【世界新】100kmをキロ3分40秒ペース！ サロマ湖100kmウルトラマラソン

こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。


最近は週末が来るのが楽しみで仕方がありません。練習生やコーチカイゼン受講生から、レース報告が続々と届くからです。^_^ コーチ指導を長く続けていけばいくほど楽しみが増えますね。
 
 
６月２４日（日）に行われた「第３３回サロマ湖100kmウルトラマラソン」で世界記録が塗り替えられましたね。
 
風見尚さん（愛川工業）が１００kmで６時間９分１４秒で世界新。これまでの記録は同じサロマ湖で1998年に砂田貴裕さんが記録した６時間１３分３３秒。室内トラック１００kmでは、ロンドンでドン・リッチが1978年に記録した６時間１０分２０秒。
 
ランナーズアップデートで公開されている、風見尚さんの100kmのラップタイムです。
 
 
10kmが36分44秒！
 
42.195km通過地点の記録は、2時間33分38秒！
 
100kmを1キロ3分42秒ペースで、走り続けたことになります。
 
新幹線ですね。
 
・２０１８年現在３５歳
・学生時代は箱根駅伝を目指していた選手だが、４年連続補欠
・フルタイムで働く一般市民ランナー
・1500mは、３分３８秒
・フルマラソンの自己ベストは、２時間１７分
・IAU 50km世界選手権で４位入賞

100km世界新の知らせを聞いて、「２０代の若い人が達成したのだろう」と考えていたのですが、３０代半ばの方が達成されたんですね。100km室内トラックを６時間１０分２０秒で走ったドン・リッチさんは５３歳でした。
 
もしこの記録を再び更新する人を挙げるすれば、川内優輝でしょう。フルマラソン自己ベストは2時間08分14秒 (2013年)、世界で最も多く2時間10分台でゴールし、最近は野辺山ウルトラマラソンでも超長距離への適性を見せています。しかし、川内選手は来年プロ転向になるのでこれまでのように自由なチャレンジは難しくなるかもしれません。
 
▼６７歳で１００km１０時間以内ゴールにチャレンジ！


世界新記録の裏で、コーチカイゼン受講生のUさんが６７歳で１００km１０時間以内ゴールにチャレンジしていました。結果は...

サッカーワールドカップぐらいに、この結果報告をワクワクしながら楽しませてもらいました！
 
Uさんとは直前に起伏のあるコースで、キロ５分２５秒で３０キロ走、４８８mD＋を決行しました。

このペースはフルマラソンのゴールタイムで３時間４８分３３秒、平坦だったとして３時間４５分前後です。６７歳でこのペースでロング走ができるだけでもすごいのですが、１００kmでサブ１０を達成するためには少し不足していました。
 

１００kmで１０時間以内切りを目指すのであれば、フマラソン３時間４０分の走力は欲しい。
 

逆に言えば、マラソン３時間４０分の実力があるにも関わらず、平坦なコースでサブ１０を目指し１１時間、１２時間かかっている人は、

・ランニングエコノミーが低い
・超長距離を走る上での筋持久力不足
・オーバーペース
・トイレや給水所での休憩が長すぎる
などが考えられます。

このロング走ぐらいは、余裕で走ることのできる走力は必要でしたが、Uさんの心拍数にあまり余裕がありませんでした。「（サブ１０はぎりぎりかな。４０％ぐらいの達成見込みかな。現実は出し切って１０時間１０分前後かな。）」と内心思っていましたが、レース前なので口に出すことは控えました。イーブンでトイレは１、２回に済ませ、エイドのストップも１分以内程度、それでぎりぎりといったところでした。（Uさんも厳しいことはは薄々感じていたようでした。）

 
結果は...１０時間６分１４秒。
 
 
惜しい！それでもUさんは６３歳で、同じサロマで記録した１０時間２３分４０秒を４年ぶりに１７分更新。Ｕさんを見ていると、年齢は自分への言い訳にしか過ぎない、と刺激を受けます。
 
Uさんの練習量は？

月の練習量は、２００km弱程度。少ないと感じられる方もいるかもしれません。僕と出会う前までは、のんびり長く、やみくもに距離を重ねる練習をしていましたが、その後練習の中身を大きく見直し、ケガもなくなり、練習量は減ったのにスピードは維持されています。

 
Uさんは、こう語りました。
 
「フルマラソンを走るのはもうしんどい歳だけれども、100kmウルトラマラソンは（フルマラソンよりは）ゆっくりと走ることができる。」
 
「しかし、何か一つ目標がないと、練習にも気持ちが入らない。まだまだ記録は伸ばしますよ。人生チャレンジしないと楽しくない。」

Ｕさんが大きなケガなく、元気に走り続けられていることがコーチとして何より嬉しいです。

Never Stop Running.

 

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