今を去ること30年近く前に、アメリカ西海岸あたりでじわじわと広まった作者不明の論文があった。
この論文は、当時、必要以上に過熱気味だった誰にでもコンピュータプログラミングができるようにと言ったプログラミング手法について、それを皮肉った一つのジョーク論文のようなものだった。
1985年に共立出版の「ビット」(たぶん、今はもう無い)と言う雑誌で、このジョーク論文「本物のプログラマはパスカルを使わない」が取り上げられた。
当時、まだ自分は若手のプログラマで、某電機メーカーのコンピュータ言語セクションに勤務していて、当時の汎用系のコンパイラとか、当時のマイクロプロセッサの主流だった80系、86系、68K系とかのクロスコンパイラやアッセンブラを作っていた。
原題を
Real Programmers Don't Use Pascal
と言う.
この論文、なんというか、プログラマの職人気質のようなものを的確にあらわしているようで、ものすごく記憶に残っている。
所詮、プログラムコードの質は、書き手の力量におう所が大きいのだけれども、、、
当時は、構造化が流行でPascalなどを使えば、魔法の薬のようにコードの品質と生産性が上がると夢物語が語られ、猫も杓子も構造化を叫んでいた。おそらく当時のエンジニアで、プログラムコードの構造化に反対する者はいなかったと思う。しかしながら、当時は、声高に叫ぶ割には実践できている人はあまりいなかったような気がする。
そんな時代を嘆いた職人気質の誰かが書いた論文。
結構、自分と同じく記憶に残っている人がいるみたいです。
興味のある方は
「本物のプログラマはパスカルを使わない」
「Real Programmers Don't Use Pascal」
で、ググって見てください。