こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
コロナ禍で海外旅行ができない今、僕のライフワークである、海外のレースに参加をして皆さまにレポートをお届けすることもできません。
本日は2019年7月に参加をしたフィンランドの100マイルレースの話を特別にお届けします。
沈まぬ太陽!白夜のフィンランドのラップランドで100マイルレースを走る1
当初はAmazonのkindle本として有料出版の予定でしたが、読みものとして販売するほどの文章量が稼げず、また執筆のモチベーションを保てず、記憶が次第に薄れていき、そのままお蔵入りになっていた記事です。
フィンランドの旅の内容やレースについては誰にも話していませんので、本邦初公開です。
日本人、いやアジア人としてフィンランドまで行ってトレイルの大会に出たのも僕がはじめてではないかと思います(だから行きました)
ーどんな大会に参加をしてきましたか?
僕が参加をした大会名は「ナッツトレイルランニングレース NUTS Ylläs Pallas 2019(160km, 105km,55km,37km)」。
フィンランド北部、北極圏の少し南に位置するロヴァニエミで開催。2018年に第一回大会が開催され、そのときは134km、55km、30kmの3カテゴリー(134kmの部の参加者はたった10人)だったのが、2019年の第二回大会よりコースが一新され100マイル(160km)が新設され、105km、55km、37kmと4カテゴリーに。
どのようにして大会を知ったのか?
2013年に設立された世界各地の長距離トレイルランニングレースからなるシリーズ戦、ウルトラトレイル・ワールドツアーの準加盟レースに名前があったから注目していました。(日本からはウルトラトレイル・マウントフジがこのシリーズに選ばれています。)
僕は100マイル(160km)の部に参加しました。160kmもの超長距離を走るのは人生二度目で、2013年のウルトラトレイル・マウントフジ完走以来。
100マイルは一度完走していますし、過酷に挑戦したいわけではなく、再挑戦の理由はそれだけ距離が長ければフィンランドの大自然を心ゆくまで満喫できると思ったから。
長い距離を走ることが目的でなく、「新しい風景を見たい」「地球上の台地を一つでも多く自分の足で走って塗りつぶしたい」この2つが僕の走るモチベーションなので、同じ大会に参加したり、同じところをぐるぐると周回する大会に参加したりすることは基本的にはありません。
幸福度ランキング2年連続世界1位の国フィンランドを走る
フィンランドは、2018年、2019年と国連の幸福度ランキング世界1位にランクインしています。わが国、日本の幸福度は前年より3つ順位を落とし54位(現在のコロナ禍ではもっと低くなっているだろうと思っています)。
日本はGDPや健康寿命指標は高いものの、「社会への信頼」と「寄付意識」この2つがほかの先進国と比べ、かなり低いことが順位の低さに影響していると言われています。
フィンランドと言えば?
フィンランドと聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?ムーミンにオーロラ、イッタラ、マリメッコ、映画『かもめ食堂』のロケ地など人によってさまざまだと思います。2011年までは世界最大の携帯電話端末メーカー、ノキアの本社があったのもフィンランドです。
フィンランドの国旗は、雪をイメージした城地に空と水を象徴する青の十字。
日本からフィンランドへの行き方は?
フィンランドまでは直行便でおよそ10時間30分。今回は大阪の関西国際空港からヘルシンキを経由して、目的地であるロヴァニエミ空港へ。
フィンランド入国にビザは必要?
日本人は、90日以内の観光にはビザが必要なし(2019年7月時点です)。母国語はフィンランド語とスウェーデン語だが、レストランやショップ、タクシーなどでも英語は通じます。
旅先の空港で自分の手荷物が無事出てくるかどうかはいつもドキドキします。
空港で荷物は紛失する可能性は常にある
僕は「荷物は紛失する可能性は常にある」と考えていて、なくなって困るもの、必要な持ちものはすべて機内持ち込みにしています。
しかし、今回参加をする距離は100マイルにも及ぶ長距離レースで、レース中に携帯する栄養補給ジェルの数は膨大となります。機内手荷物の規則ではすべての液体物は一つ100ml以下の容器であり、総容量は1Lまでで、縦横の辺の合計が40cm以内の透明で再封可能なプラスチック袋に入れなければなりません。栄養補給ジェルは液体物扱いとなり、総容量は1Lをゆうに超えていたため、預け入れざるを得ませんでした。
現地の紙幣は日本であらかじめ両替し携帯しておいた方がいい
空港に到着するとその小ささに驚きました。空港内にはカフェが一店舗あるのみで、コンビニ売店や両替所、ATMさえありません。現地に着いたら日本円を両替するか、ATMでユーロを引き出すか考えていたので焦りました。お金がなければ空港から市内へのバスに乗ることができません。
財布をのぞくと、幸いにも過去の旅行で残っていた数枚のユーロ紙幣があってバスに乗ることができ、ことなきを得ました。本当にピンチでした。現地で両替しようと考えている人はこうしたこともありますので、日本でいくばくかの現地通過を持参していくことをおすすめします。
その後バスに乗車してわかったことは、フィンランドではバス運賃もクレジットカードで決済できること。日本でもできるようにならないものか。
ロヴァニエミ空港から市内までは車で約25分で、方法はタクシーに市内の各ホテルへと向かう空港シャトルバス、1時間に1本のサンタエクスプレスバスがある。空港シャトルバスの場合は、行き先をドライバーに告げて直接現金で支払う。
バスから降りて歩き、予約したゲストハウスに到着。住所は正しいもののそれらしき建物が見つからない。やっと見つけたと思ったら、今度はどこから入るのか、どこでチェックインするのか、案内看板もなく、建物のまわりをぐるぐると回ること15分。長旅で疲れ、荷物を持った身には精神的につらかった。
天井から吊るされた照明が北欧らしい。「ゲストハウス」と聞くと、一部屋に2段ベッドがいくつかとあって複数の人と同居するシェアルームのようなイメージを思い描く人が多いと思うが、バスルームにキッチン、リビングルームなどは共同だが一人一部屋で、広く、清潔で快適に過ごすことができた。
予想どおり部屋にはゴミ一つ落ちていなく、綺麗だった。街の中心部から徒歩7、8分の立地にあって1泊4,300円。下手な安宿に泊まるよりも快適だった。
7月のフィンランドは白夜で太陽が沈まない。カーテンを開けていると一日中外は明るいまま。
フィンランドの7月の日中の最高気温は16℃。日本の7月が30℃近いことを考えるとかなり寒い。半袖Tシャツ一枚で街を歩く人などおらず、みんな長袖やパーカーを着ている。旅行する際に現地の気温は必ずチェックしておきたい。
ロヴァニエミの人気ジェラート店。女性スタッフが一人で切り盛り。店先に飾られたピンクの花、ピンクのイスが華やかで可愛らしく、2階はテラス席になっている。オシャレ。
クマバーガーに挑戦?
ランチにロヴァニエミの老舗レストラン『ニリ』へ。フィンランドの定番料理サーモンスープに、スペシャルメニューでクマバーガーがあった。「(土産話に食べてみよう)」と思ったが、クマバーガーは店で一番値段が高く34.8ユーロ(日本円で約4,200円)もする。結局、味より値段に尻込みをして注文せずに終わった。
→沈まぬ太陽!白夜のフィンランド100マイルレースを走る2~北極圏に到達へと続く
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