実家の富山に帰省しようと
痛めた足を引きずりながら
3時間早めに東京駅に到着。

松葉杖も、少しずつ
こなれて使えるようになってきたけれど
駅のホームの移動は、まだまだ不便です。

 
 
特にトイレはダンジョンクリアが難しく。。。

 
 
まず、入り口も道も細いため
松葉杖ではうまく通れない。

そして、個室内も非常に狭く
動きづらいし座りづらい。

 
 
そこで、少し気が引けながらも
優先トイレに入ることに。

 
 
優先トイレには、帰省前なのか
母と小さな娘が2人で並んでいました。

どうやら娘のおむつを替えたいようです。

使用中のランプが消えて
中から人が出てきたとき

母「おむつ替えで時間かかるので、お先にどうぞ。」

と、順番を譲ってくださりました。

 
 
お言葉に甘えて先に入らせていただき
扉を閉めたところ、
扉越しに母娘の会話が聞こえます。

 
 
娘「なんでー?なんで入らないのー?」

娘さんがグズり始めたようです。

 
 
あぁ、申し訳ないな・・・と思いつつ。笑

 
 
母「お姉さん、足痛くて大変でしょ。ママ、大変な人に『どうぞ』って言えるようになってくれると嬉しいなぁ。」

娘「えー(T_T)うー、なんでー?」

 
 
譲っていただいてもらいながら何ですがw

すごく微笑ましい会話だなぁと
扉越しにクスッと笑いながら

(よし、個室を出るときに、お母さんはもちろん娘さんにもお礼を言って出よう!)

と心に決めました。

 
 
満を持して『開』を押し、扉を開くと
諭すように娘さんを見つめるお母さんと
不機嫌そうに母を見つめる娘さん。笑

 
 
まず、お母さんの顔を見ながら

「ありがとうございます!」

と一礼し、その後に

なるべく松葉杖を低くして
娘さんと目線が合うようにかがみ

「ありがとう^^」

と声をかけると

娘さんの不機嫌そうな顔が緩み
恥ずかしそうな顔で
ニコッと笑ってくれました。

 
 
きっと、

優先トイレに並んで、お母さんにおむつを替えてもらったことも

「『どうぞ』って言えるようになってほしいな」と、お母さんに言われたことも

包帯巻いた変な女が、自分のトイレの順番を奪っていったことも

忘れてしまうと思うのだけれど

 
 
彼女が大人になったとき、この一瞬が
彼女の心のコアのどこかに
残っていて欲しいなぁなんて思いながら

実家に向けて

北陸新幹線に乗り込んだのでした。

 
 
さて、富山は今日突然雪が降って
どんどん積もってるってことなので
松葉生活が心配すぎるぞ・・・。゚(゚´Д`゚)゚。

 
 
TCS  for  Company
マザーズティーチャー
山下紗緒里