こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
2022年10月23日(日)に長野県麻績村(おみむら)で行われた「第4回ALTRA信州聖山天空ラン」のロングの部35km(実際は27.5km)に参加をしてきました!
「麻績」で「おみ」と読みます。
今年は長野県に訪問するのは6月の「志賀高原マウンテントレイル」、9月の「白馬国際クラシック」に続いて3回目になります。
長野に住むランナーさんに「麻績村に行きます」と話したら反応がとても薄かったので、地元の人もあまり訪れたことがない場所のようです。
レースレポートをお届けします。
(公称)距離約35km、累積標高1,253m+
(手元時計)約27.5km、1,432m+
↓大会の雰囲気は公式動画をご覧ください↓
僕は「主催者は誰か?」を一番のエントリー判断材料にします。
主宰はKFCトライアスロンクラブ。2022年6月に参加をした大会「第12回TOKYO成木の森トレイルラン」と同じ主催者で運営がしっかりとしており、フィニッシュ後にはランナーに食べものやコーラが振る舞われることが多い。
この主催者の特徴としてマーキングや誘導は最小限で、公称距離と実測GPS距離が大きく異なるという…(今回だと7km以上短い。もちろんそれをわかった上で申し込んでいます)
必携品は「水1000ml以上」と「手袋」の二点のみという変わった大会。救急用品やたとえ雨でも雨具携帯の義務付けはありません。(ランナー自身の判断にゆだねているのでしょう)
過保護すぎないところが気に入っています。
この大会を選んだ一番の理由は、会場のホテルの名前に一目ぼれしたから(笑)
外観。フランスのシェーンブルン宮殿はお気に入りの場所の一つで、それと似て名前が素敵。
ホテル前の庭の風景。時間帯は17時30分ですがまだ明るい。僕が訪れたときはオリオン座流星群のときと重なり、夜は満点の星でラッキーでした。都会にいると星空を眺めることもないので感動。
森のトンネル、雰囲気があります。
僕はレース当日よりも前日入りしたときが一番ワクワクしますし、レースが始まる前の会場の静けさが好きです。
部屋。感想は「都心の6,000円前後のビジネスホテル」。オシャレな建物の外観、名前から想像をしていた部屋のイメージとは違いました。
カーテンを閉めようとしたら…
「ギャア!!!!」
大量のクサギカメムシ。
僕は虫が苦手で(好きな人はいないと思いますが)、中でもカメムシが大の苦手です。存在意義がわかりません。9月下旬から10月上旬ぐらいにすきまがあれば越冬するために暖かい室内に入りこんで込んでくることが多い虫。シーズンとは言え…
すぐさま電話するとおじさんスタッフがすぐ来てガムテープで駆除してくれましたが、刺激をしてしまったか部屋に異臭が漂い…部屋をチェンジしてもらいたいと思いましたが、大会に出場するランナーで全室満室だと言います。
「(今夜安眠できるだろうか…)」
「虫よけ線香炊きますか?」と勧められましたが、普段してないことをレース前に行うことは絶対に避けたいので断りました。明日の朝に起きて、のどがいがいがしていたら最悪ます。明日は入賞してシューズをゲットが懸っています。
幸いにも一部屋空きが見つかって、ルームチェンジしてもらいました。これで安心して眠れます。移動やカメムシ騒動の疲れか、睡眠スコアは87と自宅にいるときよりも安眠できました。
夕食は6時指定と早い。「シェーンガルデン」という名前から洋食メニューを想像していたのですが…
唐揚げ定食の一択!レース前日は油ものはなるべく控えた方がいいのですが、明日はそんなにハードなレースではないのでいただきました。
レース当日。ロングの部が約100人、レギュラーの部も約100人、合わせて200人以下程度と例年よりもずっと少ないそうでした。
関西から参加のランナーは僕だけ!
ホテルからスタート会場まで徒歩1分、受付もないのでスタートの10分前までゆっくりしてました。
麻績村PRキャラクターの「おみぽん」。
奥さん、安い!シナノゴールドやシナノスイーツが100円程度でみんなお土産に大量に買っていました。スーパーで買えば一個400円以上はします。もちろん僕も買いました。
最前列、僕のすぐ目の前に一人の女性が立っていました。最前列に立とうという女性は只者ではない。いったい何者だ?(このときは招待選手で元実業団とは知らず)
スタート!僕はまず先頭に飛び出してそれからややペースをゆるめ、何人に追い抜かれたか一人一人カウント、自分の順位やランナーの走力を把握します。ミスコースしないための様子見もあります。
案の定スタートしてすぐ先頭集団がミスコース。
コースを知る人が「トップ!そっちじゃないよ!!」と声がけをしてすぐみんなコースに復帰します。スタート地点に近く誘導員が立っていてもいいはずの分岐点に人がいません。これで「(この大会は誘導員が少なく、注意深く進む必要があるな)」おかげでこれ以降は慎重になれました。
事前に Twitterで調べると参加者にはマラソン2時間40分ランナーが4人もいることがわかり、「僕が狙えるのは5番か6番だなあ」と予想していました。
舗装道路がほとんどのコースでは、どうにもできないスピード差があります。
スタートすると先頭集団に6人もいて6位以内入賞は難しいと判断、誰かがミスコースをするなどして棚ぼた入賞の望みは捨てずに頑張り、女子の招待選手に勝つことと目標を修正しました。
新しいランニングウォッチにGPSマップを入れて走りましたが、コースアウトするとアラームで知らせてくれます。アラームが鳴らなければ道は正しく、レース中はそれを信じて走りこれが大変便利で助かりました!文明の利器はすばらしい。
りんごってこうやって実るんだ!りんごが実る様子を見るのははじめてで感動しました。この後急こう配の坂道が続く…だいたいみかん畑やりんご畑、果樹園があるところは傾斜が急であることが多い。
女子の招待選手が前を行く。速い!平坦では走力差が違います。
3km地点でりんご農家の子どもから麻績村の福満寺の無事完走お守りを全員に手渡されました。
この主催者の大会は青梅高水山もそうですが、レース中にお守りを渡されることがあり変わっています。事前のメールで教えてもらっていなかったら、知らずにスルーしていたかも。
いったいいつ歩く時間が来るんだ?と思うほど、走り続けられるコースでした。
聖レイクサイド館前では地元聖太鼓の勇ましい応援がありました。撮影のために「こちらを向いてください!」と話したら向いてくれました。
引き続き、前を走る女子の招待選手のあとを追います。ロングの部では、標高1000mにある聖湖をぐるりと一周するのですがこのコースが気持ちよくて走りやすかった!
千曲川と善光寺平野が一望できる三峯山山頂(標高1,131m)からの絶景。参加をした志賀高原や白馬よりもコース上の景観ではいいかもしれない。
いつ山に入るのかと思ったら、上り坂のほとんどがドライブウェイの舗装道路なのにはびっくり。
白樺のある森の雰囲気がとてもいい。足元に木の根や石ころなども少なく、下りが苦手な人でも気持ちよく走れるトレイルだと思います。
トレイルランニングをはじめたころの新鮮な気持ちを思い出しました。
レース中は女子1位の招待選手と抜きつ抜かれつ。彼女は舗装道の上り坂でまったく歩かず、まるで100マイルを走るような走りをします。
一方の僕は積極的に歩くスタイル。視界にさえ入っていれば下り坂で追い抜けると算段です。上り坂で追い抜かれ、下り坂やトレイルで僕が追い抜く展開。
聖山は折り返しコースで自分の前を走るランナーとの距離感がわかります。山頂手前2分ぐらいのところで女子1位とすれ違いました。
山頂到着は地元愛好家によるアルプホルンの生演奏で出迎えてくれました。
ただし、みんなこのときそれまでの激登り続きで音色を聞く余裕はあまりないと思いました(笑)
聖山の標高は1447mなのにまったく寒くありません。紫外線が強く、むしろ暑い。今年は北アルプスの山頂部分に雪もありません。
聖山に登頂した記念をと近くにいたカメラマンの方に「このスマホで写真を撮ってもらえますか?」とお願いしたら、「えーっと…どこで撮りましょうかねえ」。
時間がかかりそうだったのでお願いしておきながら失礼でしたが、「ありがとうございます。もう出発します!」とお礼を言って先を急ぎました。
こんなことを書いていると「安藤さん、本当にシューズをもらう気があったんですか?」と言われそうです。景色もエイドも全部楽しんで、それでいて結果も出すというのが僕のモットーです。
大会の距離は27kmですが、21km地点の聖山山頂からは下り坂だけ。下り坂で僕が追い抜かれることはないので、実際のレースは21kmまで。
「「女子1位とは4分…5分差ぐらいか)」ラスト6kmの下り坂で追い抜けると確信をしていました。ねん挫してもいいと思うぐらいのスピードで駆け下りましたが、一向に誰一人の姿も見えず。
順位は変わらず、そのままフィニッシュ。後半の民家はほとんど誘導員やマーキングがなく、「本当にこの道で合っているの」不安を抱きながら走り続けてのゴールとなりました。
激しい運動では運動中の内臓虚血があって働きが悪くなることがありますが、このぐらいの短時間の運動だと問題も少ないですね。
・ひと足早い山の紅葉と真っ赤なりんご畑の風景
・天空の聖湖畔の気持ちのいいトレイル(ロングの部)
・千曲川と善光寺平野が一望できる三峯山山頂(標高1,131m)からの絶景
・聖山山頂(標高1,447m)からの絶景
・聖山山頂ではアルプホーンの生演奏による歓迎
・ゴール後はホテルのカレー、麻績産リンゴを使った人気のアップルパイ、コカ・コーラ等
・ゴール後はホテルの露店風呂で汗を流せる(300円)
・会場ではシナノゴールドほかが100円程度で買える
この大会は「天空スカイラン」などと下手にカッコつけずに、「聖山トレイルマラソン」とか「聖山マウンテンマラソン」、あるいは「聖山アップルマラソン」とかにした方が敷居イメージが下がり、もっと人気が出そうな気がしました。
「アップルマラソン」なんてとてもいいじゃないですか。
信州の魅力あふれる大会で初心者や長野県のトレイルラン大会がはじめての方におすすめできます。
やっぱりレースっていいですね!
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プロにランニングフォームを見てほしい