こんばんは。お仕事お勉強などお疲れ様です。

さて、今回のテーマについてですが、今回は「たばこ規制」について書きたいと思います。

 

 2017年3月1日に、厚生労働省により健康増進法を改正する旨の骨子案が発表されました(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000140971.pdf)。今回の法改正では、受動喫煙の被害を防ぐ目的で喫煙禁止場所を定め、施設管理者および施設利用者に対して喫煙禁止場所のルールを守る責務を課し、都道府県知事などによる勧告に従わなければ罰則(過料)が適用されるというものです。

ちなみに、現在の健康増進法25条の条文は以下の通りです。

 

第25条

 学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

 

 この条文を読めば分かる通り、現行健康増進法では施設管理者に受動喫煙防止に取り組むよう努力義務を課すのみだったのですが、改正健康増進案ではそれが’責務’となっており、また勧告に従わなかったものには罰則が適用されることとなります。

 ではいったいどのような施設でどのように喫煙が規制されることとなるのでしょうか。厚生労働省の発表したものによれば、それは以下にまとめた通りとされています。

 

・小中高、医療施設→敷地内禁煙

・大学、運動施設、官公庁→屋内禁煙(喫煙専用室設置も不可)

・劇場などのサービス業施設、事務所(職場)、ホテルや旅館(客室を除く)、食堂、ラーメン屋、居酒屋→原則屋内禁煙(喫煙専用室の設置は可能)

・バー、スナック等(主に種類を提供するものに限る)→原則屋内禁煙で喫煙専用室設置可、ただし延べ床面積が〇㎡以下なら喫煙室がなくても設置可能

 

 「えっ!?居酒屋でたばこが吸えなくなるの!?」

 そういう声が聞こえそうではありますがこの改正健康増進法が成立すればそうなります。

現在の日本において、居酒屋でたばこを吸っているサラリーマン達の姿を見ることは日常茶飯事になっています。自分の知りあいにも酒を飲むならたばこを吸うのは欠かせないと考えている人がいるので、居酒屋ではそのような人のために灰皿が設置されているのだと思います。

 ではなぜ今回このような厳しい改正案が発表されることとなったのでしょうか。その理由は主に2つ考えられます。

 1つは厚労省の発表した改正案にも書かれてあった「受動喫煙対策の徹底」です。現行の健康増進法では努力義務を課しても受動喫煙を防ぐことはできず、努力義務としての取り組みでは限界があるということで今回のような厳しい改正案が発表されたということです。

 そしてもう1つの理由が、国は2020年に開かれる東京五輪、2019年に開かれるラグビーワールドカップまでに国内の喫煙対策を進めておきたいという点です。これは、世界保健機関と国際オリンピック委員会が「たばこのないオリンピック」を共同推進しており、日本以外に近年競技大会を開催した国では罰則を伴う受動喫煙対策を行ってきたことから、日本でも対策するべきだという風に世界保健機関から圧力をかけられていると考えられます。

こちらのニュースを見ればわかりやすいかもしれません。http://www.news24.jp/articles/2017/04/07/07358464.html

 

 このように政府はラグビーW杯までには何とかして受動喫煙対策を進めていきたいわけですが、自民党内から「改正健康増進法案は厳しすぎるのではないか」という意見もあり、対案も出されていたりして、現在もこの議論は紛糾しています。たばこを吸わない人からすれば受動喫煙の被害にあわなくて済むため、ぜひとも健康増進法改正案が成立してほしいと思っていると思いますが、喫煙者や飲食店経営者などにとっては死活問題です(自分も一応喫煙者なので飲食店でたばこが吸えなくなるのはやめてほしいです…)。

 今回の厚労省発表の改正健康増進法案には主に2つの憲法上の問題があると考えます。

1つ目は喫煙者の「喫煙の自由」を不当に制限するのではないかという点、2つ目は営業者の「営業の自由」を不当に制限するのではないかという点です。

そもそも喫煙の自由や営業の自由ってなんだ?と思っている読者の方も多いかもしれません。そこで次回以降は、喫煙の自由、営業の自由とは何かについて順に紹介したうえで健康増進法改正案の問題点について考えていきたいと思います。

 

長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。