こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
「ハーフマラソンではジェルを燃料補給する必要がありますか?」
皆さまフルマラソンでは何かしらの補給をされているとは思いますが、ハーフマラソンでは実際、「何の補給もしていない」と答える方がほとんどでしょう。
なぜならハーフマラソンぐらいの距離と運動時間であれば何となく完走できてしまうから。
この問いへの答えは、「ハーフマラソンでジェルなど燃料を補給する必要があるかどうかは、体脂肪(および体重)やゴールタイム(スピード)によります」「エネルギーの使われ方について学ぶ必要がありますよ」と答えます。
結論から言えば、ハーフマラソンを完走するのに2時間以上かかる人は1時間を少し過ぎたあたりでジェルを1本補給しておくことをおすすめします。2時間20分、30分とかかる人はジェル2本は補給しておいた方が無難でしょう。
とりわけ体脂肪(および体重)が大きな人は、エネルギー消費量や身体を動かすのに必要な酸素消費量も大きいので積極的な補給が必要。「フルマラソンを3時間以内で完走する人と4、5時間かけて完走する人とでは燃料補給の量も違う」とはよく言われ理解できる話ですが、それはハーフマラソンでも同じです。
今回の話に良い記事、文献リンクがありましたのでご紹介します。
Do You Need to Fuel During the Half Marathon?(ハーフマラソンで燃料補給する必要がある?)
エネルギーの使われ方の図も紹介されていますので、ぜひチェックしておいてください。
▼翻訳まとめ
・「ハーフマラソンでも補給が必要かどうかはエネルギーの使われ方についてランナーそれぞれが理解する必要があるよ」
・「ハーフマラソンを1時間15分以内で完走できる自信のある人はジェル補給しなくていいよ」
・「それ以上時間のかかる人(ほとんどのランナー)は1時間に1本程度のジェル補給をおすすめするよ。」
・「ジェルは人によって合う合わないがあり、飲んだことで胃腸への負担につながり、タイムが遅くなったケースもあるよ。必ず練習でテストすること」
【文献】Effect of carbohydrate intake on half-marathon performance of well-trained runners.
18人と小規模なメタ解析ですが、ジェル補給をしたことが胃の負担につながり、タイムが遅くなった人もいるという研究。
・「ハーフマラソンを1時間15分以内でゴールできるランナーは、のどの渇きを感じない限り、水分補給しなくても構わないがそれ以上、1時間30分以上かかる人(ほとんどのランナー)は水分補給は必要だよ」
【文献】Drinking Strategies: Planned Drinking Versus Drinking to Thirst.
本記事でも書かれていますが、こうした話をすると必ず
「練習では何の補給もせずに走れていますよ。」
と言う人がいます。エリートランナーを除いてほとんどの人の練習時間は、自分のハーフマラソンのタイムよりも短いでしょう。したがって、通常は栄養補給は必要ありません。
「練習で20km、30kmと走るときも何の補給もせず走れています。」
練習では良いのです。練習中は燃料補給をしないことで、自分の身体にあるエネルギーを使いながら走る(脂肪燃料能力を高める)別の目的があるから。それを途中でコンビニや飲食店に立ち寄ってご飯や甘いスイーツを食べたり、がんがんジェル補給したりしていればそれをエネルギーに使ってしまいます。
しかし、経験上こうした人は軽いガス欠を起こしているケースが往々にしてありますね。
【文献】Assessment of maximal fat oxidation during exercise: A systematic review.
「炭水化物を利用する身体になると、脂肪燃焼で筋肉の効率が低下します。」
「ハーフマラソンでも後半は同じペースでも手足が重くなり、心拍数が明らかに上がり、ペースが落ちます。」という方は栄養補給について考えてみることをおすすめします。
カフェインには疲労軽減など実証された効果のあるカンフル剤なので、カフェインに抵抗がない方はハーフマラソンレース前にカフェイン入りジェル1本、1時間を過ぎて1本。もちろんレースで使用する前に、トレーニングで試してください。
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