引越しの準備をしなければいけないのだけれども・・・


寒さで体が緊張して硬くなるような夜。足が自宅に向かない。



澄んだ空気の中、空を見上げると、南の空高くに、まん丸な月が上っていた。


もし、あれが太陽なら真夏の高さだな・・・などと考えつつあるいていた。



家に帰る気力も無く、、、人の集まる飲み屋に吸い寄せられていく自分。



なんとなく出会いというか、孤独を紛らわせるために飲み屋に行っている。



されど、飲み屋には仲の良いカポーばかりで、自分の話し相手などいない。




墓穴掘ったな・・・


一升瓶を抱えて、朝まで飲む・・・。飲む・・・。飲む・・・。


ゆっくり時間をかけて、、、少しずつ飲む・・・。




朝5時、、、


看板の店を出る。


行き着く場所は自宅しかない。



東の空に金星が見えた。


今の金星の位置は西方最大離角近くなので明けの明星となる。


ひときわ輝く星は、西新宿の待ちの光に負けずに存在感を示している。





ふと振り返ると、、、西の空に丸い赤い月が見えていた。