てやんでいべらぼうめー!

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ライブと舞台を生きがいとする干物看護師の日常。なはずが、多忙につき低浮上。観劇レポや感想、妄想垂れ流し注意。アメンバー限定日記は掃き溜め。

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ユーリ!on ICEの映画版の制作が進行しているらしい。

そもそも2019年公開予定だったはずで、この時勢で制作が難航しているんだろうか。

もしかしたらこのまま公開しないんじゃないかとさえ思っていたから、この情報は嬉しい。

ユーリは本当にいい作品だったと思う。

ある一定層の女子のニーズ( )も上手に取り込みながら、フィギュアスケートを真正面から描いていて、スポ根好きとしてもアツいアニメだった。ちゃんとした競技として勝負の世界を映し出してくれたおかげで、フィギュアスケートの「スポーツ」としての一面を世の中に知ってもらうことができた。

また、どうしてもジャンプだけが取り沙汰されがちなフィギュアスケートだけど、音楽との親和性、振り付けの重要性、芸術点の比重の大きさ、演技にどれだけ気持ちを込められるかなど、技術点だけじゃないってことを私たちに教えてくれたアニメでもあった。
シーズンを通して一つの作品を完成させていくプロセスを見ることができて良かった。(もちろんフィクションだけどね)

にわかフィギュアスケートファンとして10年弱生きてきた私から言わせてもらっても、文句ない完成度だったんじゃないかと。(何様)



ここからはアラサーにわかフィギュアスケートファンの昔話。たぶん日本人あるあるだから、あまり面白くはない。


2005のGSファイナルを観て浅田真央さんに憧れてから、引退までずっと応援してきた。

真央ちゃん(と呼ばせてもらう)は、天真爛漫で笑顔が可愛くて天使みたいな身体の軽さを持っていて、まるで本当に飛んでいるかのようにひょいひょいとジャンプを跳んでいった。

私の2歳上のお姉さんが世界の強豪をあっさりと倒して表彰台の一番高いところに登る姿は、カッコいい以外の何者でもなかった。(当時はたしかスルツカヤとかいたよね?あのロシアの綺麗なおねいさん。あんな人と戦うとかビビるわ。しかもシニアデビュー初年?ありえん)

一瞬で憧れた。
大舞台で堂々と戦えるアスリートとしてのフィジカル、スキル、メンタル。
曲がりなりにもスポーツをやっていた私は、競技者として純粋に彼女を尊敬した。

それ以降テレビ中継がある日は必ず、ドキドキワクワクしながら真央ちゃんの姿を見守った。

真央ちゃんの演技は必ずしも安定しているとは言えなくて、調子が悪い時はかなり崩れる。そのかわり、ノーミスで滑り切るととてつもない高得点が生まれて、表彰台は当たり前。

だから、観戦するときは心臓がバクバクしていた。今度こそノーミスで滑れますようにといつも心から祈っていた。
テレビの前から全く動いてないのに、なぜか心臓の鼓動がうるさかったのをよく覚えている。



その後真央ちゃんはコーチをタチアナ・タラソワに変更してロシアに飛び、トリプルアクセルのさらなる強化に取り組んで、バンクーバーで銀メダルを獲得する。

あのときは、正直キムヨナが凄すぎた。安定感が違うというか。力強さがあった。この人何してもミスしなそうっていう感じ。

対して真央ちゃんは、鐘という荘厳で悪く言えば単調な楽曲を表現するには線が細すぎたような気がする。身体も然り。そしてあの曲に対して若すぎたような気もする。


なんやかんやあり、コーチを佐藤信夫さんに変え、ジャンプを基礎から学び直した。

その後お母さん亡くしてるのよね。お母さんの葬儀の次の日には日本選手権の練習始めてたって聞いた。何という精神力。

(この間も学生だったので現地に行ったりとかはできなくて、とりあえずお茶の間ファンは続けていた私。)


そして挑んだ2回目のオリンピック。

SPではまさかの3A転倒、回転不足、コンビネーション飛べないなどのミスが相次ぎ16位スタート。


この時、もうFSは観れないなと思った。真央ちゃんがFSでガタガタになって泣く姿を見たくなかった。ここまで崩れたら、きっと立て直すのは難しいだろうと。

確か、中継は深夜だったよね。テレビの前で待っていられなくて、もう観るのやめようと思っていて。

真央ちゃんはスポーツをやっていた私にとってヒーローだった。私は、自分のヒーローが負けるところを見たくなかった。ヒーローは負けちゃいけない。

でもずっと応援してきた人の競技人生がこれで最後になるかもしれないと思ったら、居ても立っても居られなかった。

テレビをつけたら、すでに真央ちゃんの演技は始まっていた。

どうやら、冒頭の3Aは成功したらしい。その後は3F-3Loも成功(URさされたけど)、全てのジャンプをノーミスで終えた。

(最後の3Loの後の表情がやり切った女の顔でカッコ良すぎるから全人類見て)

そして最後のストレートラインステップ。
この怒涛のプログラムのラストに鬼のようなステップを出してくる体力、精神力に驚愕した。
パワーを全て絞り出すような身体表現。

あのステップで泣かなかった人間、おるんか??

真央ちゃんの必死な姿を見たら、私も涙が止まらなくなった。

そしてフィニッシュ。
やっと終わった、終わってしまった、やり切った、もっと出来たのでは、とたくさんの感情が入り混じっていたであろう、あの涙が今も忘れられない。


結果はFS3位、総合6位。


この時、わたしの中のヒーローは決して負けていなかった。出場したどの選手よりも、人々の心を動かす演技をしたと思っている。スポーツが結果だけじゃないってことを、真央ちゃんが私に教えてくれた。

ソチFSは今でも伝説のプログラムと呼ばれているけれど、きっとこれから何年経っても日本のフィギュアスケート史に残り続ける名プログラムだと思う。

その後の男子で羽生結弦くんが金メダルを獲って、日本のフィギュアスケート界は羽生時代に突入。

真央ちゃんはソチ後すぐの14世戦で金メダル。一度競技から離れるが復帰、そして17年に引退。



あんなに大好きだったフィギュアスケートだけど、今はあんまり追えていない。

もちろん羽生くんや宇野くんの活躍は見てるし、紀平さんの3Aはすげえとか、坂本花織さんってかっこいいなぁとか思ってるけど!

真央ちゃんが引退したその瞬間に私のフィギュアスケートファン人生も終わったような気がしてしまった。

もっと言えば、ソチが終わったときにはもう終わってしまっていたのかもしれない。
13-14シーズンでの引退を仄めかしていたし、結果復帰はしたけれども、世代交代の波には抗えなかった。

フィギュアスケートを好きだったわけではなくて、きっと浅田真央が好きだったんだなあ私は。


と、思っていたんですよ。
ユーリを見るまでは

ユーリは、私の眠っていたフィギュアスケートファン魂を掘り起こしてくれたんですよ!!

フィギュアスケートをスポーツとして楽しいと思えたのは真央ちゃん以来だったから、本当に楽しかった。

勝生勇利選手の引退をかけたシーズンをハラハラドキドキしながら観ていたあの時、私の心はフィギュアスケートファンに戻っていた。

(オタクとしてヴィクトル・ニキフォロフが好きすぎたっていう説もある)


…とまあ、これだけだらだら書いておいて結局何が言いたいかっていうと、

ユーリ! onICE ありがとう大好きいつまでも映画待ってるね!!

ってこと(笑)


いつか真央ちゃんのサンクスツアーにも行く!!!


(余談だけど、いま一推しの宝塚雪組トップスター望海風斗さんと対談したNHKのSwitchインタビューとても良かった。真央ちゃんのソチの時の気持ちとか、競技を引退した今どんな気持ちでフィギュアスケートと向き合ってるのかとか、結構しっかり語られていた)


これで長らく燻っていた私のフィギュアスケート愛はめでたく昇華された。

フィギュアスケートに対してモヤモヤしていた自分の中の気持ちを整理できてよかった。



さよなら!




職場にインターン生がきた。

大学3年生の女の子。

可哀想なことに、病棟はほとんどパニックのような忙しさ。
あんまり構ってあげられる余裕がない。


休憩中、私たちはいつものごとく病院のスタッフ不足を嘆きに嘆く。

師長さん「みんなその辺でやめておいてあげて……一応うちに来たいって言ってくれてる子だから……就職してくれなくなっちゃうから……」

あ。

インターン生来てるのすっかり忘れてた。

ご、ごめんねでも就職してからリアリティショック受けるよりも今のうちから覚悟決めておいた方がいいしね???ね????

慌ててフォローしたけど、意味なさすぎて笑ってしまった。

学生さんも爆笑してた。



ついでにその後彼女は患者さんの急変を目の前で見るという試練にぶち当たるわけなんだけど。

顔真っ青でぶっ倒れてる人間を見ることになるとは思わないよな。

でもあのとき全スタッフが神業みたいな急変対応をしてたから、とても勉強になったとは思うけど。

録画して新人にも見せたいくらいの迅速確実な連携プレーだった。




ごめんよ、名も知らぬ学生さん。

今回で懲りることなく立派な看護師になってくれな…

そして是非とも当院に就職してください……



1冊目読了!
原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」を読んだ。

言葉の使い方に悩んでいる自分にぴったりだなと思い、つい手に取ってしまった一冊。

ごく普通の20代OL二ノ宮こと葉が、幼馴染の結婚式で伝説のスピーチライター久遠久美に出会う。
久美の祝辞スピーチを聞いたこと葉はその魅力にとりつかれ、自らもスピーチライターの世界に身を投じていくこととなる。
久美は野党民進党のスピーチライターをしており、政権交代を狙う次の総選挙でこと葉もスピーチ制作を担うこととなる。
言葉の力でこの国を変えることはできるのか?

簡単にいうとこんな話。

作中にはスピーチのコツがたくさん詰まっていた。
「ご紹介に預かりました〜〜です」はNG。もう紹介に預かっているんだし、冗長になるから。
よくあるよくある。小学生時代のスポーツ大会に市議選前になると政治家がよく来て一言話してたけど、全然一言じゃないし眠くてたまらなかった思い出がある。


スピーチについて学んだこと

聴衆が静かになり、自分に注目したことを確認してから話し出す
長い前置きはしない
自分と相手に身近で印象的なエピソードを交える
スピーチは暗記する

この先そうそうスピーチなんてすることないだろうけど(笑)

エピソードを交えて話すというのはとても大事なことで、スピーチをする相手と自分の距離を縮めて、相手がスピーチに共感を持ちやすくなるテクニックだと思った。

結婚式であれば、自分と新郎新婦のエピソード。政治家のスピーチであれば、国民に身近な生活(それでいて自分の政策に関係する)のエピソード。

聴衆の耳をいかに惹きつけ、自分のスピーチに取り込むかが鍵になる。

話の上手い人って、みんなそうだよね。
自分の渦にどれだけの人を巻き込めるか。


ストーリーとしては、まあ無難かなって感じ。
結婚式で始まり結婚式で終わるのは粋で良かったな。

久遠久美という女性がとにかくカッコよかった。フリーランスのスピーチライターとしての信念があって、それを貫いている女性は強いし憧れる。一人で未開拓の地を行くのって簡単じゃないから。

20代後半で安定している大企業での仕事を辞めてまでスピーチライターになったこと葉も、私には眩しく見えた。
この歳で大博打打てないわ。どうしたって失敗したときのことを考えてしまう。

安定を捨てて追いかけられる夢なんて無いなあ。
20代後半にして自分の人生に疑問を感じ始める(笑)


下手くそだけど、1冊目の感想以上!