私という生き方

 

 

 

 

私は自分の生き方が好きだ。

座右の銘は?と聞かれたら

 

転がる石であれ

 

と答える。

 

私は石に苔は生えなくていいと思ってる。

 

転がって

いろんな世界を見て

いろんな経験をして

たくさんの人と関わって

また転がって

どんどん転がって

角が取れて

丸く美しい石になっていく

 

こういう人生を歩みたい。

 

18歳、大学合格。

私という石が転がる準備を始めた。

 

一人暮らしをしたい。

親は大反対。

自宅から大学に通えるから。

それも自転車で。

でも実家にいたら私らしさが発揮できない。

大学生協でアパートを見つけてきた。

何とか親を説き伏せて保証人になってもらい一人暮らし開始。

仕送りなし。

早朝、夕方、深夜とバイトして生活費を稼ぐ。

部活もしていたから忙しかったけど

私は自由で幸せだった。

 

そう、私はやると決めたらやる。

人生は一度きり

 

経験は宝。知識は財産。

 

これも私の好きな言葉。

 

大学卒業後は一般企業に就職。

 

私は教育学部。教員希望。

なのに、あえて、一般企業。

 

理由は

 

社会の厳しさを学んでから教師になりたいと思ったから。

社会での経験はきっと役に立つはず。

就職活動をする生徒にアドバイスするとき。

保護者との会話でもきっと。

 

ということで私の経歴はこうなった

 

一般企業1年

臨時教員2年

介護職3年(介護福祉士取得)

念願の高校教師

 

 

私はやると決めたらやる。

それを叶えてきた。

転がる石は順調にコロコロと気持ちよく進んでいく

 

 

 

36歳で初めて壁にぶつかった

 

結婚

 

これは私一人の力では成し遂げられない。

 

当時私には彼氏がいた。

彼のことが大好きだった。

彼も私のことを大切に思ってくれていた。

でも彼とは結婚できない。

だから何度も別れた。

でもお互い大好きで何度も復縁した。

 

結婚できない理由の1つは男性不妊。

 

不妊治療をすればできるんじゃないかと言ったこともある。

でも彼はこの話題になると心を閉ざす。

だから深い話ができないまま年月が過ぎ

私は36歳。

 

彼は「新しい人と幸せな家庭を作ってほしい」と私に言った。

 

 

 

とても寒い日だった。

電話を切ったあとの記憶はない。

 

気付いたら部屋は真っ暗で

電気ストーブの明かりだけが

オレンジ色に光ってた。

 

 

 

順調に転がっていた石が止まった。