こんにちは。
トレイルランナーズ大阪の安藤です。

 
・もし人間とラクダがマラソン勝負をしたらどちらが速い?

 

名古屋在住のSさんよりこんなメッセージをいただきました。
 

馬は水を飲むために立ち止まらなければなりませんが、ラクダならコブに水や栄養素を蓄えていますから、立ち止まらなくても良いですね。
 
これが灼熱の砂漠での100キロウルトラマラソンであれば、ランナーは必ずエイドが必要ですね。エイドがなければラクダの勝利だと思いますがどう思われますか?
 

面白いご質問です。
 
まずラクダを飼育する中東の諸国においては、「ラクダ VS ラクダ」ヒトコブラクダのレースが盛んに行われています。馬ではなくラクダが走るので、競「駝」です。

アラブ首長国連邦などアラビア半島では人気で、競馬のように性別・年齢別にレースが行われています。ラクダの平均速度は時速40~60km程度。競馬よりも長い10km程度の砂漠コースを周回して順位を競います。騎手も騎乗し、手綱でラクダを操作します。
 
▼ラクダは10キロ程度は走り続けられる
 
つまり、ラクダはレースペースで10キロ程度であれば無補給で走り続けられるとことが証明されていることになります。さて、「ラクダに人間は競り勝つことができるか?」の話です。
 
ラクダの背中のこぶには脂肪が入っており、エネルギーは蓄えられます。しかし、「こぶの中に水を蓄えられる」というのは迷信で、最新の調査では誤りだそうです。100キロも走るのであればラクダも必ず給水が必要です。

 
そして、大事なことを忘れています。

 
ラクダの上には人が必ず騎乗しなければならないうこと。人が手綱で操作しなければ馬やラクダはどこへ行ってしまうかわからず、定められたコース通りには走れません。レースにならないでしょう。動物には人間のようなメンタルもありませんから、マラソンのような長距離を我慢強く走り続けることはできないでしょう。
 
 
仮にラクダは水が不要だとしましょう。しかし、騎乗している人間は水が必要です。ラクダに蓄えられたエネルギーは人間は摂取できません。ラクダが暑さに強くとも人間が熱中症で倒れてしまう可能性は十分にあるでしょう。


仮にラクダが「水は不要」で「コース通りに人間なしで走り続けられる」としましょう。
 
高気温で長時間のランニングは人間には向いていませんし、砂地では足をとられ予想以上に体力を消耗しますのでラクダが有利です。
 
 
しかし、砂漠ではなく馬と同じ山道のレースであれば人間が勝つでしょう。

 
なぜなら、ラクダの視界範囲は前方のみだからです。
 
 
ヨルダンでガイドさんが説明してくれたことで、だから小さな子どもでもラクダを扱うことができるのだそうです。彼らは足元にほかのラクダが寝ている上にしゃがみこんでしまうこともあります。

足元が見えない状態でがれ場や、仮に雨が降って滑りやすい山道をラクダが軽快に駆け下れるでしょうか?無理です。

 
ラクダが強さが最大限に発揮されるのは障害物のない砂漠のみということになります。
 
 
今日の話は「ルール設定によって動物が勝つことも人間が勝つこともある。」「条件設定によっては勝負にならないこともある。レースとして成立する条件設定が必要。」条件設定の話でした。
 
まさに異種格闘技戦の醍醐味があります。「アントニオ猪木 対 モハメド・アリ」戦などは、ルール設定の重要性について考えさせられる見本のような大会ですね。

人が乗ることができ(コントロールでき)、マラソンのような長距離を走り続けられる陸上動物で「馬が最強」説は僕の中で揺るぎません。
 

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