梅の花 それとも見えず ひさかたの
天霧あまぎる雪のなべて降れれば
 
 



ありふれた日常(前)(January 2015:ISILによる日本人人質事件へのレス)

 

日曜の朝 
新聞を開くと 目にした見出しに 
虚をつかれ ことばを 失う。

生々しい くだり を 読み進めるうち
どす黒い血の憎悪、なすすべのないものの 深い悲しみが
みるみる 私のうちに 広がる
 
自由のきかない同調だ。
のっとられる。駄目だ。いけない。
 
厭わしいこの思いは 「ない」 ものだと 

いつものように 全てを 委ねて 赦し
祈ろうとした そのとき はたと 立ちどまる。

    「ち が う 」


 

 

難波津なにはづに 咲くやこの花 冬こもり
 今は春べと 咲くやこの花
    
この惨劇を 自我による・・・・・
幻想だと見たいが為・・・・・・・・・ に すべて 委ねる 献身

手を血で染めるひとたちと
同じだ。ある種の暴力をふるうのに 等しい蛮行だ。

     すまない。

私が見ているものを 「自我による」「幻想」だと
判じるのは この私・・・ではない

     断 じ て 。

 

 

 

 

笛のの春おもしろくきこゆるは
 花ちりたりと吹けばなりけり

 
武器を握る黒ずくめのひと
オレンジいろの上っ張りを着せられたひとにも

彼らを見遣る あなた が いる。


この 「ヒ」

私は手を差し伸べ 見出そう

このこころに広がる 憎悪 
そのあなたのかなしみを しかとこころ得るためにも



 

 

I am determined to see. (W-pI.20)

                

夕方 いつもの宅配便の野菜と一緒に
小さなつぼみの ついた 蝋 梅ろうばい が 一枝 添えられていた。
 
   梅の花
  それとも 見えず 降る雪の
  いちしろけむな 間使い遣らば
 
それが 私に望む
あなたの「こたえ」なのだろう。
しんにのぞむつとめを 果たさなければならない。 ジカンだ。

   

 


ありふれた日常(後)(January 2015:ISILによる日本人人質事件(殺害後)へのレス)

 

その一報を 私は

出先の駅前で配られていた 号外で知った

ドクン。

胸を
わし掴みされるような
つよい圧迫感に 一瞬 ひるむ。

ドクン とクん ドくン とくん 

規則正しく繰り返される
脈打つ鼓動、じぶんのいき遣いに 専心した。


 

 

The power of decision is your one remaining freedom 

as a prisoner of this world. You can decide to see it right.

What you made of it is not its reality, for its reality is only

what you give it.  (T-12.Ⅶ.9:1-3)

 

 

  私であろうとする 
  からめ手の動きのままに
   恐れ、おののき、怒り、悲しむ


  この儚い ただびとの想いを 何ひとつ もらさず
  この胸に しかと かんじさせてやりたい

 

  わたしは いま 血も涙も流せる 

    せいを 賜った 人間じんかん に 生きている イきものだ。

 

 

 

 

 風吹けば 沖つ白波たつた山 

 夜半よはにや 君がひとり 超ゆらむ

 


ほふられた 彼らのからだは 鼓動を止め 息絶えてしまった。

 

あなたの名 のもとに

 

生まれる イタイ、夥しい シタイが 

イたるところで 御座り申する ゆき明かり

 

私の頬をぬらす この涙

私の心をさいなむ この痛苦のため

あなたを いいあらわす言葉はりつけ を 私は 決してのぞまない。

 

 

 

 

I see nothing as it is now. (W-pI.9)

 

 

   ・・・ああ。そうだな。

 

  このうちに 見えている

  どんなものも、私は しんに 理解してやいない。

 

 「まこと」なる言葉ものいい すべて 何の意味もない。

 神のいい、 自我のいい、これらの考えに 何の意味もない。

 
    愛も恐れも 真理も悟りも要しない 

    わたしは NOBODY  

      よみびと知らずの 人間ふめい である。

 

 

 

先週届いた
つぼみの 蝋 梅ろうばい
あまい香りをはなって 花ひらいた。

すこしずつ 花木の 芽吹く 春が来る。

 

 うちわたす 
 遠方人をちかたびとにもの申す

 われそのそこに白く咲けるは

 何の花ぞも

 

 

 街行く人びとが
 それぞれの日常を 満喫している

 その日は じつに気持ちのいい晴天だった。

 

 

 

 
きれいな
きれいな
雪だこと
畑も
屋根も
まつ白だ
きれいでなくつて
     どうしませう
天からふつてきた雪だもの

         「雪」 山村暮鳥
 

   風が つめたくかんじられ 

   コートの襟を立て 足早に ひとなみを 通り過ぎる。

 

 

 

 

My thoughts are images that I have made. (W-pI.9)


・・・・・・ああ  

それをあらわす いい言葉すがたが 移りかわろうとも
 

ひとのいとなみは  
否定することも 
肯定することも 無意味な確かさで

ナニモノかとして
こうして ココで 生きられている 

 

うすらひ 不香の花 のごときものよ

 

 

 

 

  世の中は 何か常なる 明日香川あすかがは

   昨日きのふの淵ぞ今日けふは瀬になる

 

 

 この感触をともに 

 晴れわたった この空を 仰ぎみた

 

 ゆきの果て

 「この世は夢」という考えが もえ尽きた

 私のうちから またひとつ 何かだった世界ミコト が みまかり消える。

 

 

 

 

    世界が終わるとき、

    誰と何をして過ごしますか?

 

        ※文中の和歌は すべて「不明」「よみ人知らず」の歌デス☆彡