そうだ。
ことの始まりは何だったのだろうか。
なんだったかは覚えていないのだが、俺は多大な恐怖と共に帰宅したのは記憶していた。
俺は息を切らして、大きい雨粒に打たれていたかのようにワイシャツは濡れていた。
嗚呼、怖かった。
そのとき俺は何が怖かったのかは憶えていない。
ただ、精神的に怖い、恐ろしいと言う感情が残っていた。
気を失ったかのように記憶がないのは何故だろう。
俺がそれを疑問に思ったのは暫くして、落ち着いたときだったと思う。
一種の記憶喪失か何かだろう。
直ぐにそう思った。
思い出す必要もないし、思い出さなくても良いだろう。
この時、俺の脳が間違った選択をしなければ、今でも俺は無事だったのだろうか。
それについての解答は俺は持ち得ない。
だから、俺がどのような経験をして、どのようなことを思い、どのようなことを感じたのか。
俺は知る術を持たない。
嗚呼、ことの始まりは何だったのだろうか。
ただ俺は多大な恐怖と共に帰宅していたのは、記憶していたのだ。
何だったのだろうか。
何だったのだろうか。
都々慈(躑躅)