ウチの息子は合唱団に入っているため、歌うときは頭声、いわゆるボーイソプラノです。上手かどうかは別として、きちんとプロの声楽家の先生のご指導を受けてもう三年目ということもありますが、大人の女性でもなかなか出ないくらいの高音も軽々と出して歌います。
今のところ、学校では特にからかわれることもなく、近くで聴いた子は「すごい」と言っているらしいですが(複数の親御さんの証言)、団員の中には「女みたい」とからかわれて、やる気を失ってしまう子もいるようです。まぁ、そこは、合唱をどれだけ好きでやっているかどうかが結構大きいような気もしますが。
ところで、学校関係で子供たちの歌を聴くと、例によって元気はいいけど音程はバラバラ、地声でバリバリ歌っている子がほとんどです。地声でも、聞き苦しくなければいいのですが、高い音になると、力ずくで持っていこうとするので、音程が届かない上に苦しそうな声になっている子が多いのです。
それを恐れてか、歌わせる曲をどんどん転調して、地を這うように低いキーで歌わせていたりして、びっくりしたこともあります。
音楽は文字通り「音を楽し」めればそれでいいのかもしれませんが、苦しい発声で喉まで傷めてしまったりしたら元も子もないし、低すぎる音程は明るさがありません。せめて楽な発声くらい教えてあげられないものかと思うのですが、やはり基本的に専科ではない小学校の先生に、そこまで求めるのは酷なのでしょうかね。
ちなみに先月PTAコーラスで子供たちと一緒に歌ったときは、一度だけ、高音の発声について「喉が痛くならないように、頭のてっぺんから、力を抜いて声を出してごらん」と、お手本を示しながらアドバイスしたら、一発で見違えるようにいい感じの声になりました。当然ながら、歌い続けていたら戻ってしまいましたが、例え身につかなくても、「高くてきれいな声で歌えた」経験は、ちょっとした発見だったようです。
でも、一般の小学校の先生は、今も昔も、たぶん子どもらしい元気な声で歌うのが良いと思っているんでしょうねぇ。「元気な声」=「大きな声」で、ラクな発声とか、無理のない発声とか、思いもつかないんだろうなぁ。
その一方でコンクール上位常連校のように、中には全然違う指導を受けられるところもあるわけで、同じ公立学校でもこう差があるのはどうなんだろう、と思ったりします。少なくともウチの息子の学校には、きちんと発声指導のできる先生は、専科担当を含めても一人もいないようです。ちょっと残念です。