こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
 

アイスランドレース編、最終回。アイスランドへの旅でトレイルのレース参加以上に楽しみにしていたのが、ラングヨークトルの氷河洞窟探検だ。これまで砂漠に北極圏、サバンナ、氷の上とさまざまな地形を走ってきたが、氷の洞窟内はまだ走ったことがない。どんな気分がするのだろう?

アイスランドでの移動は、ツアーバスがホテルの前まで迎えに来てくれる。移動はバスで下りたら40分から1時間歩いての繰り返し、そしてまたバスに乗ってホテルへ戻る。日本の郊外在住者がもっぱら車移動で体重は増える、体力は衰える、不健康になる理由がよくわかった。これはダメだ。
 
新しい滝を見に「バルナフォスBarnafoss」へ。
 
氷河の溶けた水は青白い、クリアブルー。
 
絶景!溶岩台地のすき間から水が流れ落ちる情緒ある滝で、荒々しい溶岩台地をバックに絶景が広がる。アイスランドは、本当に誰が撮ってもプロのカメラマンみたくなることができる。
 
いよいよ氷の洞窟探検へ。受付で入洞チケットをもらう。
 
洞窟内は氷点下なので、上下防寒着やアイゼンは無料貸し出ししてもらえる。ただシューズはゴアの登山靴やトレイルシューズでないと水たまりで濡れて、足冷えするかもだ。
 
まるで気分は映画『007』のジェームズ・ボンド!青空をバックに、赤いスノーモービルと。やっぱり山だけでなく雪原でも赤は色映えするでしょう。

バスで氷河の入り口に着いたらトラックに乗り換え、洞窟に移動。

360℃見渡す限り雪山の稜線を30分ほどトラックで進む体験はユニークだ。

雪の上が黒く見えるのは、溶岩の火山灰だ。
 
足元は厚さ200メートルの氷。観光営利目的のために、人口的に切り拓いて作られた氷洞窟。ブルーに見え綺麗だが、氷の後ろにはライトが埋め込まれている。
 
ぼくは、「氷の洞窟内をちょっと覗いて写真を撮って終わり」ぐらいの短時間の気持ちでいたら、ガイドから地層の説明から地球温暖化の話までたっぷり1時間近く。日本の暑さから羨ましい光景に見えるもしれないが、立ち話長く1時間もいたらめちゃめちゃ寒い。足元は、ゴアテックスシューズを用意してきて本当によかった。

地球温暖化の影響で、アイスランドでは2120年ごろには氷河もなくなってしまうらしい。
 
崩壊の危険性を感じながら進む。氷の洞窟内は、非常に危険な場所だということがわかった。地球温暖化の影響で氷は溶け、頭上からは絶えず水が滴り落ちているわ、足元にはクレパスはあるわ、その何十メートルと下には激流が流れ…上の写真は水が流れてその穴が凍結した跡。氷の壁の後ろでは水が流れているらしい。こんなリスクのある洞窟からは早く出たい。
 
氷の洞窟内は暗く滑りやすく、観光客グループも多いうえ、写真を撮ることができたのはこの一枚のみ。青白い綺麗な氷の洞窟をバックに一人記念撮影などできなかった。もちろんトレイルランニングすることも不可能でした。
 
レイキャビクの北西部にある「デイルダルトゥングクベル(Deildartunguhver)」温泉。
 
温泉パイプライン。
 
地熱がすごい!あたりは硫黄臭が漂う。子どもたちがきゃーきゃー言いながら走り回っていた。
 
charrいわな。料理メニューを英語で見てもさっぱり何の魚だかわからない。「これは何の魚ですか?」と都度尋ねた。すると母国語で英語を話す外国人観光客も魚がわからないらしく、同じように尋ねていてほっとした。ぼくは魚より肉派だ。そんなぼくでもアイスランドでは、「肉より魚の方が美味しい」とサーモンやタラなど魚を好んで食べた。
 
アイスランドでの魚の調理の基本は煮るか揚げるかで、生魚(刺身)が食べたくなって寿司を注文した。外側をカリッと揚げた海老フライのり巻きが美味かった。

しかし、寿司にグラノーラとパン。意味不明だ。。

あるアジア系航空会社でチャーハンにロールパンがついてきたことがあり、「(炭水化物に炭水化物、チャーハンはおかずじゃないだろ)」。こうした料理提供だけで「お客様がどう思うのか、顧客サービスのことを何も考えていないんだな。」と感じてしまう。
 
アイスランドの魚は白身魚でどれも味は淡泊だった。「濃厚な味の魚が食べたい!」と店員に言ったら、この魚をおすすめされた。WolfFishウルフ・フィッシュ(オオカミウオ)。寒冷な地域の海に生息し、日本ではまず食べることができない魚だ。このブログを書くために写真をインターネット検索してみたら、ずいぶんと見た目がグロテスクな魚だったが、味は「まったく臭みのない脂ノリノリのサバ」で美味しい。上にはワサビソースとベリー。
 
お会計明細はこのような可愛らしいポーチに入って出てきた。

完走率100%。今回ぼくが参加をした「ロイガヴェーグルウルトラマラソン Laugavegur Ultra Marathon 55km」。528人が出走し528人が完走、老若男女全員が制限時間内に完走した。誰1人とリタイアをしなかった。みんながゴールまで景色を楽しんだということだ。

完走率100%。55キロのロングレースで、だ。トレイルの入門大会でさえない、ロードのマラソン大会でも完走率100%はそうない。みんなちゃんとした服装や装備を携帯して参加をし、涼しく、心折れるような上りや下りもなく、スタートとゴール地点が離れたワンウェイ(引き返せない、まわりは車が入りこめるような舗装路は一切ない)「行くしかない」という環境では人間ちゃんと完走するんだってことがわかった。

1947年ごろにアイスランドに入ってきたルピナス。到着してすぐはじめ「うわあ!あたり一面ラベンダー!」だと思った。花が下から咲きあがるため「ノボリフジ」と呼ばれる。車ドライブから国土一面が紫でおおわれている風景を想像してみて欲しい。アイスランドを訪れる前までは、「青と緑(海や氷、自然)」のイメージが色濃くあったが、いまは「紫パープル(花)」のイメージが強く印象に残った。練習生のY澤さんカラーで紫好きにはおすすめの国だ。

自由人のぼくの知り合いTさんは、ちょうどぼくがアイ訪れる2か月前に、アイスランドをぐるりと囲う国道1号線、総延長1,339kmを車で一周ドライブした。彼は趣味で、「ドライブで世界の国を一周する」ということを目標にしており、これまでオーストリア一周、スペイン一周、フランス一周などしてきている。いったい日本で何の仕事をしているのかぼくは知らない(笑)

ようやく時差に身体が適応してきたところで帰国。紹介したアイスランドのアウトドアアクティビティはほかにもホエールウオッチング体験や犬ぞり体験、スノーモービル、ダイビング、乗はじめ馬、オーロラ・ボート鑑賞ツアーなど多岐にわたる。とても4、5日間の滞在では見て回れないほどで、アイスランドへ行くのであれば少なくとも5泊7日間は欲しい。

南米から北極まで世界を旅したある作家、椎名誠さんが最後に選んだ国、旅の終着点アイスランド。普通であれば、本当にここを個人旅行の終着点、区切りとしてもよいように思う。それほどアイスランドは期待に違わぬ絶景の連続だった。

もし一度も海外旅行をしたことのない方がいて、「この国だけは行っておけというおすすめの国はありますか?」と尋ねられたら、ぼくは即答で「アイスランド」を薦めるだろう。
 
しかし、ぼくには50か国の海外トレイルレースに挑戦するという目標がある。
 
アイスランド編完結、旅はつづく。
Never Stop Running.

 

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