こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
フルマラソンを3時間以内でゴールすることを意味する「マラソンサブスリー(サブ3)」。マラソンサブスリー達成者はマラソン人口の中で3%程度と言われています。
僕はツアーや練習会を通じて、過去6年間で少なくとも3,000人を超えるランナーの皆さまと直接お会いしてきました(月80人としてもおよそ年間で1,000人です!)。イベント参加時には体力確認のためにマラソン記録を記入いただいていますが、その中でサブスリー達成者は...
男女10人(男性9:女性1)。
およそ0.3%。思い出せるほどしかいません。うち唯一の女性1人のNさんは、元24時間走の世界選手権代表でアジア記録保持者です。女性にとっては男性よりもさらに狭き門と言えるでしょうね。一言付け加えておくとこの10人は「トレイルとイベントに参加されたランナーの皆さま」からの数字です。
なぜこれほど達成者が少ないのか?
達成の難しさもあると思いますが、それ以外に僕の考える理由は2つ。一つには、「目指そうとする人がいない」こと。「将来的にはマラソン3時間以内が目標です」そうメールや自己紹介で宣言された方はほとんどいません(僕の記憶では)ちょっと寂しいですが、そもそも目指す人がいないわけですから到達するはずもありません。
女性は3時間以内はレベル高くとも、3時間30分ではどうでしょうか?それでも20人もいません。4時間30分から3時間45分には沢山いらっしゃいます。その辺りに集中しているんですね。男性も3時間30分まで。3時間20分、15分の方はちらほらいらっしゃいましたが、それより速くはぐっと少なくなります。
二つには、マラソンで3時間以内を目指すような人はロードを走ることが好きで、ロード練習を毎日熱心にされているからそのレベルに到達されているわけで、僕がトレイルのイベントでお会いする機会がそもそも少ないこと(これは大いにあると思います)。
今日はその数少ない10人のサブ3ランナーの方には“ある共通点”がありご紹介。
・全員が通勤ランを取り入れていた
→片道10キロ~15キロ、往復20キロ程度の通勤ランを平日5日間継続するだけで週に100キロ、月の練習量は約400キロになります。
・特別な練習(インターバル走、ビルドアップ走)は行っていなかった
・ロング走も行っていなかった(日ごろの練習が自然とロング走になっている)
仕事が忙しい中でランニング練習量を確保するには、究極的には「通勤ラン」に辿り着く。運動未経験から走り始め3、4年かけて毎日コツコツと週5日の通勤ランだけを続けて、40代でサブスリーを達成されたという男性の方もいました。別にそれがいい!というわけではく聞いた中での共通点です。
カイゼン受講生の中には、3時間以内を目指してフォーム改良にお見えになる方もいます。
僕はコーチですので「自己ベスト更新おめでとうございます」では終わりません。ゴール後の疲労感について特に聞くようにしています。実力どおりのタイムでになければ「あと10分は更新できましたね」そう話すこともあります。自己ベスト更新ではなく、自分の可能性にチャレンジして欲しい。
Hさんにも「ラップタイムは?スロースターターということでしたが今回はイーブンペースで走りましたか?」「「いつも終盤で歩いてしまう」歩かずに走り切れましたか?」「猫背意識は治りましたか?」「練習はメリハリをつけて行いましたか?」すると「序盤は道が狭くイーブンではありませんでした」「36km地点を過ぎてハンガーノックに」「まだまだ猫背意識が残っています」反省点、カイゼン点が続々と返ってきました。
今日の話は「誰しもあの目標を目指しましょう」という話ではなく、ある目標に手の届きそうな人が目指さないのはコーチの立場から見ればちょっと寂しいなと。個人の掲げた目標であり僕の目標ではありませんから、そこは僕が決めるところではないのですけれども。
100マイルレースと同じく、マラソンサブスリーも誰もが目指せるものではありません(運動歴や年歴的な要素も大きく影響する意味で)。あと一歩まで来ている方には、ぜひ頑張ってもらいたい。
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