前回に引き続き、エイプのリアのディスク化について書きます。

フロント編もそうですが、間違っていたらゴメンなさい…。訂正が有ったら、コメントお願いします。
エイプ100にXR100モタードの足廻り移植は、経験が有るので問題ないはずですが…。(汗)

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このシルバーフレームのエイプ(弐号機)のディスク化の仕様は
フロント→NS-1のボトムケース(鏡面加工)+エイプ100のインナーチューブとスプリング。
リア→エイプ50のノーマルスイングアームにキャリパーの回り止め加工した物。

↓ブレンボ装着例(カニタイプ)
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↓NSRキャリパー (ノーマルスイングアームの加工跡が確認できますね。)
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やはり、リアのディスク化にも幾つか方法が有ります。

、XR100(50)モタードのリア廻り一式を総移植する。
※1、「エイプ100」に「XR100モタ」のスイングアームは、ほぼポン付けですがエイプのリンク
  を使用する場合はXRモタのスイングアーム側の方が若干幅が広いのでリンクの左右に数ミリの
  スペーサーが必要です。エイプフレームへの互換性は、50も100も一緒だと思われます。
  (「XR100モタ」と「XR50モタ」のスイングアームの違いについては、未確認です…。)
※2、リアサス及び、リンク廻りはエイプの物をそのまま使用できます。
※3、XRモタのスイングアームは、エイプに比べ40mmほど長くなります。
  その為、ドライブチェーンを交換する必要が有ります。(目安ですが、104リンク→110リンク)
※4、上記(※3)により直進安定性は良くなりますが、サーキット(ショートコース)などでの
  コーナリングを重視する走行にはあまりお勧め出来ないかもしれません…。

、社外のアルミスイングアームに交換する。
※1、仕上がりは良いが、価格が高いのがネックですね…。(涙)
  各社から販売され、仕様によっても違いますが¥50,000前後と高額。

、Gクラフトなどから発売されている「NSRホイール換装キット」を純正スイングアームに
 装着して、キャリパーの回り止めを後付けする方法も有ります。
※1、50用と100用が有ります。価格は¥10,000ぐらいとやや高めです…。
  しかし、トータルで考えると見た目さえ気にしなければスイングアームの交換作業が不要な事と
  交換パーツも少なくて済むので経済的な方法かも知れませんね!

、純正スイングアームに、キャリパーのストッパーを溶接加工して取り付ける。
※1、ストッパーの形状は、「NSR」と「NS-1」のブレーキ流用によって異なります。
※2、電気溶接等の機材がないと難しいですね…。(汗)
※3、一時は、某ネットオークションで加工済みのスイングアームが出品されていましたね。

」や「」の場合
純正スイングアームを使ってディスク化する際は、エイプ50の方は100のスイングアームを使うと
リア廻りの剛性が上がります。
※100用のスイングアームを使用する場合、チェーン引き/アクスルシャフト/チェーンカバーも
 100用を用意する必要が有ります。
ボアアップや100エンジンに換装すると50のスイングアームだと剛性不足で走っていると怖いです。
経験者談…。(笑)

以上、フロント同様に色々な選択肢が有りますね。

ブレーキ関係部品ですが、フロントと同様にNSRやXRモタードのブレーキを流用するのが一般的です。
、リアマスターシリンダーASSY
、マスターシリンダーのリザーブタンク+ホース(XRモタ用)
 Gクラフトの「リザーブタンクレスキット」がお勧めです。(¥7,000前後)   
、リアキャリパーASSY(ブレーキパット)    
、ブレーキホース(純正又は、ステンメッシュホース)
 ※使用するスイングアームによって、長さが変わるので要注意!
、ブレーキディスク(純正又は、社外品)
、その他ショートパーツ(バンジョーボルト・ワッシャー・ブレーキフルード・各ボルト類)

フロントと同様に社外キャリパー(ブレンボ等)の使用も可能です。
使用の際には、使うキャリパー専用の「キャリパーサポート」が必要になります。
ブレンボキャリパーの一例ですが
・2ポットキャリパー(通称カニ)¥10,000~
・ヤマハ純正ブレンボ/2ポット(通称ヤマンボ)¥13,000~
(ヤマハのスクーター(ジョグ)のフロントに使用されているキャリパーです。)
キャリパーサポート(各種)¥8,000~17,000

一番厄介なのが、「リアマスターシリンダーの取り付け」ですね。
モタードの様にフレームに取り付けステーを溶接しても良いのですが、一般的では無いですね。
Gクラフトなどから「マスターシリンダーマウントキット」が販売されています。
Gクラ製はアルミですが、某ネットオークションでスチール製の物が格安(¥4,000ほど)で
売られています。両方とも使用してみましたが、どちらも遜色ありませんでした。見た目以外は…。
また、バックステップに交換する方法も有りますが高いです…。(汗)

ホイールもフロントと同様に、「NSR(XRモタ)」や「社外アルミ」又は
「純正ホイール+ディスク用ハブ」などの使用が可能です。

予算的には、使用する部品が「新品」か「中古品」かで大きく変わります。
一例として、「XRモタード」の部品を新品で揃えると部品代で8万円前後でしょうか?
また、バイク屋さんに依頼すると店によっても違いは有りますが2万~3万円の工賃が
掛かると思われます。工賃は、フロント/リア同時の方が別々の作業よりは安いでしょう。

前後ディスク化の総額ですが、一般的にパーツの入手も簡単な「XRモタード」流用で
新品パーツを使ってバイク屋に頼むと工賃を含め20万前後になってしまうでしょう…。
また、ディスク化にあたり社外パーツを使うとその分掛かる費用は増します。当たり前ですね…。(笑)
まずカスタムプランを立て、計画的に進めると良いでしょう。

フロントをディスク化してから、段階的にリアもディスク化するのが好ましいかもしれませんね。
社外のスイングアームには、メーカーによって「ドラム」と「ディスク」の両方に使える物も
有りますのでディスク化を前提にスイングアームだけ先行投資する方法も有りますね。

ネットオークションなどで中古でパーツを揃え、ある程度バイク整備に詳しい友人などと作業すれば
バイク整備の勉強にもなりますし費用も安く済みますね。
しかし、ブレーキ関係の作業が含まれるので自信が無ければ重要な箇所のみプロに作業して
もらう事をお勧めします。

前回と合わせ、「エイプのディスク化」は多少ハードルが高いカスタムですよね…。
しかし、「見た目」も「ブレーキ性能」も格段に向上します。
ノーマル100エンジンでも、純正のドラムブレーキでは多少心細いですよね。
尚且つエンジンをチューニングして行くと、思っている以上にスピード(出力)は上がります。

バイクも車も共通する事ですが、チューニングには順序が有ります。
出来ればの話ですが、エンジンをチューニングする前にブレーキ系や足廻りの強化をお勧めします。
ここではカスタム前提でしたが、ブレーキ性能が向上すれば危険回避などにも必ず役立ちます。
エイプのディスク化は、「改造」と言うより「改良」と言った方が良いかも知れませんね!(笑)