こんにちは。

トレイルランナーズ大阪の安藤大です。

 

 

大阪城練習会の最年長レジェンド、中江耕一さん(72歳)から神戸マラソンの完走報告が届きました。

 

中江さんは3年ぶりのマラソンに向けて、


「60代のときのマラソン記録を70代で更新をする」

「当日の調子によって4時間30分を切る」


を目標に日々練習を積み重ねてきました。


結果は…

 

神戸マラソンはネットタイムで4時間41分44秒、25Km以降は徐々に失速、何とか踏ん張って最後の上り坂もゆっくりですが走り切ることができました。目標の4時間30分以内は未達となりましたが、69歳のときの記録、3年前の大阪マラソンの4時間44分17秒は更新できました。マラソンは何回走っても楽にはゴールできないことを再認識できました。

 

2019年大阪マラソン(69歳)4時間44分17秒

2022年神戸マラソン(72歳)4時間41分44秒(2分33秒の短縮!)

 

中江さんのラップタイム


中江さんの戦略は、「年齢とともに筋力は衰え、後半に失速することは予想できている。神戸マラソンでは最後に長い上り坂があるので、前半で貯金を作って後半は粘りのレースをする。」。


もともとのご本人の戦略どおりで走りそれは良かったのですが、4時間30分以内を目指すのであれば6分20秒まで。


10km、15kmの区間タイムは1km6分を切るペースであまりに速すぎたように見えます。マラソンはスタート直後以外は等速で走りますが、渋滞も加味するとスタート直後も速すぎです。


マラソンに「~たら、~れば」はないと前置きしたうえで、スタートから一定のペースで走っていたどのぐらい後半が変わっていただろうと思います。


中江さんには「どんなときも、特に後半の坂道ではピッチを意識しましょう。」とアドバイスをしました。ピッチを高く維持することを心がければ、一歩の着地衝撃が減り、腰の沈みこみも少なくなります。特に筋力や柔軟性の低下をしたシニアランナーには重要なことです。

 


ランニングは、ピッチとストライドのかけ算。



当然ですがその両方が低下をすれば大幅なペースダウンになります。よく「ピッチは高いけれどもストライドが狭い」と悩む人がいますが、ストライドを伸ばすことは確かに重要ですが、加齢とともにピッチを維持することを考えた方がいい。特に神戸マラソンのような坂道のあるコースではそうした意識はより重要になります。



中江さんは日ごろの練習会で筋力強化や動的ストレッチによる柔軟性向上に励みつつ(老いに抗いつつ)、レースではピッチを意識して走りました。


神戸マラソンの一週間前にはアップダウンの激しいコース「第20回和歌山ジャズマラソン」を2時間7分で完走しています。(その年齢を考えると驚異的な好記録です!)



ハーフのタイムから予想できるマラソンのタイムは4時間21分40秒、神戸で4時間30分以内にチャレンジできる資格は得ていました。来年も現在の体力を維持できていれば達成可能と思います。



中江さんが年齢を重ねても体力を維持できているのは記録、タイムを目指しているから。



中江さんは大阪ハーフを2002年の53歳から71歳までに計18回連続出場しています。本人が好む好まざるとに関係なく、制限時間は2時間ですから、そのスピード(負荷)で走らなければなりません。目標タイムではなく制限時間ありきのレースでは人は本気にならざるを得ない。



目標なく記録を目指さなくなったとき、衰えがやってくるのはあっという間です。


中江さんが大阪ハーフ連続出場記録を目指さなくなったときにその衰えはやってくるかもしれませんが、まだまだ向上できそうです。

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