密にしている事だった。

そうとは知らないココだったが、ダメだと分かっていながら覗き見をした後ろめたさから、魔法使いの秘密を知ってしまった事を胸のうちに秘める。

そしてその晩、こっそりと魔法を使ってしまうのだった。

なぜふつうの人間であるココが、特別なペンとインクを持っていたのか。

それはココが幼い頃のお城のお祭りでの出来事に遡る。

怪しげな魔法使いから、幼いココは魔法の絵本を買い、『おまけに』とペンを貰っていたのだった。

ただの絵本とペンだと思っていたものは、実は本物の魔法使いの道具だという事を、キーフリーが魔法を使う様子を見て気付いたというわけだった。

なぜ、ふつうの人間には魔法の使い方が秘密なのか。

それをココは身をもって知ることとなる。

無知なココは絶対に使ってはならない『禁止魔法』を使ってしまい、大好きなお母さんを岩に変えてしまったのだった。

『秘密』を知った人間は記憶を消さなければならない。

しかし、ココの記憶を消してしまえば、どの魔法を使ったか分からなくなる。

そうなれば、ココのお母さんは永遠に岩のままだ。

キーフリーはココの記憶を消さず、ココを自分の弟子に迎える事を決める。

魔法使いになりたくて仕方なかった少女の、試練の日々が幕を開けるのだった。

感想

以下、ネタバレを含みますのでご注意下さいませ。

すっごく綺麗な絵〜が最初の感想でした。

綺麗だ綺麗だと思っていたら、なんと作者の白浜鴎さん、東京芸大のご出身でした。おおっ、天才です

最初の鹿が出て来る所はギリシャ神話の挿絵のようで、ココが女神のように見えました。

ココはどうやら特別な存在みたいなので、そう見えたのも、何か意味があるんでしょうか？

魔法つながりですが、ココはひょっとしてハリーポッターシリーズのハリー的な存在なんですかね。この後の展開が楽しみですね

さて、このキーフリー。

線が細くてサラサラヘアーのイケメン。

ココや弟子たちにはすっごく優しくて、ちょっとふにゃふにゃした所まで見せる彼・・・。

それなのに何か黒いものを抱えているというか、本当の所がつかめないというか、彼からもまだまだこれからたくさん秘密が出てきそうですね

私のイメージは、『適職ホストだな』です。笑

きっと女性に人気のあるキャラなんでしょうね〜。

実在したら怖くて私は警戒してしまいそうです

そして、アガットちゃん。

この子キツいですねえ💦

読んでて、アガットの言葉のキツさに本当にズキーンと来てしまう所が2回ほどありました。

だって、ココ何も悪くないんだよ・・・もっと優しくしてあげて・・・笑

テティアがフォローしてくれるので救われますが。

女の子4人しかいないのに、女子が集まるとこうなる・・・の縮図が出来ています。

しかし、アガットの言葉にはハッとしてしまうものがあります。

彼女は人一倍努力家で真面目で、本当に頑張り屋さんなんですね。

そうなったのには彼女の過去の悔しい経験が影響しているようですが。

ココの成長とともに、彼女の成長もとても見どころになるんじゃないかと思います先が楽しみですねえ。

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