こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤大です。
本日ご紹介する記事は、「サロモンがドーピング防止やトレイルランニング競技の公平・公正性の向上への意志表示を明らかに」。
【参考記事】Salomon Launches Clean Sport and Athlete Transparency Initiative
関心のある方は 元記事をぜひご一読ください。
2017年3月22日にサロモン/Salomonがスポンサードする5つの主要トレイルランレースでトレイルランニング競技の公平・公正性の向上およびクリーンスポーツの透明性を高める目的で、いわゆるドーピングテストの実施を発表しました。
対象レースは、サロモンの故郷であるフランスのアヌシー・Annecy、モンブランマラソン/the Mont Blanc Marathon 、ダボスのスイスアルパインマラソン/Swiss Alpine Marathon 、スコットランドのグレンコー・スカイライン/Glen Coe Skyline; スペインのウルトラピレヌー/Ultra Pireneu の5つ。この声明に対しトレイルランニング界のスター、キリアン・ジョルネは記事内でこのように話しています。
「トレイルランニングはクリーンなスポーツだと信じているし、自然とつながりのあるスポーツで不正が行われることは僕には理解できない。しかし、競技スポーツである以上は私たちがクリーンであることを証明することは重要だと思う。」
テストには、WADA(World Anti Doping Agency)などの公的機関によって実施されている試験も含まれる。
サロモン以外のトップ選手は、レースの3週間前と前日にテストされ、すべての表彰台優勝者もレース後にテストされる。2018年から全サロモン選手とサロモン以外のトップ選手に義務付けられる。「テストにより選手の健康管理、病状の特定、競技パフォーマンスに影響を及ぼす可能性のある健康問題の特定にも役立つ」と述べています。
実際にトレイルランニングの大会でドーピングが使用されたケースは幾つか表面化し記事にもなっています。トレイルランニングはスポーツとしての歴史は浅く、スポンサーが選手に旅費まで出すメジャースポーツではない、巨額の賞金も出ない(世界大会優勝で数十万円)、ドーピング不正が行われることが理解できません。既得権益、権力闘争、お金のいずれも絡んでいないわけですから(現状は)、単純に「競技スポーツ能力を向上させたい」「勝ちたい」目的でのドーピング不正ということになり、より邪道でフェアプレー精神から逸脱した行為だと僕は考えます。
発覚して処罰するだけでなく、ドーピングを使用した選手の内情を知りたいなと思います。
ドーピングの話題と離れますが、トレイルランニングは自然な環境の中で行われるスポーツですから、ドーピング以上のパフォーマンス向上(タイム短縮)になりうる、ショートカット行為についてもっと厳しい態度をとってもいいと僕は思います。スカイランニングの競技レースでは自分でルート取りをして道なき道を駆け下りていく必要性もありますが、多くのトレイルラン競技レースではたとえばジグザグのつづら折れの道を直線的にコースカットして駆け下りることは禁止されています。
ヒマラヤで行われた高地トレイルランニングレースに参加したアメリカの友人から「彼らは後ろを走っていたと思ったら、気づけば前を走っているんだ」「それが1人ではなく何人もいた」「誰もが地元の選手が勝つと知っているから真面目に競技をしようとは思わない」と知って驚きました。僕は将来の出場予定リストにこの大会を入れていたのですが出場しないと決めました。
「土地勘がある選手が有利」というのは、クリーンスポーツであってはならないことだと僕は思います。自然の中ではそうしたショートカット行為を発見できない難しさがあり、選手個人のマナーに委ねられる部分が大きい。もし今後トレイルランニングがオリンピック級にメジャーになれば、ドーピングよりもショートカット問題の方が出てくるでしょう。
スポーツである以上お互いにクリーンな条件で競い合いたいですね。
【STEP1】無料メール講座で学ぶ
【STEP2】大阪城公園での練習会やトレイルランイベントに参加する
一度、ランニングフォームを見てほしい