こんにちは。

トレイルランナーズ大阪の安藤大です。



2023年2月19日(日)和歌山県のいなべ市で行われた「梅の里トレイルラン2023」25kmの部に参加をしてきました!種目は一つのみ。



今年3大会目、2回目のトレイルレース出場です。



みなべ町の南部梅林は“日本一の梅産地”で、“ 世界農業遺産”にも登録されています。そんな場所を大会では走ることができる!


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●いきさつ

梅の里トレイルラン大会は2020年、2021年、2022年と3年連続中止、会場が中学校と公民館を利用しているので、学校が休校になったり公民館が利用できなくなったりすれば「どうして大会だけ開催できる?」と周囲からの反対による中止は高く考えられ、「コロナ禍になって2、3年は中止が続く」と様子を見ながらも昨年もエントリーしていました。

 

再びエントリーした理由は、中止の場合にはランナーに参加料は全額返金されることがわかっていました。諸手数料差し引いた一部返金ではなく、全額返金ですから主催者は赤字だと思います。


それでも地域を盛り上げようと4年目もめげずに懲開催しようとしている、その熱い想いにうたれ、

 

「この大会は開催されるまでエントリーするぞ!」

 

4年ぶりに参加できました。


昔訪れたことのある皆さんの知る紀伊田辺の駅舎はこちらでしょう。(画像はWikipediaより転載)

 

現在。2019年にリニューアルされ、とても綺麗になっています。

 
駅構内には大きなセブンイレブンもできていました。セブンイレブンの商圏調査はコンビニ業界でもトップクラスですから一定の乗降客数があって、観光客など利用者数が見込めるのでしょう。駅近くでコンビニはこの一軒だけ。

 

田辺市観光センターで「旅行支援の地域クーポンが使えるお店は?」と尋ねたら、「こちらではわかりかねます」とそっけない対応。だいたいほかでもこれと近い対応をされることが多いのですが、地域を盛り上げるための政策なのに「国が勝手にやっていることだから」という風では不満がでます。

 

駅から徒歩5分にある「鬪雞神社(とうけいじんじゃ)」を訪問。

 

2016年10月に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されていますが、小さな神社のためか知人ほかこの地域を訪れたことのある人に聞いても知りませんでした。

 

境内に入ると一瞬でぴんと張りつめた空気になり、独特の雰囲気があります。

 

立派!御神木。

 

神社の隣は児童公園で子どもが遊んでおり、ギャップがいいし、観光地化していないところがいい。

 

鬪雞神社の名は平家物語壇ノ浦合戦の鶏合せの故事に由来するのだとか。

 

●レースのスタート会場

スタートはみなべ町にある高城公民館。シャトルバスはなく、車がないと不便な場所で、最寄り駅の南部(なんぶ)駅からタクシーを事前に予約する必要があります。(約20分、片道約4,000円)

 

大会会長・町長のあいさつ。


みなべ町の人口は1.2万人(2016年10月1日)、そこへ方々から沢山のランナーが集い、わざわざ韓国から3人男性ランナーも来ていました。


定員は300人に対しエントリー総数206人、出走者数174人(完走者153人)、写真に映らない後方にランナーが沢山いますが、それでも体育館はがらがらの余裕ある人数でちょっと寂しい。



冒頭で実行委員長が、



年連続中止となりましたが「長く助走をとった方がより遠くに飛べる」と言います。」



上手いこと言うなあと思いましたが、この言葉は92年にヒットしたミスチルの『星になれたら』の歌詞の一節です。実行委員長はきっとミスチルのファンなんでしょう。インスタの背景許可も優里の『シャッター』を選ぶあたり、年代や好みがわかります(笑)

 

参加賞の半袖Tシャツ。左胸には「梅の花」、山の上に見えるのは「太陽」ではなく「梅干し」をイメージしたそうです(笑)。

 

参加賞。梅の里とあって「梅、梅、梅…」と、参加賞が充実はローカルな大会ならではで嬉しい。

 

スタートは8時30分ですが、時刻はすでに8時10分。スタート地点までは徒歩7、8分坂を下り上りしなければなりませんが、みんなの心配をよそに準備体操が始まりました。


スタートに間に合うのか?


準備とは「もしかしたらこうなることもあるかもしれない」最悪も想定して考えておく、それが準備です。


この日は気温は17℃と高くあって、レース中は雨予報。中途半端な気温で服装や装備で悩む。レースは準備段階で8割決まるので、その準備段階で間違いをしていればレースで失敗をする。



だから準備は重ねれば重ねるほどいい。



一番降雨量の多い時間帯は11時から13時のあいだ、僕のフィニッシュ予想時刻は12時30分だから、リスクに晒されるのは90分で済む。


雨が酷くなったとしてもゴールへと向かっている途中である。リスクは許容できる。しかし、雨具に加え、保温用のインナーウェアは非常用に一枚ザックに入れておいた。


和歌山の雨は2月19日で八分咲きといったところ。大阪に比べると早い。

 

●梅の里トレイルランは2023年よりコースが一新され走りごたえのあるハードコースに

2023年よりコースが一新されそれまでは舗装道と林道が半数以上だったのが、トレイルの比率が大幅にアップ。約26km、約1,850m。


リザルトや動画もなく、誰もまだ走ったことのない未知のコースですから、自分の予想タイムの設定に悩みます。


そうした場合は過去に自分が参加をしたレースのリザルトや、似たコースプロフィールの大会を参考にすることが多いです。


似た大会に大阪府のチャレンジダイトレが約32km、約2,200m。僕はダイトレを一度に縦走したことはありませんが「4時間30分を切れる気はしないが、5時間もかからないだろう」という予想タイムです。


2月4日に行われた大紀町シーサイドトレイル(ロング23km)が約20.3km、1,650m、もし走ったら「3時間30分もかからないだろう」と予想します。


両大会の予想タイムから、今回は3時間55分〜4時間以内を予想しました。



今回もこれがぴたりと当たりました!



だいたいの人は自分が立てた計画にペースを合わせることが多いですが、僕の場合は計画通りに走るのではなく、自分の実力を適切に判断をし予想タイムを立てます。(目標ではない)途中時計をほとんど見ずとも、およそ予想タイムでゴールします。


●「梅の里トレイルラン2023」結果

「梅の里トレイルラン2023」
(公称)距離約25km、累積標高未発表

(実際)距離約26.4km、累積標高約1,850m

 

タイムは、3時間52分21秒。

出走者174人中9位、全体の5.1%。


いやあ、なかなかにキツいコースでした!林道の分岐で2分のミスコースに、10kmを過ぎてから腹冷えによるペースダウン、その後はトイレまで「我慢、我慢」のレース展開で、トータルで10分ほどタイムロスしましたが、どうにか4時間を切るタイムでフィニッシュでき、おまけでトップ10の結果もついてきました。


中盤の走りやすい林道がジョグになりこれが最もタイムロスで残念でしたが、26kmのうち8kmぐらいは走りやすく優しいコースだったのと、ちょっと自分の実力を過小評価しましたね。


雨予報できたがレース中は降りそうで降らない、気温17℃で湿度高めで、スタート前は雨の心配をしていたのに「早く雨が降ってくれー」と願っていました。途中風雨に晒されなければ暑さでへばっていたかもしれなかったのでラッキーでした。



惜しくは、第3エイド(13km地点)は豪華エイドで、聞くところによれば秋刀魚を塩焼きしていたり猪肉汁やおにぎりがあったり、コーラや缶ビールまで!あったのに、腹冷えで絶不調だった僕は「トイレはどこですか!!」「次のエイドまでないよ」と言われ、それらに見向きもせずすぐに立ち去ったこと。


車も通れない、こんな山の中にいったいどうやって荷物運び上げたのだろう?という場所で、スタッフさんの努力に感嘆せずにはいられませんでした。


ブログを読んで来年の参加に興味を持った方は豪華エイドを楽しみにください。

 

大会名にも「梅」とついていますし、満開の梅をアピールしていたので梅の花の中を駆ける楽しいイメージでいましたが、コースのほとんどは暗い森の中で、梅は数カ所だけでした(笑)


雨予報で終日山は霧がかっていましたので、晴れていれば斜面全体に梅畑が広がる風景を見ることができたのかもしれません。


コースは初心者でも走りやすい優しいコースもあれば、滑りやすい直滑降の崖のような下りや激登り、後半は永遠にも感じるような、のこぎりアップダウンもあって変化に富んでいました。30km前後クラスではかなりハードな大会と感じました。



トレイルで何回も足を滑らせたり転んだり人がいます。もちろん足が滑りやすい状況はありますが、頻繁に滑ったり転んだりする人は「たまたま」ではなく、「自分の走り方に問題がある」と考えた方が良いでしょう。


今日の僕もたびたび足を滑らせ、課題が見つかりました。以前と比べ最近は下りが思うように走れず、この日もさっぱりでしたが、タイムや順位は以前と変わらない、むしろ良くなっているので、つまりほかの部分でカバーできている、下りが多少下手っぴでもレースタイムにそれほど影響は少ない。


それよりも平地をしっかりとマラソンペースぐらいで走れること、山なので登りをしっかりと歩けることの方がトレイルでは重要に思います。



フィニッシュ後は豚汁とおにぎりがふるまわれ、たこ焼き販売カーもありました。

 

アロママッサージも。全身ずぶ濡れだったので(汗なのか雨なのか汗なのか。おそらくその両方)申し訳なく思い僕は遠慮をしました。


ハーフやマラソンを走るとゴール後は足が痛くていつもガクガクになりますが、トレイルを走っても足に張りや疲労感は確かにあるものの、ゴール後も普通に何なく歩けるのでやっぱり固い舗装道路を走る足や関節へのダメージは大きいと思います。


ふくらはぎが攣ること(筋痙攣)は、水分補給不足やカリウム不足が原因で起こるとも言われていますが、ほとんどは疲労や普段の歩き方、走り方の本人の身体の使い方の問題で起こっています。


トレイルのレースでは苦しいこともあるけれども、やっぱり苦楽しくていいですね!

 Never Stop Running.


ちなみに「苦楽しい(苦しくも楽しい、苦しさの中に楽しさがある)」という言葉をはじめに言い出したのは僕だと勝手に自負しています。

 

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