こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
自然を通して、現実世界の不安やストレスからひと時の解放をもたらしてくれるのがトレイルランニングです。
今年初のトレイルレースで、2023年2月12日(日)に千葉県は御宿町(おんじゅくちょう)で行われた「第10回イセエビCUPおんじゅくオーシャントレイル」16kmの部に参加をしてきました!種目は一つのみ。
「トレイルランナーズ大阪の初級ツアー」ぐらいの難易度です。しかし、それをハーフマラソンでベストタイムを出すぐらいに必死のパッチの全力で走ればなかなかにハードで楽しめます。
レースレポートをお届けします。
京葉線遠すぎる!ここを「東京駅」とうたっちゃダメ。有楽町までひと駅歩くぐらいの距離があって、パーソナルを終えて余裕を持っていたら特急発車10秒前に滑りこみでした。ぎりぎりセーフ!
こんな僻地にいましたよ!
この大会には知人ランナーを何人か誘ったのですが、「16kmを走るために千葉まで行くのはコスパが悪い」という答えが返ってきました。
それを聞いた僕は「こういう考えの人がほとんど多いんだ」と逆にチャンスを感じ、参加人数も少なく走りやすく「まだ見ぬ絶景が待っているかもしれない!」と参加に心を躍らせました。
主催は、フィールズ。イベント運営を本業としUTMBオフィシャル参加・応援ツアーなど、海外旅行トレイルランニングツアーも企画しています。
千葉のレースは初参加だったこと、スタートして2kmが海沿いの「砂浜」で面白そうだと思ったから。これでトレイルのレースは22都道府県を訪問。
前日入り。このエリアはレース参加だけで帰るのはもったいなく、周辺散策も歩いていて楽しいので前泊がおすすめです。
部屋のふすまを開けると…絶景!
夕日が美しすぎ。波が高く、サーファーに人気の理由もわかりました。
どこで写真を撮ってもさまになる!大会コース。
ハワイのココヘッドみたいな道!大会コースではありませんが、思わず先へと進みたくなりますが前日に走り回って疲労れすぎないよう我慢。
スタートは「月の砂漠記念館前」。名前がいいですね。ホテルから徒歩5分と好アクセス。スタート地点に掲げられた漁師ののぼりがいい感じ。会場では5人のツアーメンバーに会うことができました。
赤、黄、青…コント何とか信号の3人。互いに誘い合ったわけでなく、偶然にそろいました。左の2人は関西のツアーで互いに知り合い、現在はともに関東へ越し今も繋がりがあると聞いて嬉しかった。
関東から関西のツアーまで遊びに来てくれたことのある2人。僕が逆遠征。
現在では記憶にある人もだんだんと少なくなっていますが、終了したフジテレビの長寿番組『なるほど!ザ・ワールド』のトランプマンが一般参加ランナーで来ていて、とつぜん壇上に上がりマジックを披露してくれました。
こっそり参加と思っていたので意外でした。とは言っても白塗りの顔にメガネをかけてバレバレで(その顔で山走るの?)、しかし、そもそもトランプマンを知る人は少ないからか「コスプレをした人」ぐらいに思われているのか溶け込んでいました。
皆さん、マジシャンがトレイルを走るイメージはなかったでしょう?
ほとんど知る人はいませんが、トランプマン(現トランプマンX)は北丹沢や道志村も完走しているガチなトレイルランナーです。
Wikipediaで調べればわかることなので年齢公表しても差し支えないと思いますが、現在は69歳。顔を白塗りしているので実年齢はわかりにくいですが、トランプマンも来年古希です。
まだ元気にトレイルのレースを走っているとわかって感銘を受けました。所属事務所がゲストランナーの福島姉妹と同じと聞いてさらに意外でした。
マジックは、ビニール袋の中に入った空のコロナビール瓶を一瞬で満タンにするというものでしたが、それに福島姉妹がサインをし優勝選手に手渡す話でしたが、それをトランプマンが「ガチャーン!」とうっかり地面に落とし割ってしまうハプニングがありました。
号砲がまもなく鳴ろうとする直前の出来事でした(笑)事務局テントの下はビールとガラスのかけらが散在し、トランプマン…仕事を増やしましたね。
この日の千葉県の御宿町の体感気温は20℃。半袖、短パンでじっとしていられるぐらい暖かい。僕には暑すぎますが、ショートレースなのでまだ影響は少ない。
最近はスタート時刻が近づいても列に並ぼうとしないランナーが多いですが、さすがは関東、先頭を位置どる人もたくさんいました。
2020年の第8回大会まではゲストランナーに鏑木毅さんがいて一緒に走り、ゴール後は鏑木さんを囲んでのランチ交流会もあったそうですが、今年は鏑木さんはいませんでした。
予算の都合か、鏑木さんが多忙だからか。
福岡さんとおしゃべりしながらスタートの合図を待ちます。マラソンと違いトレイルはぎりぎりに並べばいいので待っているあいだ冷えずに済むのでそれが最高ですね。
過去のリザルトを見ると、上位選手はおよそハーフマラソンのベストタイムと近い相関性を発見したのでそのあたりを狙っていくことにしました。
10kmやハーフマラソン程度の運動だとVO2 Maxの重要度は高くなり、トレイルでもショートレースはVO2 Maxの高いランナーの方が速くなる傾向にある。
「1時間30分をぎりぎり切るかどうか、1時間35分より遅くなることはない」と自分の体力を診断し予想タイムを出しました。
10時にスタートをし、11時30分にはフィニッシュをし着替え、近くで豚骨ラーメンを食べ、12時12分の予約をした特急列車には乗りたい。
僕の制限時間は大会が定めた制限時間ではなく、12時12分の特急列車です。スタートしてからお尻に火がついています。
スリルがあって興奮する!!
大会のルールだけでは物足りないので、自ら制限をかける、独自ルールを設けるなどしてレース参加は面白い。
僕にとってレースはゲーム。ゲームを普通にプレイして、普通にクリアしても面白くないですからね。
スタートしてすぐの砂浜をいかに速く、エネルギーのロス少なく走ることができるか?そのためインターネットやYouTube動画で「砂浜」の効率のよい走り方を徹底的に研究しました。
しかし、ほとんど見つけることができませんでした。
砂浜をスプリントダッシュする正しい走り方やトレーニングの方法は見つかりましたが、距離は2kmと短距離ダッシュではありません。
トレイルランニングコーチとして自分独自の攻略法を見いだす必要がありました。
足元のやわらかい砂浜では固い舗装道を走るよりも反発が得られにくいから、つまるところ対空時間が短くなるので、脚の切り返し(シザーズ動作)を速くしていかなければなりません。
身長183cmあってストライドが長く、対空時間の長い僕の走りには不得意パートです。言うは易く行うは難しで、それを行うためには足を素早く前に出す筋力が必要です。
砂浜を速く走るための3つ
①ジョグや長距離走の走りではなくスプリントの走りが求められる
②適度な前傾
③ピッチを速く
砂が柔らかいところを走った方がよいのか、砂が湿り固いたところを走った方がよいのか。砂浜は、日ごろ地面を蹴るような走りをしたり足が流れたりしている人は走りにくいコースです。事前に砂浜で走り方や足元の状態をチェックしておきました。
これが良かった!
砂浜に入ると僕よりがたいのいい人が続々とペースダウン。砂浜で相当数を追い抜くことができました。体重が重いとそれだけ身体が一歩一歩と砂に沈みこみ大変だからでしょう。やっぱりランニングにおいて体重は軽いに越したことはありません。
砂浜でいい走りが身に着いたからかその後のランニングはとても楽でした。
途中こんな秘境絶景ポイントがありました。ここは思わず「わお!」と一瞬立ち止まりました。
ラストはこんな絶景を眺めながら街に向けて気持ちの良いトレイルランが待っています。
この直前にロープを使わなければならないような80℃近い急斜面があるのですが…そこがこの日の心拍数のハイライトで一番ぜえはあと上がりました。
ただ僕がぜえはあと言うということは後続のランナーにまず追い抜かれることはないので、走っているときよりもずっと気楽でした。
「第10回イセエビCUPおんじゅくオーシャントレイル」
(公称)距離約16.3km、累積標高439m+
タイムは、1時間31分16秒で。
出走者310人中19位、全体の6.1%。
今回も安定のトップ20でした。毎回安定したレースを続けていると毎回のレースの自分のタイムも予想しやすい。
なぜ1分16秒の誤差が出たかのか?というと、残り2kmの地点では「1時間30分以内にぎりぎり滑り込みゴールできる」というイメージをもって走っていましたが、ゴールが350mか400mほど遠かったからです(笑)
だいたいどんなレースに出ても、暑くさえなければ16位〜20位です。それに満足やがっかりしているかと言えば、16位〜20位以内に入る程度の努力をしているからそうなっています。努力したとおりの目指したところに到達しています。
浜辺を走ったり泥んこもあったりしましたが、一度も転んだり手をついたりすることなく、綺麗な足でゴールできました。今回のシューズは、泥んこは苦手なサロモンの「S/LAB PULSAR」で走りましたがまったく問題ありませんでした。
泥んこのコンディションの場合は自分の走りが悪くなかったか、ゴール後に足についた泥を見てチェックすることがあります。
予定どおりゴールできましたが、ラーメンを食べる時間はありませんでした。ラーメンを食べるためにはほとんど入賞タイム、あと10分、15分速くゴールしなければなりませんでした。
特急に乗車できたのは出発の1分前。ぎりぎりセーフ!走っていた時間よりもこのあと大阪へと帰る時間の方が3倍も長かった。
やっぱりレースっていいですね!
Never Stop Running.
【STEP1】無料メール講座で学ぶ
【STEP2】大阪城公園での練習会やトレイルランイベントに参加する
プロにランニングフォームを見てほしい