「うらぁぁぁっ!」
メトロ車内
ドア付近に立っていた
スーツ姿の男性が
咆哮とともにホームに飛び出してきた
もちろん停車中である
運行中なら大変だ
てか
運行中に飛び出るのは難しい
話がいきなり脱線した
戻そう
で
飛び出してきた原因はわかっている
"別の乗客"である
こちらもスーツ姿の男性だが
そ奴が降車する際に
そ奴が肩からかけたカバンと
ドア付近に立っていた男性のカバン
※こちらも肩からカバンをかけていたが
あ
ドア付近に立っていた男性ってのは
飛び出してきた奴ね
ここでさらに第三者が登場すると
人物過多で
私の筆力では表現できない
また脱線した
戻す
で
要はカバンとカバンが引っ掛かり
一瞬の小競り合いが生じた
と
ホームは車両ドア近く
向かって左で待機していた私には
みえた
とはいえ
"3秒前録画"機能はおろか
今朝食べたものも思い出せない
低コスト低スペックの
汎用メモリを積んだ私の脳だ
証明しろと言われても無理だ
少なくとも私には
そうみえたのだ
いえ
だから
みえたんですよ!
てか嘘であんまり
みえたみえたばっかり言ってたら
なんかヤバイ奴みたいじゃないですかぁ
脱線しっ放しだ
このままでは違うところに
たどり着いてしまう
もう脱線しない
で
降車しようとした奴が
引っ掛かったカバンを戻す際に
かなり乱暴に
それも前述のとおりの私の拙い記憶では
ドア付近に立っていた男性に
かなり鋭い目線を送りつつ
※いわゆる"メンチ切る"というやつだ
たぶん
舌打ちとかもしたのだろう
と
私にはみえたが
とりあえずその一連の動作が
ドア付近に立っていた男性の
導火線に火を点けたのだと思う
ようやくここで
冒頭の咆哮
登場である
その後の成り行きは
乗車して座席確保に忙しい私には
確認できなかったが
てか
単にホームに背を向ける座席に
位置取っただけなんだけど
"嗚呼、あの"
"ドア付近に立っていて"
"勢いよく飛び出していった奴は"
"もうこの便には乗ってこれないだろうな"
なんて思いつつおもむろに
スマホでメールチェックし始めた
ら
驚いたことに
飛び出した奴が戻ってきた
"え"
"もう終わったの?"
"クロージング早え!"
"ものすごい短期交渉能力だな"
と思いつつ
そんな簡単に済むなら
初めから飛び出したりしなければいいのに
と思わずには居られなかったことは
言うまでもない
ま
火種を作ったのはそもそも
降車していった奴なんだけどさ
Stop the Fighting!
Reflect on your own temper!
Work for Peace of the World!
ですよご両人
