こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
断捨離。
普段履き用、ロード用、トレイル用と全部合わせて10足以内を目標に、自宅にあるシューズを売ったり履き潰したり、しばらくシューズの購入を控えていましたが、久しぶりに新しいトレイルランニングシューズを購入しました。
今回も忖度なしにレビューします。
ナイキ(NIKE)のトレイルランニングシューズ『エアズーム テラカイガー8/Nike Air Zoom Terra Kiger 8 』。
ナイキのトレイルランニングシューズはこれ以外ではアンダーカバーとコラボをした『エア ズーム ペガサス36』も持っています。
ナイキは「デザインがカッコよかったから」、「安かったから(よくセールされているので)」という理由の多くで、初心者から経験者ランナーまで最近は着用者が目立つシューズです。
ところが、です。
このナイキの『テラカイガー』が「下りで滑りやすい!」「こんなに滑りやすいトレイルランシューズははじめて」といった感想を身の回りで見聞きしてました。
しかし、商品紹介ページには「雨天や岩の多い場所でのトレイルに最適!」とあります。
実際のところどうなの?
その人の技術テクニックの問題ではないのか?
年間100日近く山を走っているトレイルランニングコーチが履いてテストしました。
開封の儀。
シューズの重量は、28.5cmで314g(片足)。履いてみた感想は数値よりも重さを感じます。
く〜カッコいい!赤と青のビビッドなカラーの組み合わせ。デザインの良さはナイキの特徴。
シューレースは平べったく短め、つま先はやや広めの印象です。
アッパー(先端)は柔らかく、軽量性重視であまり保護性はありません。メッシュで2重になっているので、砂やほこりの侵入は少ないですが、夏場は走っていて蒸れやすいと感じました。
ナイキのランニングシューズ全般に言えることですが、かかとのサポート性はあまりありません。
NIKE独自のリアクトフォームの「もちもち感」。シューズに足入れし、歩いたり走ったりしてみるともちもちと不思議な感覚です。
Nike.comの商品紹介ページには、「反発力に優れた柔らかいクッショニングが、足を踏み出すたびに弾むような履き心地を実現します」とあります。
・「シューズで反発」という言葉への違和感
どのメーカーに対しても同じ意見ですが、僕は「シューズで反発」という言葉には首を傾げます。
なぜなら反発を得るためには走り方が最重要で、得られるはずの反発も走り方が悪ければ得られにくいから。
また舗装道を走るのとは違って足元の柔らかいトレイルではその反発も感じにくいので、トレイルのシューズで「反発が感じられる」という表現があればより違和感を感じます。
「このクッションで脚のダメージがゼロ」と語る広告やそう話す人も怪しいと思います。走るうえで着地衝撃は必ずあり、そのダメージがゼロになるなんてことにはありませんから、もし足へのダメージがゼロなのであればより長く、何百キロでも走れてしまうはずです。
このアウトソールが“滑りやすくくせ者”との評判。果たしてどうか?
アウトソールは前モデル7と変わっていないようですが、舗装道に砂利道、芝、土、岩まで幅広い路面を走ってみましたが、下りで何の滑りもありませんでした(あえてテクニックは使わず、普通の走り方でテストしてみました)。
泥だらけのトレイルや、岩、濡れた舗装道など固い地面では確かに滑りやすいかも。しかし、それはどのシューズにも地形によって「得意」「不得意」はあります。
それよりもミッドソールは「もちもち」ですが、アウトソールのロックプレートとラグ(突起)が固く、「トレイルはいいが舗装道を走るときには固くて脚にくる」ということの方が印象に残りました。
長所
かかとから前足部まで保護された「もちもち」のリアクトフォームのユニークさ
短所
泥だらけのトレイルや、岩場、濡れた舗装道など固い地面では滑りやすい
通気性はあまり良くはない。メッシュで2重になっているので、砂やほこりの侵入は少なくなるが、夏場は走っていて蒸れやすそう。
「軽量でレース用の靴?」「中距離からロングレース向けの靴?」
どちらでもない印象。アウトソールが固めでロングレースを走るには心もとなく、ショートレースでは重すぎます。
使用用途は、普段のファントレイルランでテンションを上げるアイテムのひとつとして利用が良さそう。
ナイキはデザイン性がとても良いので、短所を補って余るある魅力があります。もちもち感を体験したい方はぜひ。
総評
履きやすさ ★★★★☆
デザイン性 ★★★★★
クッション性 ★★☆☆☆
フィット感 ★★☆☆☆
安定性 ★★★☆☆
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