こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
2023年7月2日(日)に行われた『第11回姫ボタル瀞川平トレイルラン』に初参加をしてきました!
過去にたくさん行われている大会ですが意外にもしっかりと書いた紹介記事は見つからず、レースレポートをお届けします。
参加者の多い人気大会は避けている僕が、まさか関西屈指の人気トレイルラン大会を走ることになるとは思いもしませんでした。
海外旅行も人気が復活してきていますが、今みたいな円安傾向のときは、お金がかかりすぎます。まだまだ国内レース中心の参加です。
もう少し円高よりに戻ったら、毎月のように海外レースに再びチャレンジしたい。
28kmと32kmとでは4kmしか違いませんが、そこで「たったの4kmの差だから32km」と安易な気持ちで選ぶと後悔をするかもしれません。
『スーパー林道(但馬アルペンロード)』を走ることができる!ロードバイク愛好家に有名な場所で、まっすぐに伸びた林道、この区間が走っていて一番気持ちがよかった。
瀞川平(とろかわたいら)山頂からの風景。標高700メートルとは思えない絶景。
無風で、体感気温は37℃。標高700メートルと高い場所にいてもまったく涼しくありません。上位選手はよくこの高気温の中、速いスピードで走れるなあと感心をしました。
鉢伏山と氷ノ山は、昔に合宿トレイルランツアーを実施し一度訪れたことがあったので、土地勘はあって「そうそうこんなコースだった!」と懐かしみながら走っていました。
今回参加を決めた一番の理由は、会場に向けたアクセスの良さ。「大会参戦ツアーバス」が新大阪駅発着であったこと。
待ち合わせ場所はランナーでいっぱいかと胸ドキドキしながら向かうと、バスは一台のみ。29名がけの席には僕を含めてたったの10人。
予想はしていましたが、500人近い参加ランナーがいてもほとんどの人が車で現地集合のようでした。ツアーとしては寂しく感じましたが、席は座り放題で、隣席に大きな荷物もおけて、ランナーでぎゅうぎゅうではなく悠々自適に過ごせてラッキーではありました。
ツアーの添乗員は香美町の方で説明が詳しかった。僕は一人部屋の料金で24,500円でしたが、ここから往復バスのチャーター代、宿に支払う宿泊代に夕朝食代を差し引き、そこに一泊二日で添乗員がついて…余計なお世話かもしれませんが利益は出るんのだろうか、安すぎると心配になりました。
途中に道の駅で一度トイレ休憩があります。
「地元香美町を存分に味わっていただきたい!ここだけは訪れてもらいたい場所です。」とツアー会社のプランで日本の滝百選の「猿尾滝(さるおだき)」を見学。これがよかった!!!
この日は雨。「(この雨の中、バスを降りてまで滝観光は嫌だな…)」と重い足取りでバスを降り、滝道を進みました。雨の中、地元ボランティア女性ガイド2名が案内してくれ感激でした。
落差60メートルのド迫力!これまでに見た滝の中でもベスト5、滋賀県下一の落差を誇る「楊梅の滝」と並ぶ迫力でした。滝つぼの真下まで近づくことができ、そこから眺めることができました。
正直、大会よりもこの滝を見れたことが今回の旅で一番すばらしかった(笑)
猿尾滝への入り口は、村岡ダブルフルウルトラの大会の道路コース上にあるので、ちょっと寄り道をして見学されてみてはいかがでしょうか?
宿は「スキー場にある古い民宿」程度のイメージでまったく期待をしていなかったのですが、宿の人々も親切で、部屋も思いのほか綺麗で満足でした。海外に行けばいろんな宿があるので、基本「住めば都」寝れればよしの考えです。
夕食はすき焼き。これがめちゃ美味だった!どんな料理メニュー、量の食事が出るのか知らされていないため(過去には唐揚げ定食だったこともあったため)、あらかじめコンビニで食べものを追加で買い込んでいましたが、ご飯もおかわり自由で十分カーボローディングでき、お腹いっぱいになりました。
翌朝は4時30分起床、5時30分に送迎車でスタート会場へ。今年から当日受付はなく、スタートは7時なので宿を6時過ぎに出れば十分間に合うと思いましたが、みんなの希望に足並みを揃えることになりました。4時台に起きるのは久しぶりで眠かった。
6時45分に「山賊エキスパート」の部のランナーが一斉にスタート!(前年に男女総合50位以内で完走できたランナーの集まり)。
人気大会とあって会場では僕のツアーに参加をした知り合いのランナーさんと沢山出会いました。
皆勤賞男!上から下まで全身イエローの服装がまぶしいHさんは、「この大会だけは毎年中止を除いて11回皆勤で連続出場しています」とのこと。
タフすぎる50代!毎年勝尾寺のツアーに出没する“正月男”のMさんは、前週に「琵琶湖1周ウルトラマラニック(約200km以上)」を48時間で完遂したばかり、疲労のあるからだで「山賊ドえりゃあコース」に参加をし5時間弱で完走。
「鉢伏えりゃあコース」の部に参加のIさん、過去に優勝経験もあって、昨年は4位で今年は2位入賞をし返り咲き、おめでとう!優勝したときは但馬牛だったのが、2位はお米でした。
ツアー参加をきっかけにトレイルランを始めた人がこうして大会で表彰される姿を僕が見るのははじめてかも知れず、いい瞬間に立ち会えました。
参加賞はTシャツではなく「杉を使った大会ロゴ入りプレート」。一つ一つ手づくりで、自然の木のいい香り。サッドイッチやチーズなどをのせるのに利用します。
「完走野菜」。毎年フィニッシュをしたら地元特産品の野菜がもらえるのが嬉しい。フィニッシュした人から順に好きな野菜を選ぶことでき、にんにくなど人気はすぐになくなってしまうのだとか。僕は悩んだすえに、紫ダイコンとカブを選びました。
ランナーには麺にはるさめを使った中華スープが振舞われました。暑さで気分が悪くなった胃にも優しい味で食べれました。
ゴール後は体育館にある大浴場で汗を流せるのが嬉しい(400円。バスツアーの人は無料券)。車で来た方はここでは入浴せず、近隣の風情ある「ハチ北温泉湯治の郷」まで行った人もいたよう。
タイムは、4時間36分16秒
出走者301人中52位(全体の上位17.2%)
男子259人 女子42人
(公式ホームページ)距離32km、D+680m
(手元のGPS)約32.8km,D+1,767m
大会ホームページには「標高差680m」とあって、通常大会で標高差といえば「山登りの合計」を示すことがほとんどですが、GPSランニングウォッチにスマホアプリでの計測は1,767mで、何をどう見て680mとしたのかまったくわかりません。
主催者は「もっとも高低差のあるところが680m」と言いたかったのかもしれませんが、初心者が見れば勘違いしかねません。
昨年の数少ないランナーのGPS記録を見ると「D+2,208m」とあって、これも時計が盛りすぎで、せいぜいD+1,800m前後でした。
山では急斜面が多く距離のズレはわかりますが、標高差のズレがこれだけ大きくあるのはちょっとわかりません。
昨年のリザルトから、
上位10%以内に入るためには…4時間以内
上位20%以内に入るためには…4時間30分以内
しかし、僕の前には30人程度しかいないとわかっていたので「50位内には入ることができる」と思っていましたが、ゴールして先行スタートをしたエキスパートの部の人たちも含む順位とわかり、エキスパートの部はその部同士の順位で争われると思っていたのでがっくりしました。
一般とエキスパートを分けないと、エキスパートの部にチャレンジをする人数があまり増えていかず、盛り上がっていかないのではと思いました。
スタートしてロードを身体がオーバーヒートしないようゆっくりめに入りましたが、1km4分40秒のペースでも前には30人以上のランナーがいて、続々と追い抜かれます。
この暑さでそんなに速くは走れません。女子優勝候補の一人だけはけた違いに速いとはわかっていましたが、スタートしてすぐ背中すら見えず。
その後の登りで、序盤オーバーペースで飛ばしすぎたランナーを次々とキャッチします。すると後続から一人の女子が追いついてき、上りも下りもひょうひょうとついてきてびっくりした。
「いったい、誰だ?!」まったくのノーマークの人でした。9kmぐらいまでしばらく近くを走っていました。あとで知ったことですが、今年の鯖街道ウルトラマラソンの女子3位入賞者でウルトラトレイル・マウントフジ160kmも完走者だった。
どうりで強かったはず…
調子よく走れていたのはまだ涼しいスタートから1時間後ぐらいまでで、朝8時を過ぎて次第に猛烈な暑さを感じてきてグロッキー、ほとんどジョグペース、ハイキングで進みました。
給水所で冷たい飲みもの(水、緑茶、コーラ)が提供されたり川があったりしたことで、どうにか完走できました。
鉢伏山へと続く階段の登りでは、
「ひょっとして今年の3月に岡山県で総社高滝山トレイルを走られていた方ですか?」
と男性から声をかけられた。
まったく覚えがなかったが、僕より一つ前の順位でゴールをしていたそうで、「後ろ姿から見たふくらはぎが「ただ者じゃない」と思って鮮明に覚えていました。」と。
会話も交わしていないのに、「ふくらはぎ」だけでよく僕だと覚えていたね…
その後沿道で写真を撮ってくれるカメラマンが「安藤さん!」昔にツアー参加をしていた知り合いのランナーさんだった。姫ボタルの大会では本当に知り合いのランナーさんにたくさん会った。
一番きつい箇所は、瀞川平や鉢伏山の登りではなく、20kmを過ぎてからのラスト12kmだった。
これでもか!というぐらいしつこいアップダウンが続き、昨年まではラストは舗装道を下ってフィニッシュだったのが今年はコースが変更になっていたらしく、最後までトレイルが続きハードさがアップしていた。
トレイルが大好きな僕でも、「トレイルはもういいだろ!最後は舗装道でいいだろ」そう感じるほど、今年はトレイルの比率が高いコースになっていた。
気温が30℃近いと完走するのがやっと。
やっぱりトレイルランニングは旅要素があって最高、今回もずいぶんと旅ランを満喫できました。
レースっていいですね!
Never Stop Running.
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プロにランニングフォームを見てほしい